風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 このブログを運営している新サスケ(ハンドル名)が、この10月17日付けで、AmazonのKindle本、第4詩集「詩集 日々のソネット」(縦書き)を発行しました。著者名は、柴田哲夫(僕のペンネームの1つ)です。
 再任用・リタイア前後の、庶民の日々の悲喜哀歓を綴った4章48編と、巻末に哲学風小連作・2章7編を収めます。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリーで、「柴田哲夫 詩集 日々のソネット」と入力して検索してくだされば、即で見つけられます。
 また、ブログの右サイドバーの上部、アクセスカウンターの下に、Amazonアソシエイトのリンク画像「あなたへ詩集をAmazonで」を貼りましたので、画像をクリックしてくだされば、購入サイトへ飛びます。
 kindle版で540円(税込)、kindle unlimited版も発行しています。よろしくご購入をお願い致します。

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 Amazonに予約注文してあった、綜合歌誌「歌壇」2017年12月号の、発送案内が11月14日にあり、15日に届いた。
 短歌作品を中心に、ほぼ読み了える。
巻頭20首
 藤原龍一郎(以下、敬称略)の「カミノクニ」20首は、好戦的になってゆく世を、反語的に詠んでいる。1首を挙げる。
「オカルトとナチスが好きなゴスロリの愛国少女ですDM希望」
 服部真里子「マクベスの正気」では、正気と狂気のあわいを往還するのだろうか。1首を引く。
ピアノを運ぶエレベーターにピアノ無くその明るさに泣いていたいよ
 明るさは滅びの徴しであるという。暗さの内の希望もなくなる時代だろうか。
特集 アララギが遺したもの――アララギ終刊から二十年
 総論の大辻隆弘「写生、一回性の記述」は、「現実」に対して「理想」(想像力)を挙げ、「個人の想像力は有限である」と論断しているけれど、「現実」に対するのは想像力のみでなく、また人類の想像力は無限である。僕が言っても、波は立たないだろうが、書き添えて置く。
インタビュー 尾崎左永子さんに聞く

 彼女が17年間のブランクより、短歌に戻ったのは、1988年の歌集「土曜日の歌集」の事だった。「十七年おいて帰って来てみて、やっぱり短歌が好きだなあと思いましたね」と短歌の魅力(魔力?)を語る。
寸感
 戦時下の経験や、戦後の第二芸術論を経て、今の時代に最も抵抗しているのは、歌壇だと僕は思う。



八月のフルート奏者
 笹井宏之・歌集「八月のフルート奏者」kindle unlimited版を、タブレットで読み了える。
 
同・歌集のダウンロードは、今月8日の記事にアップした。
概要
 笹井宏之(ささい・ひろゆき、本名・筒井宏之、1982年~2009年、享年26.)の略歴と著書は、上記記事に挙げたので、参照してください。
 彼の歌を、全国のファンも、岡井隆らトップ歌人も、高く評価した。
感想
 初期は、写生では無いながら、生活からの作品で、地味な印象を受ける。僕としては、好感を持つが、後期の人口に膾炙される歌も読みたい。
 2006年頃の歌から、浮揚感(浮遊感ではない)が加わり、相聞歌とともに、ポップ感のある作品となる。
 また2006年5月には、結社「未来」に参加し、旧仮名で歌を詠み始めた。
 作品集の末に、彼の詩「安息の椅子」が置かれている。「この椅子には安息がある」と始まり、難病の日々にも、創作による安息があったのだろう。

引用
 以下に7首を引く。
夢に出てきんさるとは珍しか三回忌やったねタケ子ばあちゃん
罅割れて路肩に眠る白磁にも匠の焼べる火があったのだ
呼び合える名があることの嬉しさにコーラの缶の露光る夏
命より重たいものばかりの部屋できみはベーコンエッグをちぎる
恐ろしきみどりがわれの虹彩を突き抜けて記憶へと変はりぬ
雨といふごくやはらかき弾丸がわが心象を貫きにけり
ひとときの出会ひのために購ひし切符をゆるく握りしめたり



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 11月19日(第3日曜日)午後1時半より、Aossaビルのウェルアオッサに、事務局に拠ると59名が集まり、「2017ふくい詩祭」が催された。詩の催しの記事として、先の10月8日の、第12回苜蓿忌に次ぐ。
 福井県詩人懇話会・副代表の金田久璋さんの総合司会のもと、懇話会・代表の渡辺本爾さんの開会挨拶があった。
 最近に詩集を刊行した3名の「自作詩朗読とひとこと」のあと、「武生センター合唱団」の数曲の合唱があった。
 そのあと歌人・林和清さんの基調講演「現代詩と現代短歌に架ける橋」が始まった。
 林和清さんは、歌誌「玲瓏」選者・編集員、他。京都市より駆け付けてくださった。
 師・塚本邦雄との出会いから入り、塚本邦雄の初期の短歌、戦後の前衛短歌、「定家百首」における現代詩風の訳を紹介し、美学で遊ぶ本質を挙げた。詩人・高橋睦郎の恋の詩「鳩」、現代詩「風景」と、歌集「待たな終末」の古典的詠みぶりを紹介し、彼は言霊を信じていると述べた。また歌人・岡井隆の短歌と詩「会議」を紹介し、自己開示・自己告白の人だと述べた。2つの詩型に架かる橋を見出そうとして。
 10分間の休憩のあと、シンポジウム「現代の短詩型文学と詩」が始まった。コーディネーターに懇話会・副代表の佐野周一さん。パネリストの俳人・中内亮玄さん、歌人・足立尚計さん、柳人・脚本家の墨崎洋介さん、詩人・編集者の西畠良平さんが、コーディネートの元、自己紹介、詩型との出会い、不自由は感じないか、他ジャンルをどう思うか、これから目指す事、などを語った。しまいに聴衆の質問に、各詩型に共通するものを問われて、「感動の表現だ」と各パネリストの意見が一致したようだ。
 午後5時の定刻に、懇話会・副代表の前川幸雄さんの閉会挨拶があり、詩祭は過ぎた。このあと懇親会があったけれども、僕は参加せずに帰宅した。


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