風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 三浦しをんの小説「風が強く吹いている」を読み了える。新潮文庫、2018年33刷。
 購入は、昨年12月18日の記事、ブックカフェで1冊と、送られた1冊、にアップした。



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 よくあるスポ根ものである。定員ぎりぎり10名の弱小チームが、鍛えられて、選考会をくぐり抜け、初めて箱根駅伝に出走し、次年度シード権を得るまでの物語である。
 駅伝の場面は感動的で、涙ぼろぼろで読んだ。しかし読み了えた瞬間、虚しさを覚えた。

 結局、ファシズムじゃないか?と思う。鉄腕アトムの最後の場面(僕は読んでいない)、アトムが(何かを抱え?)、地球を救うために太陽に突入するストーリーをファシズムだと断じた吉本隆明なら、箱根駅伝でアンカー清瀬が二度と走れなくなる故障を起こしても走る小説を、同じだと断ずるだろう。精神注入棒で鍛えられた日本軍が、ガムをくちゃくちゃしながら戦う米兵に敗れた事が、よほどショックだったらしい。

 三浦しをんがなぜスポ根ものや、辞書編纂を描くのだろう。紙の辞書、電子辞書、ネット検索の興亡を描いてほしい。僕は時代小説をずっと読まない。現実と突き合わせない状況なら、いくらでも美談は描けるだろう。余談に走った。石田衣良や堀江貴文の小説が、まだ現代を描いているようだ。
 小説「風が強く吹いている」は、あまり僕の背中を押してくれなかった。



 最近に入手した3冊を紹介する。積読本が多くなったので、あまり買っていない。
 前回は昨年12月25日の記事、メルカリより4冊を買う、である。



外大短歌10号
 東京外国語大学短歌会より、「外大短歌」10号が届く。ツイッターのメッセージで注文した。
 9号のA5判より、B6判となり、可愛く似合っている。
 前回9号では、振込手数料が割高だったが、今回は楽天銀行の振込手数料無料のサービスを利用した。
 同・9号の辛めの感想は、昨年12月7日の記事にアップした。




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 本阿弥書店より、総合歌誌「歌壇」2月号が届いた。
 特別企画は「初冬の越前を訪ねて」で地元だけれども、離れた心は戻らない。方針の違いは、男女仲より冷淡である。


海河童 劔岳
 海河童さんのツイッターのメッセージで、彼の写真集「Photo Collection of 劒岳」Kindle本(通常有料、Kindle Unlimited本あり)が無料キャンペーン中と教えてもらったので、さっそくタブレットにダウンロードした。タブレットはKindle本を読む時(読書する時の外、PCでKDP作成の参考にする時)、記事のためググる時に便利である。
 「~劒岳」は、2018年9月13日・刊行。彼のKindle有料本を買っていなくて、申し訳ない。



 1月17日午前9時半、メンバー3人が喫茶店に集まって、短歌研究会A第64回を持った。
 僕は8時半に妻に起こしてもらった(妻は退職に向けて有休消化中で、用のある時のみ勤める)が、年老いて用意に時間がかかり、9時25分になり、TさんのSMSに5分遅れると連絡して、車を出した。

 TさんとMさんは、既にモーニングセットを注文したとの事で、僕もアイスコーヒーのモーニングセットを注文した。
 同・第63回は、先の12月21日の記事にアップした。研究会Bを12月は休んだので、約1ヶ月ぶりの再会である。


 モーニングセットを摂り、歌誌の貸し借り、写真の贈呈のあと、短歌研究会A第64回に入った。研究会Aは、お互いの詠草の検討である。3人各々、電子辞書を使った。

Mさんの11首より。
 2首めの2句、「田にコハクチョウ」が字余りかとMさんが悩むので、僕が閃いて「白鳥」は古語で「ハクテウ」となっている事を確認し、1件落着かと思った。しかしその夜の浴槽で、彼女たちの結社歌誌では、カタカナ語は現代表記なので、ハクチョウとなる事に気づいた。おちおち風呂湯も浴びていられない。SMSでMさんに詫び、ひらがな表記で「はくてう」とする提案をした。
 6首めの2句3句「松の落葉の散りへるを」は、3句「散りぼふを」に直すよう奨めた。目の前で散るのではなく、散り溜まった景色である事を確認して。他に何ヶ所か。
Tさんの10首より。

 6首めの中句下句「鴨が行き小白鳥が行き烏行き交ふ」の結句を「烏が行けり」と、3重のリフレインにするよう、僕が奨めた。
 10首めの中句4句「青空を仰ぎつつ行く」を、「仰ぎては行く」と空と地上を互みに見ながら行く意にすることを、僕が提案した。他に何ヶ所か。
僕の10首より。
 4首めの中句4句「昼食を 息子夫婦と」とあるのを、中句「昼を摂る」として、1字空きをなくすよう、Tさんが奨めた。
 10首めの初句より「剣が去り妻は・・・」を初句「険(僕のポカミス)が消え」と直すよう,Tさんが奨めた。「去り」の方が、また戻って来る可能性を含みにし、「消え」では亡くなった人の表情のようで嫌だ。他に何ヶ所か。

 研究会Aのあと、今期1ヶ月の僕の約70首プリントを、二人に読んでもらった。今月の出詠は10首を要請されており、研究会詠草で決まるので、慎重に読んでもらった。結果、1首をプリントの歌と入れ替える事にした。
 次回の研究会Bの日程を決め、11時過ぎに散会した。
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写真ACより、「ケーキ」のイラスト1枚。


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