風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

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 総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2020年6月号を、ほぼ読み了える。
 到着は、今月18日の記事、1枚と1冊が届く、にアップした。リンクより、過去記事へ遡れる。



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 6月号特集は、塚本邦雄生誕百年没後十五年。僕は塚本邦雄の短歌を崇めない。没後にアンソロジー2冊かを読んでみたけれど、あまり惹かれなかった。
 特別企画で、塚本邦雄の第1歌集出版の年齢に合わせ、31歳競詠を組む。7名各8首と、塚本邦雄への思いを綴っている。共感を示している歌人はいないようだ。薮内亮輔は、「よく爆笑しながら彼の歌を読んでいる。」と書く。
 俵万智・以降に歌を始めた僕には、馴染めない。

 連載、平成に逝きし歌びとたち、は高瀬一誌である。彼の歌は例えば、「区会議員になることすすめられている この店のおでんまんまる」等と、破調ばかりで、自由律の自覚もない。僕は彼の詠んだものを、短歌と認めない。後輩等には親切だったらしいが、それだけで歌人とは呼べない。

 佐野督郎の「言ひ訳小焼け」7首より、1首を引く。
風邪ひけば一人寝となる枕もとご飯ですよのラインの一行
 前の歌には、「妻の小言への言ひ訳小焼け」の下句がある。現代風の老夫婦に残る、愛情を示している。



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 プロ棋士・藤井聡太4段(現・7段)のミニ屏風を中古で買った。
 藤井聡太・棋士のグッズとして、今月18日の記事に紹介した、クリア・ファイルに続いて、2品めである。



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 屏風といってもミニチュアで、横24センチ、縦12センチの大きさである。メルカリで、1,099円(送料・税・込み)で買った。
 ネットで調べると、2017年8月25日、日本将棋連盟・発売、定価:1,500円(税込み)だった。
 プロ棋士になってからの、29連勝・新記録を記念して発売された。左側に対局名が書いてあるが、対局者名はさすがに書いてない。
 僕はもう古希近いけれど、彼の勢いにあやかりたい。



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 谷崎精二・個人全訳「ポオ全集」第1巻より、2回めの紹介をする。
 同(1)は、今月19日の記事にアップした。



 今回は、「盗難書類」「「お前が犯人だ」」「黒猫」の3短編を読んだ。

 「盗難書類」では、秘密の書簡を貴婦人から盗んだ詩人・大臣より、デュパンが警視総監より頼まれて、取り戻す話である。パリ警察が大臣邸などをいくら細かく捜しても、書簡は見つからない。しかしデュパンは、ボール紙製の名刺入れに差してある、つまらない物に見せかけた書簡を見つけ、策を労して回収する。大臣と探索者の心理的駆け引きが題目である。職を転々としたポオは、詩人・大臣などに信用を置かなかったようだ。
 次の「マリイ・ロオジェの秘密」は、長編であり飛ばした。


 「「お前が犯人だ」」は、善良そうなグッドフェロオが友人・シャットルワアジイを殺し、罪を被害者の甥に負わせようとして、「私」が事実を暴く。

 「黒猫」は有名で、僕は以前に読んだ事がある。
 酒に溺れた「私」が、2匹の黒猫を殺し、妻も殺害して、煉瓦の壁に塗り込める。警察は、遺体を探し出せなかったが、「私」が壁を杖で叩いて見せた所、猫の声がして、犯罪が暴かれる。
 僕は昔ほどの感慨を持たなかった。感性や想像力が衰えたのか、フィクションへの不信だろうか。
黒猫
 写真ACより、「黒猫」の写真1枚。



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