風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

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 妻が職場で、2個のアケビ(木通)を貰って来たので、紹介する。
 呉れた同僚は、「庭に自然に生えた蔓に生る」と言ったそうだ。
 写真撮影のあと、さっそく僕が食べた。(妻は甘いもの制限中)。
 小さい種が多く、口中で味わって、種を吐き出すしかない。
 しかし珍しく、実り具合も良く、甘さは強く、色も良い。
 それで急遽、ブログにアップする。


詩誌
 今月1日の記事「贈られた2冊と届いた1冊」で、到着を報せた3冊の内、2番目の同人詩誌「角(つの)」第44号を紹介する。
追悼特集
 前記の記事で書いたように、今号は、先の6月10日に亡くなった、同人・岡崎純さんの追悼特集である。
 詩集「寂光」にて日本詩人クラブ賞、他、日本現代詩人会・先達詩人顕彰、1985年より「福井県詩人懇話会」初代会長を25年に渉って務めるなど、詩と活動は、敬愛をもって遇された。
 「詩抄」として5編、日本現代詩人会会長と、同誌の発行人K・久璋さんの弔辞を載せる。同人をおもに、15名16編の追悼文を載せる。岡崎純さんの「全詩集」の発行の近い事が救いである。
詩編・他
 それに続いて、8名8編の詩を発表する。
 N・としこさんの「今日一日(ひとひ)の」は、芝生の草ぬきの唄である。多くの闘いと苦難を越えて、詩境は明るい。最終第5連より、1部を紹介する。

よみましょか
うたいましょうか
それとも
ちょっとおどりましょうか
草たちの 青っぽい誘いにのって

 同誌の発行人で、弔辞も述べた、K・久璋さんが、研究2編のみで、詩を寄せていない。岡崎さんの逝去の衝撃か、続けて詩集を刊行した疲れか、僕にはわからない。


 角川書店「増補 現代俳句大系」第12巻(1982年・刊)より、9番目の句集、村越化石「独眼」を読み了える。
 先の9月24日の記事、
小杉余子「余子句抄」に次ぐ。
概要
 原著は、1962年、琅玕洞・刊。大野林火・序、499句、山本よ志郎・跋、著者あとがき、を収める。
 村越化石(むらこし・かせき、1922年~2014年)は、1941年に栗生楽泉園に入園し、癩病の治療を受けた。
 大野林火に師事し、「浜」に参加。1950年より年1度、林火の来園指導を受ける。1958年、角川俳句賞・受賞。
 癩病は、戦後の日本に入った特効薬プロミンによって治る病となり、社会復帰する者があった。村越化石のように、後遺症、事情によって園に残る者もあった。
感想
 癩病者の文学として、戦前の北条民雄「命の初夜」の凄惨さはなく、それは新薬プロミンによって命をまっとうできる時代だからだろう。村越化石は、91歳、老衰により園で亡くなった。
 外の社会の俳人の句と比べると、物足りない句もある。
 彼は長生きして、このあと8句集を刊行し、角川俳句賞・以後も多くの賞を得ている。Amazonで調べると、全句集はなく、各句集も品切れか超プレミアムが付いた句集が多く、まとめて読み得ない。彼の発展を想って、残念である。

引用
 以下に5句を引用する。
顔にまざと柿食ふ癩児負けるなよ
降る雪に白湯すする父の忌も過ぎつ
湯豆腐に命儲けの涙かも(新薬プロミンの恩恵に浴し数年を経たれば)
腰に熱き湯婆あてて無財なり
雉子提げて雨に黒ずみ猟夫来る
0-91
写真ACの「童話キャラクター」より、「浦島太郎」のイラスト1枚。



 

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