風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

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 廊下を通ると、裏庭のサツキの花が見えたので、コンデジを持って、外へ出る。
 サツキといっても、園芸種ではなく、庭木用の普通種である。それでも花は嬉しい。
 この家を父が建てた時に植えたもので(他にも2、3ヶ所ある)、40年近くを経ている。
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 その外へ出た時、花ザクロの花に気づいた。
 八重咲きで、基本的に実は生らない。稀に小さい、食用にならない実を付ける。
 上はズームアップ、下は花木のほぼ全体である。元気に咲いている。




 角川書店「生方たつゑ全歌集」(1987年・再版)より、歌集「紋章の詩」を読み了える。
 先行する歌集
「花鈿」は、今月24日の記事にアップした。
 歌集「紋章の詩(うた)」は、1972年、短歌研究社・刊。
 群馬県沼田市に残された、築380年以上の旧家が、国指定重要文化財となり、移築を待つ時に、旧家を継いだ苦しみを救済するべく詠じられている。
 また栃木県・那須への旅、群馬県・谷川岳への川端康成に従っての旅と共に、ハワイ、イギリス・スコットランドへの旅の、旅行詠の大作がある。
 ただしプロ歌人にして、旅行詠は難物のようだ。
 この歌集でも、抽象語や比喩を多く用いて、詠まれている。
 以下に7首を引く。
意地張りて生ききし傷の疼く日よもろき私にふれてくれるな
支へかたき家の重味か病みがちに老いゆく夫のかたへにをれば
くれなゐの椿が冬も咲くみちか嘘のやうなるわたくしの冬
紋章の拓本をとる墨選ぶ家の終末になしうるひとつ
腐蝕せぬものらはむしろ淋しきか古りてかけらとなりし陶片
心絞りくるものもなし熔火帯ゆきて刺青(しせい)のごとき羊歯群(ハワイ)
夏すでに草枯れてゐる丘多しトマトつぶれしごとき日没(スコットランド)
 (注:引用の中に、正字を新字に替えた所があります)。
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写真ACより、フラワーアレンジメントの1枚。


 福井県俳句作家協会の年刊句集「福井県 第55集」(2017年3月・刊)より、6回目の紹介をする。
 
同・(5)は、今月25日の記事にアップした。
 今回は、137ページ~157ページの21ページ、41人の410句を読み了えた。
 奥越地区(勝山市、大野市)のすべてである。両市は山間の市ながら、俳句の盛んな所と記憶している。
 季語の自然などと、人事を融合させて、秀でた俳句が生まれるのだろう。
 ここでも詩歌と同じく、女性が多くを占める。年齢はわからないが、若々しい吟じぶりの句がある。
 以下に3句を引く。
 M・定子さんの「隣の児」10句より。
ローカル線から秋風へ乗り換える
 Y・妙子さんの「奥越」10句より。
短パンの浅きポッケに九月来た
 T・喜美子さんの「冬の虹」10句より。
たどり来しその片陰を戻りけり
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写真ACより、フラワーアレンジメントの1枚。



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