風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。


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 今日の昼食後、4日遅れの春の7草粥を食べました。昨日の夕食後にも食べましたので、実際は3日遅れです。
 暮・正月以外の行事として、昨年12月23日の記事
「昨日は冬至でした」に次ぎます。

 これまで毎年、妻が用意してくれたのですが、妻の体調がかんばしくなく、今年は買って来れませんでした。僕がグチると「ネットで買えば?」と言う事でしたので、Amazonを検索して、K食品(株)のフリーズドライ7草粥3g×2パック、324円との品を見つけました。注文確定しようとして、送料600円というのにゲッと来ましたが、致し方ありません。

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 到着まで4、5日掛かるとありましたが、昨日に届いたのが、このような物2袋です。(写真が光っているのは済みません)。7草が入っていると信用するしかありません。
 夜に帰宅した妻に土鍋を出して貰って、夕飯の残りで7草粥を作りました。味付け、お菜がなかったので、味気なかったですが、1年の無病息災を祈りました。妻は科学派なのか、癌予後の身でありながら、食べようとしませんでした。1袋2~3人分用で、お粥が余りました。

 それで今日の昼食後には学んで、温め直した7草粥に塩を振り、お菜の残りも用意しました。自分で言うのも何ですが、とても美味でした。4日遅れの7草粥の顛末です。


ReRe短歌
 千原こはぎさんの編集した短歌集、「Re:Re:歌集」を読み了える。
概要
 元々はツイッターの発信で知ったが、コンビニでのネットプリント版の他に、彼女のブログ
「こはぎうた」へ行けば、閲覧用版・PDF(印刷用)版がある事を知った。
 コンビニへ行き、費用を払うのも面倒なので、12月31日更新のページより、PDF版をダウンロードし、指示に従って、プリント、製本した。
 A4判2つ折り両面(4面)7枚で28面(表紙、目次、カット、奥付け、裏表紙を含む)、1ページ2段組みの構成である。44組(1組8首)88名による、返歌をテーマとした短歌集、352首である。
感想
 352首といえば、少な目の歌集1冊にあたる。皆さん、バーチャルに慣れているのか、仮想恋愛歌に秀で(とくに冒頭の「星歴20××年 異星間交友のススメ」8首)、また古えの宮廷和歌の贈答を想わせる1連(とくに「2LDK」)がある。
 なかなか二人の息があわなくて、しまいまで行く連もあり、正直だとこれも感心した。
 連のしまいに「人知れず君に最後のくちづけをショコラの雨が止まないうちに」のシュールとか、また別連の2首目の下句「貘も悪夢を食べ飽きた頃」の暗喩など、優れている。返歌を受けて咄嗟にできるのか、前以ってアイデアを温めていたのかと思う程である。
 同じく千原こはぎさんの編集した
短歌集「獅子座同盟 6」は、昨年8月22日の記事にアップした。


 

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100冊会

 石川書房「葛原繁全歌集」(1994年・刊)より、第3歌集「玄」(前)をアップする。672首と多めの収録なので、前後に分け、今回は初め155ページ~「林道」195ページまでを読み了える。
 先行する、
同・「風の中の声」を読む(後)は、先の12月10日の記事にアップした。
概要
 原著は、1980年10月17日、石川書房・刊。1962年~1968年の作品を収める。
 同じ日に、同じ出版社から刊行された、「又玄」「又々玄」との3部作が、第32回読売文学賞を受賞した。
 収録の1962年~1968年は、60年安保後の所得倍増計画といった経済成長から、学生運動に示されるその終焉の時代だろう。僕の少年時代(田舎の)にあたり、示される時代と、続く作品にとても興味がある。
引用と感想

 気になる歌に付箋を貼り、メモを書いて行ったので、それに沿って7首の感想を書く。
低所得層を飢餓感の中に追ひ込める消費は遂に寂しきものか
 経済成長に取り残された人々への、配慮が見える。
岸沿ひに清盛塚まで来て戻り過去(すぎゆき)既に埋むるすべなし
 過去の生き方に、後悔があるようだ。あるいは会社側に立っての言動を指すのかも知れない。
俯瞰(ふかん)せる旧火口の底日は照りて黄の粘土層しづかに光る
 俯瞰からズームインするような詠みぶりだ。白秋の幽玄と茂吉の写生を止揚しようとする歌だと言ったら、大げさだろうか。
既にして時の風化に従へり羊歯生ひ茂る堀井戸の中
 風化しないものの側に、短歌はある、という自負を感じるのは、深読みだろうか。
晒す人も流せる布も春の日にしじにきらめく川波のなか
 言葉遣いが巧みである。時代に流される危険性がある。
海底岩盤発破の時を知りて待つ鷗群れたり雑魚(ざこ)(くら)ふべく
 動植物の生きる知恵を表わした歌は、僕の好みである。
雨のあと濁りつつ行く谷川の流ひまなく木(こ)の葉(は)を運ぶ
 何気ない、ある人は汚れを感じるかも知れない景に、美を見出している。
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写真ACより、「乗り物」のイラスト1枚。




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