風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

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 今日2回目の記事更新です。
 ブロガー、プロ・マンガ家としてご活躍のあかつきりゅうさん(暁龍さん)作成のカレンダー、3月分の2種を紹介します。
 上の写真は、卓上型カレンダー(プリンタの上に置いてある)です。昨年末のあかつきさんの募集(全10本、ブログ枠3本)のブログ枠に応募して、当選したものです。
 イラストは、あんこさんと麦くんの内裏雛です。
 
2月カレンダーは、2月1日の記事にアップしてあります。
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 あかつきさんのブログ「あんこと麦と」の、3月1日の記事「2019年3月のカレンダー」より、スマホにダウンロードしたものです。よく見ると、麦くん側の菱餅が少し、齧られています。
 webデータ用で、印刷には不向きとのことです。
 誰でも当記事より、ダウンロードできます。
 いずれも写真は拙いですが、実物はずっと鮮明です。
 この記事のアップは、あかつきさんに前以ってご承認を得てあります。


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 三浦哲郎の短編小説集「愁月記」(新潮文庫、1993年・刊)より、しまいの7編目、「病舎まで」を読み了える。
 先の2月22日の記事、
同「海峡」を読む、に次ぐ。

 足掛け4年めに入る、月刊誌連載の小説(「白夜を旅する人々」らしい)の途中で、身体異常を感じ、掛かりつけの医師に診てもらうと、血圧の上が218、下が130で、すぐ他のK病院へ入院する事になる。そのK病院の野崎医師の測定では、血圧計の上限、260を振り切れてしまい、原因調べの検査を続ける事になる。初めての入院である。
 結果は、とくべつ悪い所はなく、本態性高血圧症と診断される。
 作家が1番気にする事は、心情というか心の調子というか、自分が変わって、途中のままの小説を続けられない、あるいは小説を書けなくなる事である。
 救いは、付き添う夫人が気遣いつつ明るく、前向きな考えであり、また見舞う娘さんたちも純情な事である。感謝の言葉と、慈しむ眼がある。
 この小説の中でも、不遇だった兄姉のことは、書き込まれている。

 「あとがき」では、後に吐血にも見舞われたが、回復したと述べている。
 2010年、79歳で亡くなった。短編小説など、もっと読みたかったと、当時の文学仲間と惜しんだことである。
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写真ACより、「キッチン・グッズ」のイラスト1枚。


 Instagramデビューしました。よろしくお願い致します。




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 2月28日(第4木曜日)午前9時半より、メンバー3人が喫茶店に集まって、短歌研究会B第31回を持った。
 先の1月31日の記事、
同・30回に次ぐ。リンクより、過去記事へ遡り得る。
 僕は早目に来て、ブレンドコーヒーのモーニングを摂りながら、スマホのツイッターを読んでいた。TさんとMさんも早目に現われ、アメリカン・コーヒーを注文した。

 短歌研究会Bは、岩波文庫「宮柊二歌集」(宮英子・高野公彦・編)の読み込みである。
 今回は149ページ、歌集「多く夜の歌」の昭和35年、「野母半島沖」の章から始まる。
野母半島沖
 野母半島は、電子辞書版「広辞苑」第7版にないけれども、ネット検索に依ると、長崎県の長崎半島の別名である。
 「海境(うなさか)に」の歌の、結句「白(しろ)恋ひわたる」の「白」が何かとTさんが問うので、2句「秋雲かかり」の雲だろうと、Mさんと僕は考えた。
私記録詠
 「腕を置く」のうたの下句「沈黙の影吾(われ)にあらずや」は、わざとらしくも取れるが、退職を前に茫然としていたのだろうと、3人の読みが一致した。
 「行為なく逡巡に就き逃走をつねに構へき有体(ありてい)に言はば」の歌に、TさんとMさんは同感するようだった。僕は、組合活動ではないが、権力に反発していた。
 「雨負ひて」の歌の絵の画家、瀧口修造は、夫人・宮英子の従兄にあたる。
 「まつすぐに」の歌の「たまゆら」「揺りて」の語を、詩的だと僕は述べた。

藤棚の下の小室
昭和三十六年 年あらたまる

 歌集「藤棚の下の小室」(1972年・刊)に入る。
 「若きらは国に殉(したが)ひつねにつねに痛ましかりき顧(かへりみ)ざりき」の結句の主語の解釈で意見が違った。僕とMさんが、「若きらは」が主語で、家族や過去を顧みなかったのだと思ったが、Tさんは「世間が」顧みなかったのだと述べた。
梅雨近む
 
2首目の結句「雨夜田蛙(あまよたがはづ)」は、「雨夜雁(あまよかりがね)」の例があると、Tさんが博識を示した。
 3首目の「若葉冷(わかばびえ)して」の句は、「雨夜〇〇」と共に「〇〇冷え」と、作歌に生かせるとMさんが述べた。

 この章で仕舞って(156ページ)、次回の日程を決め、10時40分頃に散会した。
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写真ACより、「キッチン・グッズ」のイラスト1枚。



 
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