風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 結社歌誌「コスモス」2016年10月号より、「その一集」特選欄を読みおえる。
 先行する同・「月集」は、1昨日の記事にアップした。
 「その一集」特選欄は、9選者×各5名×各5首である。
 内容は、骨格のある、優れた作品だ。10首出詠時の自選能力が大切。
 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。I・八寿子さんの5首より。
ホテルかと見まがふやうな玄関や廊下をとほり採血室へ
 この1首に、思い出す事がある。
 平成大不況のどん底時、近くの市内にクレーンが2つ動いているのが、いずれも大病院の増築で、感慨があった。
コスモス4
 「フリー素材タウン」より、コスモスの1枚。

 花神社「茨木のり子全詩集」(花神社、2013年・2刷)より、「花神ブックスⅠ 茨木のり子」に収められた、「詩集未収録作品」10編を読みおえる。
 今月22日の
記事(←リンクしてあり)、詩集「寸志」に継ぐ。
 原著は、1985年、花神社・刊。
 詩集未収録作品といっても、新作ではなく、それまでに紙誌に寄せた作品である。
 「一人は賑やか」での末連では、「一人でいるのは賑やか/誓って負け惜しみなんかじゃない」と書く。僕も職をリタイアして、一人で家に籠もる日が多いが、ネット上の繋がりがあるとはいえ、孤独はあまり感じない(淋しくてたまらない日は、喫茶店へ行く)。
 「九月のうた」の末連では、「思えば幼い頃の宿題は易しかった/人生の宿題の/重たさにくらべたら」(下辺揃え)と、大人の悩みを嘆く。
コスモス3
「フリー素材タウン」より、コスモスの1枚。



 結社歌誌「コスモス」10月号の、「月集」を読みおえる。
 「月集」と1まとめに僕が呼ぶのは、「今月の4人」、「月集スバル」、「月集シリウス 特別作品」、「月集シリウス」の4欄の事である。
 「月集」の短歌の豊かさは、資質・努力と共に、地位もあっての事だろう。
 付箋を貼ったのは、次の1首。小島ゆかりさんの5首より。
われはもや初孫得たり人みなにありがちなれど初孫得たり
 もちろん、藤原鎌足の「安見児得たり」の本歌取りである。
 小島ゆかりさんにして、孫の生れた喜びを、詠わずに居られなかった。
コスモス2
「フリー素材タウン」より、コスモスの1枚。

↑このページのトップヘ