風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 このブログを運営している新サスケは、2017年10月17日付けでのAmazonのKindle本、第4詩集「詩集 日々のソネット」(縦書き)の発行に続き、第5詩集「改訂版 ソネット詩集 光る波」(縦書き)を、2018年5月31日、Kindleストアにて発行しました。著者名は、柴田哲夫(僕のペンネームの1つ)です。
 2011年10月1日・刊の紙本「ソネット詩集 光る波」に、数十ヶ所の加筆をし、編集しました。
 販売ページは、Amazonの「Kindleストア」カテゴリーで、「柴田哲夫 ソネット 光る波」と入力して検索してくだされば、即で見つけられます。右サイドバーのバナーよりも着けます。
 kindle版で540円(税込み)、kindle unlimited版も発行しています。

2017年03月

 昨日(3月23日、木曜日)午前9時半より、メンバー3人の短歌研究会B第13回が、ある喫茶店の1隅で持たれた。
 
同・第12回は、先の2月22日の記事にアップした。
 研究会Bは、岩波文庫「宮柊二歌集」(宮英子・高野公彦・編)の読み込みである。
 前回に続き、戦後を詠んだ初の歌集「小紺珠」より、「入江の夏」の章(68ページ)より入る。
 冒頭の1首の「岸壁」と「入江(見おろす)」の位置関係が僕はわからなったが、「岸壁の横に入江が見おろせたのだろう」との推測に至った。
 生活詠の中に、戦場(中国大陸)の回想詠が混じり、ある時は静かに、ある時は激してか破調に詠まれる。
 わが子の事を、「争ひてさまざまにしも生きゆかむ」、「睡きまなぶたさすりやり何に悲しゑ」、「あな優々(やさやさ)し」と、愛しんでいる。
 「来耜(らいし)」は「鋤」の事とMさんが、「便衣」は「普段着」の事とTさんが、「我們」は「われ等」の意味と僕が、それぞれ調べたことを披歴して、歌を理解した。
 「硝子戸」の章には、着物を売る妻、庭畑の胡麻など、戦後すぐの困窮生活が描かれる。「英雄で吾ら無きゆゑ暗くとも苦しとも堪へて今日に従ふ」の1首に、現役時代のある頃の僕が支えられた事も、二人に話した。
 歌人と会って、歌人集会で、鋭く発言したらしく、僕が推測する歌がある(「汝も吾もたまたま遇ひて今日の日に言ひたきことを言へば鋭し」、「権威なき立場に立つとわれは言ひ騒然とせし中のこゑを待つ」)。
 また倒置法、結句の字足らずを、有効に用いている作品がある。
 他にも様々に語って、「七夕」の章を終り(73ページ)、次回の研究会Aの日程を決め、11時に散会した。
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Pixabayより、クロッカスの1枚。



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 3月21日に、3冊を入手した。簡単に紹介したい。
 まず同人歌誌「COCOON」Issue03が、午後すぐに届いた。
 結社誌「コスモス」内の季刊誌で、30年続いた「棧橋」の後継誌として、シニア誌「灯船」の弟妹誌(1965年以後生まれに限る)である。代金は、Issue5分まで、前払いしてある。
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 同日その後、ドラッグストアで粒ガム8瓶(煙草の替わり)と板チョコを買い、帰途にTSUTAYA某店に寄った。
 有川浩(ありかわ・ひろ、女性作家)の「旅猫リポート」(講談社文庫)を買った。自衛隊ものでなく、おっさん物でなく、得意の1つ猫ものの小説だから。
 定価691円(税込)-222円(Tポイント)=469円の支払い。
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 さらにローソン某店に寄り、書棚より加藤諦三「心の休ませ方」(PHP研究所・刊)を買った。
 人生論(加藤諦三の本を含め)を好まず、ほとんど読まなかったが、引っ掛かる言葉があり、他に欲しい本も無かったので。
 本代514円(税込)は、ドコモのdポイントで支払った。これだから買えたのだ。
 3冊とも、おいおい読んでゆきたい。




 角川書店「生方たつゑ全歌集」(1987年・再版)より、第10歌集「北を指す」を読み了える。
 第9歌集
「海に立つ虹」は、今月10日の記事にアップした。
 原著は、1964年、白玉書房・刊。
 この作品には、自宅火災があり、出版直前に佐藤春夫が亡くなり(3度、序文を受けていた)序文を受けられず、挿絵を受けていた画家・小杉放庵も亡くなり(遺作を挿絵とした)、激変の中にあった。
 しかしそれらを潜り抜け、新しく進む思いが、後記「おわりに」にはある。1963年に、歌誌「浅紅」を創刊した。
 歌集の中に散見されて、睡眠薬を用いる苦しみがあったようだ。また愛情関係の表現に、やや甘い点が見受けられる。
 第1線の女性歌人の成果を挙げているのだけれど。
 以下に7首を引く。
うすき肩怒らせながら去りゆきし日が顕つ逆層の岩場をゆけば
咽喉刺すまで火煙うづまく古家よ憑かれて生きしことも敢なし
蒼ざめて常に充たされがたかりしわが過去よ重き家霊を負へば
君が秘密知るゆゑながく守りきて磁力のつよきかなしみもてり
過去のこと言ふこともなき君にして背を押しくるるかたきてのひら
燐光のもえゐるやうな星の位置定まりてたのし春ちかづけば
北方系の知恵切実にサイロなど構へてこもるこの冬の丘
クロッカス6 - コピー
Pixabayより、クロッカスの1枚。






 沖積舎「梅崎春生全集」(全8巻)の第2巻(1984年・刊)より、6回目の紹介をする。
 
同・(5)は、昨年10月23日の記事にアップした。
 なぜそんなに間が空いたかといえば、この本が応接間にあるからだ。応接間には、ステレオセットで音楽を聴きに行くのが主で、本を読む気で行くことはあまり無い。それに空調が利かないので、冬の間は寒く、なおさら行かない。おもな読書サイクルの小説には、既に他の本が入っている。
 今回に僕が詠んだのは、「飢えの季節」、「握飯」、「仮面」の3短篇である。
 「飢えの季節」「握飯の話」は、食事にも困る会社員を、裕福な社長、農家等と対比して描く。僕個人は、農家の次男坊であり、食には困らなかった。しかし分家した後しばらくは、お米を貰っていたが、困窮した時には、食にも困った。食事にも困る苦しさは、少しはわかるつもりだ。
 「仮面」は1転して、客もウェイトレスも仮面をかぶる規則の、秘密のバーの話である。闇で仕入れた、高級な酒を飲ませるので、客も多い。マスター(ただ一人、顔を見せている)と客のトラブルがあり、客が敗れ去って終わる。
 3編とも、1945年の敗戦後すぐの、暗い世相を描いている。
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Pixabayより、クロッカスの1枚。



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 3月17日の昼に、結社歌誌「コスモス」2017年4月号が、郵便配達された。
 同・3月号の最後の記事アップは、今月4日の
「COSMOS集」紹介だった。その後も、「その一集」通常欄を読み進めたが、読みきれなかった。
 4月号は、新年度という事で、昇級者は新しいクラスに載る。目次を2ページに組むようになり、新企画として「宮柊二のことば」「雑談ルーム」「スバル散策」が始まり、期待する。
 「コスモス短歌会」ホームページの更新再開も、「コスモス便」に告げられている。
 4月号の作品を、できるだけ多く読みたい。
 なお僕の歌は、10首出詠の内、4首選だった。アメブロ「新サスケと短歌と詩」の
3月18日の記事にアップしたので、横書きながら、関心のある方はお読みください。

全景
 昨日(3月18日、土曜日)の午後1時半より、某館の1室で、福井県詩人懇話会・主催の「第35回 会員の詩書を祝う会」が持たれた。
 僕が参加した、同・懇話会が主催の催しは、昨年11月21日に記事アップした、
「2016ふくい詩祭」以来である。
 「祝う会」の参加者は、事務局によるときっちり30名という事だった。
 K萌夏さんの司会で、渡辺本爾・懇話会代表の開会挨拶のあと、3名3冊の近著の著者が、インタビューを受けた。
 赤木比佐恵・歌曲集「風のオルガン」(インタビュアー・中林千代子)、川村信治・詩集「幸福の擁護」(インタビュアー・渡辺本爾)、金田久璋・詩集「賜物」(インタビュアー・黒田不二夫)の3冊である。
 作者の言葉を引き出すインタビューで、また司会が参加者に発言を求めるなど、活発な言葉が交差した。会場からも、肯定的な意見が多かった。それら内容までは、ここに書くスペースがない。懇話会会報の記事に、残るだろう。
 (「幸福の擁護」について、ブログ「サスケの本棚」の2016年6月9日の記事にアップした。「賜物」について、このブログの2016年11月23日の記事にアップした。)
 事務局の配慮によるコーヒー、菓子、また著者への花束贈呈など、和やかに盛り上がった。
 M副代表の閉会挨拶で、予定通りの4時半に閉会した。

 Amazonよりダウンロードしたkindle本・歌集、岸原さや「声、あるいは音のような(百首選)」を読み了える。
 購入、ダウンロードは、今月13日の
同題の記事にアップした。
 元本は、書肆侃侃房・刊の新鋭短歌シリーズの、1冊である。
 電子書籍は紙本よりも読みやすい面があり、抵抗はなかった。タブレットの横長画面に縦書きなので、1ページで多くの量を読める。
 著者略歴には、出身地、卒業大学・学部と、「二〇〇六年、短歌をつくりはじめる。」「二〇〇七年、未来短歌会に入会、加藤治郎に師事。」とあるだけである。
 著者自選の100首であり、自信作ばかりだろう。
 とくに理解できない歌、という作品はなかった。母親が自死したようで、それでも地元を離れた東京都で生活してゆけるのは、短歌の恩恵が大きい、と僕は思う。
 以下に、4首を引く。
浅瀬から浅瀬へ渡る風の舟、うつむいて水、あおむいて空
  (「故郷の母のこころ病みゆく」のあと)
胸にいつか兆していた雲「飛び降りた!」父の電話のうわずった声
  (注:震災詠のようだ)
テレビ避け新聞を避けくちかずのすくないひととすわっていたい
ほんとうは苦しかったと言えばいい野菜室には乾いた葱が
クロッカス3
Pixabayより、クロッカスの1枚。



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