風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 このブログを運営している新サスケは、2017年10月17日付けでのAmazonのKindle本、第4詩集「詩集 日々のソネット」(縦書き)の発行に続き、第5詩集「改訂版 ソネット詩集 光る波」(縦書き)を、2018年5月31日、Kindleストアにて発行しました。著者名は、柴田哲夫(僕のペンネームの1つ)です。
 2011年10月1日・刊の紙本「ソネット詩集 光る波」に、数十ヶ所の加筆をし、編集しました。
 販売ページは、Amazonの「Kindleストア」カテゴリーで、「柴田哲夫 ソネット 光る波」と入力して検索してくだされば、即で見つけられます。右サイドバーのバナーよりも着けます。
 kindle版で540円(税込み)、kindle unlimited版も発行しています。

2017年05月

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 金田久璋さんより頂いた、第4詩集「鬼神村流伝(きじんそんるでん)」を読み了える。
 第3詩
「賜物」に就いては、、昨年11月23日の記事にアップした。
 「鬼神村流伝」は、2017年4月、思潮社・刊。詩人・倉橋健一の帯文と栞、4章42編の詩、後記「覚書」、略歴を収める。
 彼は有力な民俗学者でもあり、それを拠り処とした、フィクションの叙事詩として、成功している。
 とくに「柿の木問答」、「魔除け」には、詩誌に発表時から惹かれた。
 僕は短歌を拠り処とする、私的独白の詩(もう面従腹背が要らないので、傍白ではない)を創り続けており、彼と擦れ違う所もあるようだ。
 同時に島尾敏雄・ミホ論の抜き刷り(「脈」92号より)も頂いたが、ここにはアップしないでおく。


 

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 昨日と同じ、4月23日の福井県詩人懇話会・総会のおり、K・久璋さんに頂いた3冊の内、同人詩誌「角(つの)」第43号を紹介する。
 同・第42号はこのブログに欠けていて
同・41号の記事を昨年11月16日にアップした。
 第43号は、2017年4月10日・刊。11名11編の詩、6名6編の散文(評論、エッセイ)を収める。
 S・章人さんの「じゅげむ じゅげむ」では、
とめどなく紡ぎ出される 美しいコトバが
音声になり 中空に漂い
跡かたもなく消えていく

天女に化したコトバが 人びとを魅了する
両足を切り取られ 足が地につかず
うなだれて漂う ユウレイごときもいたりする
 と、おもにテレビ画面からの印象を描く。これも昨日の記事と同じ、言葉の空虚化を描くのだろう。
 N・六さんの「孫の守り(二)」の3歳の孫や、Y・清吉さんの「兄貴」の93歳で自然死した兄にしか、感動しないのは、上記の理由か、僕の感性の衰えか。
 Y・勝さんの映画論「続・僕の懐かしシネマ館 19 小津安二郎『秋刀魚の味』」は、3段6ページ(B5判)に渉る熱論であり、映画評論の歴史に参加するシリーズだろう。


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 4月23日の、福井県詩人懇話会・総会のおり、T・晃弘さんから僕も所属する同人詩誌「青魚」の、No.86を渡されて、先日にほぼ読み了えた。
 
同・No.85は、昨年11月11日の記事で、取り上げている。
 B5判、2段組み。今号は2017年4月22日・刊、38ページ。
 僕は8編のソネット(14行詩、韻は踏んでいない)を寄せており、もう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」の、
4月25日の記事より毎日1編ずつアップしているので、ご覧いただきたい。
 今号で僕が最も惹かれたのは、K・和夫さんの「海辺の町で」である。途中からであり、また長くなるが、以下に引いてみたい。

言葉も思いも
希薄になってゆく

この空虚さはなんだろう
言葉がその意味を失くし
浮遊している

この街では
人々の息づかいが聞こえない

何とでも言える
大声で言えばいいんだ
そして

さめざめとした気配
この空虚さはなんだろう

 政治家の憲法解釈や、言いたい放題が、言葉の世界を、言葉の芸術の文学を、半意図的に空虚化しようとしている。言葉に拘るなら、今は文学の時代ではないのだろう。ただ人心に拘り、わずかに文学を続け得る時代だ。
 「青魚」には長文の評論が載って、詩誌を下支えしている。


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 福井県短歌人連盟より送られた、「福井短歌」第9号を読み了える。
 2017年3月・刊。55ページ。
 おもに連盟会員の年刊短歌アンソロジーであり、1人5首(氏名、所属短歌会、を明示)、1ページに3名、計116名の580首を収める(僕も参加している)。
 他に会長・序、福井県総合短歌大会の講演資料、今年度の連盟の歩み、等を収める。
 上品な嗜み程の作品があるが、作歌の苦しみを経て救済を希求する作品もある。
 僕が付箋を貼ったのは、次の1首。T・令子さんの5首より。
賜りし登美子の庭の白椿かたき蕾のひとつ開けり
 「登美子」とは、若狭出身の「明星」の歌人、山川登美子の事である。かなの遣い方、調べも巧みである。
 短歌人連盟の年刊アンソロジーには古い歴史があり、僕も参加した事があるのだが、諸事情により簡装版となって、9号を数える。



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