風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 このブログを運営している新サスケ(ハンドル名)が、この10月17日付けで、AmazonのKindle本、第4詩集「詩集 日々のソネット」(縦書き)を発行しました。著者名は、柴田哲夫(僕のペンネームの1つ)です。
 再任用・リタイア前後の、庶民の日々の悲喜哀歓を綴った4章48編と、巻末に哲学風小連作・2章7編を収めます。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリーで、「柴田哲夫 詩集 日々のソネット」と入力して検索してくだされば、即で見つけられます。
 また、ブログの右サイドバーの上部、アクセスカウンターの下に、Amazonアソシエイトのリンク画像「あなたへ詩集をAmazonで」を貼りましたので、画像をクリックしてくだされば、購入サイトへ飛びます。
 kindle版で540円(税込み)、kindle unlimited版も発行しています。よろしくご購入をお願い致します。

2017年09月

 このブログ「風の庫(かぜのくら)」を、2016年9月3日の記事「ブログを移転します」より、本格的に運営し始めて、1年と数日が過ぎた。
 なお僕は、2007年4月4日より当日まで、
ミテログ「サスケの本棚」を運営しており、更新は3,075回を数えた。ブログ機能に不満などもあって、ライブドアブログに移った。
 幸い、アクセス数は、「サスケの本棚」時代より、増えている。
 現状に満足ではなく、努力を積み重ねてゆきたい。
 皆様のご支援をお願いする。
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写真ACの「童話キャラクター」より、「シンデレラ姫」のイラスト1枚。



 青磁社「永田和宏作品集 Ⅰ」より、第7歌集「荒神」を読み了える。
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歌集「饗庭」は、今月1日の記事で紹介した。
概要
 原著は、2001年、砂子屋書房・刊。
 1995年~1998年初めまでの作品を収める。
 題名は、職場のすぐ横にある、荒神橋より採った。
感想
 生物学研究の組織等の代表となり、多忙であった。
 短歌関係の講演、対談・鼎談・座談会を多くこなしている。
 娘・紅の京都大学入学、息子・淳の大学卒業・就職等、妻・河野裕子を寂しがらせながらも、安定期であった。
 歌集「華氏」が1997年・寺山修司短歌賞・受賞、1998年、歌集「饗庭」を刊行している。
 主宰する歌誌「塔」も、若手が頑張って編集していた。
 48歳~50歳越えの、働き盛りの時代の歌集である。

引用
 以下に7首を引用する。
くりかえしわれの不在を嘆き言う歌うように言う妻という人
この家にあなたは住んでいないという言葉短しくりかえし責む
名東区極楽二丁目いささかの恩義のありていくたびも書く
訪ねくる人とはなりてヘルメット提げたる息子がのっと入り来
遺伝子の複製を娘(こ)に教えいしがさびしき妻は早く眠りき
台所、屋根裏、二階と棲み分けて歌つくりおりまことに不気味
どくだみの匂う近道疲れやすくなりたるひとは疲れつつ来る
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写真ACの「童話キャラクター」より、「シンデレラ姫」のイラスト1枚。








東京ベースボール 
 福井県内にお住まいの詩人・青山雨子さんが、最新詩集「東京ベースボール」を贈ってくださった。
 2016年12月、私家版。19編の詩を収める。
 彼女の7冊目の詩集である。

たとへば君
 今月1日の記事、「永田和宏・歌集「饗庭」を読む」で、「文庫本を注文する」と書いた、河野裕子・永田和宏「たとへば君」が届いた。文春文庫、2014年・刊。
 単行本を読んだのだが、手放してしまっていた。
 青磁社「永田和宏作品集 Ⅰ」を読み進むのに、貴重な補助線となる。


 角川書店「増補 現代俳句大系」(全15巻)の第12巻(1982年・刊)より、7番めの句集、西東三鬼「変身」を読み了える。
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阿波野青畝・句集「紅葉の賀」は、先の8月25日の記事にアップした。
概要
 西東三鬼(さいとう・さんき、1900年~1962年)は、1940年の治安維持法に拠る「京大俳句事件」で検挙された。
 戦後の1948年、山口誓子・代表の俳誌「天狼」の発刊に尽力する。
 原著は、1962年、角川書店・刊。1951年より10年間の、1,073句を収める。山口誓子・序、あとがきを付す。
感想
 創刊の「天狼」で、山口誓子の述べた「酷烈なる俳句精神」、「根源」(のちに根源俳句と呼ばれた)に拠る、烈しい句が並ぶ。時に酷薄となるようだ。字余りの破調、内容の盛り過ぎによる難解さ(例えば「遁走の蟬の行手に落ちゆく日」など)がある。

 当時の状況、文学運動の流れ、などもあったのだろうが、今となっては高く評価し得ない。
 1,073句を吟じ選句する身もたいへんだが、落語ではないが、読む者の身もたいへんである。
引用
 以下に5句を引く。
薄氷の裏を舐めては金魚沈む
秋風の屋根に生き身の猫一匹
眼そらさず枯かまきりと猫と人
膝にあてへし折る枯枝女学生
木の実添え犬の埋葬木に化(な)れと
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写真ACの「童話キャラクター」より、「シンデレラ姫」の1枚。



 吟遊社「春山行夫詩集」(1990年・刊、ほぼ全詩集)より、最後の詩集「砂漠の薔薇」の1回目の紹介をする。
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「水の黄昏」(2)は、先の8月27日の記事にアップした。
概要
 著者の手書きの詩集である。標題の上に「短詩集」と名付けられ、初期作品の中でも、3行詩、4行詩を中心とする。「紙製の美学」の付題を付す。
 この本で414ページ~497ページの、84ページと長いので、2回に分けて紹介する。
 全体を幾つかの章に分け、その中に短詩を収めている。
 今回は、414ページ「童話の春」の章の「砂漠の薔薇」より、464ページ「都のプロメナード」の章の「牢獄」までを読み了える。
感想
 短詩は、ほぼ機智(ウィット)あるいは真情吐露を、楽しむものだが、多くの詩に感興が湧かない。視点の集中が足りないようだ。
 「カナリヤの雨」は「ちひさけれどもうれひこそ/かなしきものかカナリヤの/ちひさいたまごに雨がふる」の3行で、古型に拠り古い感情を詠っている。
 「一つの林檎」は、「けふも林檎一つ/つめたいこころに買ひに行く」の2行の詩である。忙しい心と、冷たい心が出会っても、感興は湧かないものだ。
 ルナールの「博物誌」に想を得た、「動物舎」にはいくらか興の湧く作品がある。「羊」の2行、「どっさり紙を食べよ/いつそ羊皮の表紙になれ」は、残酷な機智がある。
 次回の「砂漠の薔薇」(2)で以って、「春山行夫詩集」の紹介の、終いとしたい。
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写真ACの「童話キャラクター」より、「シンデレラ姫」のイラスト1枚。


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