風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 このブログを運営している新サスケ(ハンドル名)が、この10月17日付けで、AmazonのKindle本、第4詩集「詩集 日々のソネット」(縦書き)を発行しました。著者名は、柴田哲夫(僕のペンネームの1つ)です。
 再任用・リタイア前後の、庶民の日々の悲喜哀歓を綴った4章48編と、巻末に哲学風小連作・2章7編を収めます。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリーで、「柴田哲夫 詩集 日々のソネット」と入力して検索してくだされば、即で見つけられます。
 また、ブログの右サイドバーの上部、アクセスカウンターの下に、Amazonアソシエイトのリンク画像「あなたへ詩集をAmazonで」を貼りましたので、画像をクリックしてくだされば、購入サイトへ飛びます。
 kindle版で540円(税込み)、kindle unlimited版も発行しています。よろしくご購入をお願い致します。

2017年11月

 僕が刊行したkindle本、「詩集 日々のソネット」より、3回目、しまいの紹介をします。第2章「日々のソネット」の、第1節「妻と」より、作品「シチュー」です。かなりのヘタレです。

  シチュー
     柴田哲夫

僕が起き出す頃には
妻は出勤している
食卓を見ると お菜が少ない
毎朝 昼夜の分を作ってくれるのだ

昨日は年金を全額渡した
お小遣いはもらっていない
それでお菜が少なくなったのか
ところが昼食のあと


ガスレンジを見ると
鍋が置いてある
シチューをいっぱい作ってあった

妻は今日も優しかった
気づかぬ僕がうかつなのか
疑ぐってわるいことをした

 (暁龍さんがブログ「あんこと麦と」の11月15日の記事で、僕の2つのブログと詩集を、紹介して下さっています。)

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写真ACより、「お花屋さん」のイラスト1枚。



  

 僕が10月17日に刊行したkindle本、「詩集 日々のソネット」より、第1章「再任用職」のトップの作品、「ジュースの自販機」を、紹介します。


  ジュースの自販機
     柴田哲夫

職場の昼食のあと
近くの郵便局へ行くときがある
郵便物の投函 発送
本代や会費の振込み

ATMでわずかな額の出し入れ
車を民家の空き地に駐めるので
(迷惑料は郵便局から
貰っていると思いながら)


敷地の自販機で
愛想をかねて缶コーヒーを買う
自販機が「釣り銭、忘れんといてや

ひるからも、頑張ってや」と大きな声
おじさんの声に
慰められる自分がわびしい

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写真ACより、「お花屋さん」のイラスト1枚。


 これまで紹介して来た僕のkindle本、柴田哲夫「詩集 日々のソネット」より、2、3編を紹介したいと思います。
 まず第2章「日々のソネット」の第2節「日々」より、標題作「日々」です。

  日々
     柴田哲夫

遠い日の
春だったか
秋だったか
小さな駅の

プラットホームから見た
街にそそぐ光
暮しの先の
あてどなさ

家はある
帰る途(みち)はある
仕事もある


しかし 光の
降りそそぐ地上で
心のあてどなさ
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写真ACより、「お花屋さん」のイラスト1枚。


 11月16日(第3木曜日)に、メンバー3人が喫茶店に集まって、短歌研究会A第40回を持った。
 
同・第39回は、先の10月12日の記事にアップした。
 9時半よりの予定の所、僕は9時10分に着いて、スマホよりツイートを読んでいた。9時20分にはTさんとMさんが現われ、歌誌の貸し借り、返却のあと、研究会A第40回を始めた。
 研究会Aは、各自の詠草の検討である。
Mさんの10首より。
 「ひと絞りして」→「ひと絞りする」と、述語を決着させるよう、僕とTさんが奨める。「南無阿弥陀仏と」→「称名唱へ」にするよう、Tさんが奨める。「心平たく」→「心落ち着け」にするよう、僕が奨める。「風がなぎ」→「風が凪ぎ」と漢字にするよう、僕が奨める。
 「色鮮やけし」→「色の艶めく」に抑えるよう、僕が奨める。「余燼のごとき蟋蟀の鳴く」の「ごとき」→「ごとく」に直すよう、僕が奨める。「焼鉄のごとき畦の草紅葉」の「ごとき畦の」が字足らずなので、「ごとき堤の」に直すよう奨めて、Mさんの了解を得た。
Tさんの12首より。

 「南風ほど良い加減に吹き渡り」→「ほどの良い加減に南風(はえ)は吹き渡り」を、僕が奨める。「預けてしまおう」は、旧仮名で「しまはう」だろう。「初々しかり」の結句を、3人であれこれ捜したが、「初々しけれ」くらいしか浮かばなかった。
 「早死にの」→「早逝の」に直すよう、僕が奨める。「今日を仕舞へり」を、参考別案より採って、「今日を仕舞ふか」にするよう、僕が奨める。
僕の10首より。
 「歌を書く」→「歌を詠む」に直すよう、Mさんが奨める。2句3句「コインランドリーより戻る」→「コインランドリー済ませ来る」に直そうと、自分で思う。同じ歌の「月九ドラマ」が、2人に判らないようだった。
 「四皿のお菜を昼に完食す冷蔵庫内あまりもの美味」は、「四皿のお菜を昼に温めて冷蔵庫内のこりもの美味」に、2人の意見を聞いて直した。
 そのあと、僕の今期1ヶ月の50余首を2人に読んでもらって、考えを聞いた。
 10時半頃に研究会が済み、次回の日程を決めて散会した。
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写真ACの「童話キャラクター」の「桃太郎」より、鬼のイラスト1枚。



 思潮社「吉本隆明全詩集」(2003年2刷)より、初期詩編の3回目の紹介をする。
 
同・2回目は、今月1日の記事にアップした。
概要
 戦後の初めの詩、「Ⅴ 「時禱」詩編 (1946~1947)」11編と、「Ⅵ (1946~1950)」8編である。
Ⅴ 「時禱」詩編
 「時禱」詩編の初め、「習作四(宝塔)」では、「一木を重ねまた一木を重ねなほ苦しい忍耐のあと//この巨大な虚無は組立てられたでせう」と、戦後へ踏み出す思いを述べる。「習作五」「習作七」と続くが、欠落している番号の詩は、散逸したのだろうか。
 「習作廿四(米沢市)」は散文詩であり、戦前にもわずかにあったが、1952年の「固有時のとの対話」に至る散文詩の始まりだったろうか。
 「習作四十三(愛歓)」では、「お前を捉へイタリアン・ロンド風の/古風な踊りをしたいのだけれど/そんなにもわたしが嫌ひなのか/それとも斯うして/追ひ追はれてゐることが/意味ある愛歓の舞踏だといふのか」と結んで、恋の駆け引きを否定する。


 「Ⅵ (1946~1950)」は8編だけれど、この時期には他に多数の詩が書かれ、まとめられている。まとめに入らなかった作品を集めたのだろう。75調や外国の詩に学んだ作の最後に、散文詩「影の別離の歌」が置かれる。重要な所で、散文詩が現われる。想いが強過ぎて、行分け詩では砕けてしまう所を、散文の形で緩め、意味を強くして、耐えさせているのだろう。
 次は「Ⅶ 詩稿Ⅳ (1946)」と「Ⅷ かなしきいこひに (1947)」を、紹介したい。
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写真ACの「童話キャラクター」の「桃太郎」より、猿のイラスト1枚。




 

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