風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 このブログを運営している新サスケ(ハンドル名)が、この10月17日付けで、AmazonのKindle本、第4詩集「詩集 日々のソネット」(縦書き)を発行しました。著者名は、柴田哲夫(僕のペンネームの1つ)です。
 再任用・リタイア前後の、庶民の日々の悲喜哀歓を綴った4章48編と、巻末に哲学風小連作・2章7編を収めます。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリーで、「柴田哲夫 詩集 日々のソネット」と入力して検索してくだされば、即で見つけられます。
 また、ブログの右サイドバーの上部、アクセスカウンターの下に、Amazonアソシエイトのリンク画像「あなたへ詩集をAmazonで」を貼りましたので、画像をクリックしてくだされば、購入サイトへ飛びます。
 kindle版で540円(税込み)、kindle unlimited版も発行しています。よろしくご購入をお願い致します。

2017年11月

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 今月8日(水曜日)の夕方、妻と、共に人生初めての歌舞伎鑑賞をして来た。
 普通なら観にゆけないのだが、遠く住む一人息子の妻が、歌舞伎が好きで、2人分のチケットを送ってくれたのだ。
 福井フェニックス・プラザ大ホールで、夕方6時・開場(実際は観客が集まり過ぎて、5時45分・開場)、6時半・開演。
 場内は椅子席で一杯で、場内放送では、千余人の観客だった。僕たちの席は、前から2列目、左から4番、5番で、花道の間近くだった。
 催しは、「中村勘九郎 中村七之助 特別公演」。写真の上が、パンフレットの表、下が裏である。
 初めは「歌舞伎塾」。女形の化粧と着付けの実演を、ビデオ・カメラで撮って大画面に写す。同時進行で、大太鼓と笛の実演があり、歌舞伎での音の決まり事を教わる。観客の質問コーナー、飛び入り参加コーナーもあった。
 次は狂言を素材とした舞踏劇「棒しばり」。主人に腕と手首を縛られた太郎冠者(中村鶴松)と、両腕を水平に棒に縛られた次郎冠者(中村勘九郎)が、それでも盗み酒をし、酔って舞う(連れ舞いあり)という趣向である。
 両手を縛られながら、舞いは激しく、肉体鍛錬と厳しい稽古を思わせるものだった。見せ場では、大きな拍手が起こった。
 高校生時代の課外授業に、狂言の鑑賞(校内講堂で)があり、その時の学習(言葉遣いの「おじゃる」など)が、半世紀経て役に立った。
 小鼓の1青年が、観客には目も向けず(作法だろうが)、芸道一筋、という印象で好ましかった。

 3番目は、中村七之助の「藤娘」。衣装の変化には関心がなかったが、だらりの帯が藤の花のデザインで美しかった。身を後ろに反らせる(いわゆるイナバウアー)姿、見返りの姿も、あでやかだった。しまいに花道で華やかに踊って、圧倒された。
 9時頃に退場。妻の運転する車で、夜闇の中を無事に帰宅した。
 しまいに、場内販売の特別パンフレット(カラー写真・多数、千円)の、表紙をアップする。スキャン画像の画素数が大きすぎて(1枚5Mまで)、リサイズしてトリミングするのに苦労した。

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 畳替えのため、机の上の物を移動した時、改めてガラス(?)の動物の置き物を見直した。
 ガラスのように見えるが、硬質プラスチック製だと思う。
 左から、熱帯魚(3体)、鹿の類、イルカ、象、ペンギン、野牛、亀、アシカ、鳩の11体である。
 昭和末期頃、100円ショップに寄るたび、1体ずつ買い集めた物である。今はもう、売っていないようだ。
 縁起的にも僕に合うようで、ずっと机の本棚に置いてある。
 今夜(11月8日)は、歌舞伎の講座と舞台とを、妻と鑑賞に行く予定で、込み入った記事を書けない。
 11月10日には、歌舞伎の話題を取り上げる予定で、お待ちくださいますように。



八月のフルート奏者
 10月7日の記事、杉谷麻衣・歌集「青を泳ぐ」に続き、笹井宏之・歌集「八月のフルート奏者」Amazonのkindle unlimited版を、タブレットにダウンロードした。記録に拠ると、11月5日である。
 笹井宏之は、1982年、佐賀県・生。2009年・夭逝。「未来」所属、加藤治郎に師事。
 第1歌集「ひとさらい」、第2歌集「てんとろり」がある。共に書肆侃侃房・刊。
 第3歌集「八月のフルート奏者」は、没後の未刊資料より、紙本が2013年8月1日、書肆侃侃房・刊。kindle版が2015年3月30日・刊。おもに佐賀新聞に掲載された歌である。新鋭短歌シリーズ。
 395首、加藤治郎・東直子・田島安江の跋文を収める。
 なお2011年、PARCO出版より、「えーえんとくちから 笹井宏之作品集」が出版されている。それに合わせて、この本を読むのが良いかも知れないが、古本に大きなプレミアが付いている。


杉谷麻衣「青を泳ぐ」
 Amazonのkindle unlimitedのお試し(30日?)に、10月24日or25日に加わったので、10月29日に杉谷麻衣・歌集「青を泳ぐ」をタブレットにダウンロードし、先日に読み了えた。書肆侃侃房・発のkindle本・歌集では、駒田晶子「光のひび」を読み了えて以来である。
概要
 杉谷麻衣(すぎたに・まい、1980年~)は、京都府・出身、大阪府・在住。
 「青を泳ぐ」は、書肆侃侃房の新鋭短歌シリーズ30。紙本は2016年9月17日・刊。kindle版は2016年10月16日・刊。
 今、各版の価格を調べると、次のようである。紙版:1,836円。kindle版:800円。kindle unlimited版:無料(月会費980円で読み放題)。
 第1歌集、236首。長文の解説「塩の斑紋」を光森裕樹が書いている。
感想
 あとがきで「現実に目の前にある世界に想像を重ねて、自分にしか見えない新しい世界をつくりだすこと。」と述べて、リアルな世界ではない事を、明らかにしている。
 その世界では、元・体操選手だが今は車椅子に乗る青年との恋を中心に、歌集が進んで行く。また美術の実践があるようで、絵を描く事に拘っている。現代性と土俗性が交差する歌が、稀にある。
 危うげな若い女性像、という新人の流れを批判する人もいるようだが、短歌賞などでその流れを作った先輩たちに責任がある。

引用
 以下に7首を引く。
空の絵を描けといわれて窓という窓を砕いて額縁にする
保健室の南のまどからだけ見える三時間目の海が好きです
みずうみを塗っていた筆あらうときしずかに透けてゆくきみの声
「はじめてのひとり暮し」というキャッチコピーが似合うきみどりのラグ
差し出せるものなにひとつ持たぬ夜の眼下の街にひかるしずけさ
「ごめんね」とあなたはたしかな発音でぼくの世界を歪めていった
ひと息にともる電光掲示板(まばたき)いいえあれは送り火





詩集ふくい2017
 先の10月30日の記事「届いた4冊」で報せた内、2番目に報せた「年刊 詩集ふくい2017 第33集」(記事の表題は、略称)を読み了える。4冊の内では、しまいの紹介である。
概要
 このアンソロジーには、あとがきに拠ると、62編(ほぼ1人1編、遺稿を含む)が寄せられた。
 皆が、真摯な思いを詩に表わしている。
 遺稿は、岡崎純さん、小畑昭八郎さん、あずま菜ずなさん、阪下ひろ子さん、の4編である。懇話会に熱心で、有力な詩人を失って、淋しい事である。
 また新しく、「高校生の部」として、4名4編が載る。若くナイーヴな感性である。
 51ページに渉る「’16ふくい詩祭 記録」等を含め、197ページ。2017年10月、福井県詩人懇話会・刊。
感想
 僕はソネット「戻る」を寄せた。軽いが、未来志向である。
 N・良平さんの「黙示録」が、終末的な世を憂いながら、自由にいつのまにか人が集まっている、未来を夢見ている。
 「ふくい詩祭 記録」の、基調講演(倉橋健一さん)、4名によるシンポジウム、ともに故・詩人の広部英一さんをめぐってのものだった。シンポジウムのK・不二夫さんの発言で、「(広部さんが)30年間、福井県の詩人や福井出身の詩人50人余りの121冊の詩集について、発行されるとすぐに、『月刊福井』に批評を、書いてこられたのです。」がある。僕の第1詩集に、酷評する人もいる中、広部さんが同欄で暖かい批評を下さった事を、思い出した。

 他も、読み甲斐のある記録である。
引用
 N・としこさんの、「あの日 -岡崎先生に」の末尾を引く。「わかりやすい詩を」と続けて来た詩人が、晩年の岡崎純さんを訪ねて、力量を発揮した1編だ。

詩で受賞された賞状が
びっしりと壁に かかげられていたな
ぬくもりのある日差しが
少し 先生の肩に かかっていたな

ああ そして
玄関わきのプランターに
チューリップが
所在なげに 揺れていた


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