風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 このブログを運営している新サスケが、2017年10月17日付けで、AmazonのKindle本、第4詩集「詩集 日々のソネット」(縦書き)を発行しました。著者名は、柴田哲夫(僕のペンネームの1つ)です。
 再任用・リタイア前後の、庶民の日々の悲喜哀歓を綴った4章48編と、巻末に哲学風小連作・2章7編を収めます。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリーで、「柴田哲夫 詩集 日々のソネット」と入力して検索してくだされば、即で見つけられます。
 また、ブログの右サイドバーの上部、アクセスカウンターの下に、Amazonアソシエイトのリンク画像「あなたへ詩集をAmazonで」を貼りましたので、画像をクリックしてくだされば、購入サイトへ飛びます。
 kindle版で540円(税込み)、kindle unlimited版も発行しています。よろしくご購入をお願い致します。

2018年04月

春戦争
 先の3月28日の記事、「歌集2冊をダウンロード(4)」で報せた内、陣崎草子・歌集「春戦争」kindle unlimited版を読み了える。
 Amazonの諸版の発行時期、価格等について、そこで述べたのでご覧ください。
概要
 昨日の記事、天道なお・歌集「NR」と共に、書肆侃侃房の「新鋭短歌シリーズ」の内の1冊である。
 陣崎草子(じんさき・そうこ)は、1977年・生まれ。大学美術科・卒業後、デザイン会社等に勤めるも、23歳で独立。
 絵本絵、絵本、小説、短歌を発表している。いわゆるフリーランサーか。
 歌集の巻末に、東直子・解説「生き延びるための覚悟」、著者・あとがき「以来ずっと」を収める。
感想
 20代の末に、穂村弘の短歌に衝撃を受け作歌を始め、2008年、歌人集団「かばんの会」入会。
 やや頼りない歌、頼りない生き方である。「こんなにもだれか咬みたい衝動を」と肉食系ながら、「この道がまちがった場所につづくこと」と結婚に行き着かない恋をし、生きゆく費用を算段したりする。
 「短歌は自己救済の文学である」と言われるから、力を与えてくれるけれども、無理な使い方をすると見放されるかも知れない。
引用

 以下に7首を引く。
こんなにもだれか咬みたい衝動を抑えて紫陽花の似合うわたしだ
どうやって生きてゆこうか八月のアイスクリームの垂れざまを見る
整理して出ていく誰もいない窓 なのに見送られているふりを
すっきりとした立ち姿を見てってよこれがあなたがたの生んだものです
この道がまちがった場所につづくこと知ってるぼくらのほどよい笑い
「思索型、と、いうらしい」関節の目立つこの手と長いつきあい
忘れたいことがあふれてくる夜更け首輪のにおいを嗅いでは祈る



 

NR
 先の3月28日の記事「歌集2冊をダウンロード(4)」で報せた内、天道なお・歌集「NR」を読み了える。
 Amazonでの諸版の発行時期、価格等については、そこで述べたので、ご覧ください。
概要
 天道なおは、1979年・生まれ、高校生時代より作歌を始め、早稲田短歌会を経て、(1時期「波濤」に在籍したようだが)、2003年より「未来短歌会 彗星集」に所属する。
 第1歌集「NR」には、250首、加藤治郎・解説「帰ることなく」、著者・あとがきを収める。
感想
 大学卒業、就職(営業職だったか)、結婚、出産を経て、退社。
 順調な生活に読めるかも知れないが、仕事は厳しく、第1子出産後も働こうとするが、止むなく退社したようだ。
 企業が、娘さんの若さと体力を搾り取って、放り出す典型である。
 現在はJCDAのキャリアカウンセラーとして、働いているようだ。
 短歌を支えに、時には武器として、これから先を歩んでほしい。
 なお解説名の「帰ることなく」は、春日井建の歌集名「行け帰ることなく」に誘発されたようだ。
引用

 以下に7首を引く。
約束をやぶってごめん惨惨とやさしい雨が降る場所にいる
懐かしいあの夕闇に立ち戻り立ち戻りして生きるのだろう
炎だつExcellグラフいくつかの受注決まりし五月、六月
ひっそりとヒトのかたちにしずもりて熟れゆく果実わが宮にあり
山間部および都市部はおよそ雨、NR(ノーリターン)とあるホワイトボード
コットンのねむりの中でおさなごがやさしく握る虹の先っぽ
新姓を貼り付けられて生き延びるこのベランダは終着点なり



 福井県俳句作家協会・事務局より送って頂いた、「年刊句集 福井県 第56集」より、2回目の紹介をする。
 
同・(1)は、今月8日の記事にアップした。
概要
 今回は、31ページ~51ページの21ページ、42名の420句を読んだ。
 会員順の「福井地区(福井市・吉田郡)」の初めである。ほぼ俳句会毎の順に並んでいる。
感想
 長い歴史と、広い範囲で吟じられる俳句で、独創性を出すのは、並み大抵のことではないと感じる。
 中には初心らしい拙さに、危ぶみもするが、結晶度の高い作品を、待つ思いである。
引用
 H・純子さんの「初景色」10句より。
初護摩や先づ野球部の名を奉ず
 H・信子さんの「大地のうてな」10句より。
切り株は大地のうてな小鳥来る
 N・昌子さんの「初恋」10句より。
水音も風音もあり冬耕す
0-26
写真ACより、「お花屋さん」のイラスト1枚。





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 沖積舎「梅崎春生全集」第3巻(1984年・刊)より、初めの紹介をする。
 
第2巻の了いの記事は、今年2月14日にアップした。
 今回に僕が読んだのは、「輪唱」(「いなびかり」、「猫の話」、「午砲」の3作品より成る)、「赤帯の話」、「黒い花」の3編である。
「輪唱」
 「いなびかり」は、仏師だけれどもモク拾いをしている「おじいさん」、それを巻いて売っている「おばあさん」の話である。おばあさんが稀に鯨肉を買って来ると、野良猫に半分食われてしまい、火吹き竹で横面を殴りつける。
 「猫の話」では、若者の部屋に居着いた猫が、「いなびかり」の話で殴られてふらふらと自動車に轢かれ、その姿が消えるまでを、若者は窓より眺めている。
 「午砲」は、午砲を打つのが仕事の「叔父さん」と「少年」の物語である。前作の「若者」の少年時代の話らしい。
 3作とも、戦後の貧しい、生への執着が露わな作品である。
「赤帯の話」
 シベリア抑留中の「私」たちが、「赤帯」と呼ばれる人情味ある監督に接する話である。人間関係、食事などに、もっと苛酷であったように読んでいるが、そのような事態があったかも知れない。
「黒い花」
 
未決囚(女性)より裁判長への上申書の形を採っている。継母との確執、敗戦、ダンスホールへ通うようになり、不良たちと混じるようになり、殺人を犯してしまう経緯を、縷々と述べている。
 犯罪者の生い立ちとして、形式化があるようだけれど、戦後すぐの犯罪者として、ありえた話だろう




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 BRILLIANT CLASSICS版の廉価版「ヴィヴァルディ作品集」(全66CD)の最終回、66枚目のCD、「ソプラノとアルトのためのカンタータ Ⅱ」を聴き了える。写真は、紙ジャケットの表である。
 先の
11回目の紹介は、先の3月12日の記事にアップした。
 ヴィヴァルディ(1678年~1741年)は、イタリア、バロック期の作曲家である。没後、忘れられたが、19世紀末にバッハが再評価されると共に、彼の作品も復興した。
 CD66は、RV666「憧れの瞳よ」、RV671「懐かしい森、友なる牧場」など、全6曲、総58分余を収める。ソプラノとアルトの、美しい歌声だった。
 現在では、オペラ、歌曲より、協奏曲が高く評価されるようだ。
 彼は多産な作曲家で、RV番号は819番まである。
 これで「ヴィヴァルディ作品集」を1通り聴き了えたが、重ねて聴くかどうかはわからない。


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