風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

Kindle本の第1歌集「雉子の来る庭」をKDPしました。右サイドバーのアソシエイト・バナーよりか、AmazonのKindleストアで「柴田哲夫 雉子の来る庭」で検索して、購入画面へ行けます。Kindle価格:250円か、Kindle Unlimitedで、お買い求めくださるよう、お願いします。

2019年07月

 石川書房「葛原繁全歌集」(1994年・刊)より、歌集編のしまい、「初期歌篇」421首と、栞の遺詠9首を読み了える。先の6月16日の記事、同「鼓動以後」を読む(4)に次ぐ。
 全歌集にあとは、「歌集別総目次」、「年譜稿」、「あとがき」、「編纂覚書」、「初二句索引」を収める。
概要
 「初期歌篇」には、第1歌集「蟬」以前に発表された、「新万葉集」掲載2首と、「多摩」掲載419首を収める。18歳~25歳の作を、発表年月号順に配列する。
 没後に全歌集の発行される歌人は、幸せである。
感想
 若さと共に、感受性ある、抒情的な歌群である。
 若さと、「多摩」の歌の傾向だけではない、豊かでもなく東京工業大学電気工学科に学ぶ負い目と、上京1人暮らしの淋しさがあったのだろう。
 従軍を経て、歌風は変わり、骨太だが苦渋の多い歌となる。この変化を読んでも、感受性を擦り減らした戦争が悪と知る。
 これでこの「葛原繁全歌集」と別れる。
引用

 以下に7首を引く。
水のごと心冴えつつ月夜来て板塀にひづむわが影は見き
下心(した)堪へむ想ひ苦しもみ冬づくポプラの梢空にきほへり
ストーブの燃えつぐ聞きて山の夜はそれのみに親し刻(とき)移りつつ(道後山登山行)
淋しさを弟は告げねど病室の壁にはなやぐ夕日を言ひぬ
燃え果てし命のきはみ知りしより学生われらことあげをせず(昭和17年)
先生と呼び申すさへ懼れつつ恃みまつりし師はすでに亡し(北原白秋・逝去)
学生生活の最後の夏に許されし十日の暇短く過ぎぬ
0-49
写真ACより、「キッチン・グッズ」のイラスト1枚。




このエントリーをはてなブックマークに追加

 今日2度めの記事更新です。
 あかつきりゅうさん(暁龍さん)より頂いた、7月分のカレンダー、2種を紹介します。
 同・6月分は、先の6月1日の記事で紹介しました。

CIMG2064
 あかつきりゅうさんは、プロ・マンガ家、ブロガー、インスタグラマー等として、ご活躍です。
 上の写真は、昨年末の抽選に応募して当選した、卓上型カレンダーの7月分です。通して見ていないので、捲った時の印象は鮮やかです。
 普段はプリンタ上に置いて心和み、第〇月曜日なのか等と、確認する時に便利です。

CIMG2066
 上の写真は、あかつきさんのブログ「あんこと麦と」の6月30日の記事、7月のカレンダーより、スマホにダウンロードしたカレンダーです。
 イラストは七夕に、年1度の逢瀬の織姫と彦星になぞらえた、あんこさんと麦くんです。
 写真はいずれも拙いですが、あかつきさんのブログ記事より、誰でも鮮明なカレンダーをダウンロードできます。

 なおこの記事のアップは前以って、作者のご了承を得てあります。


このエントリーをはてなブックマークに追加

 最近に手許に届いた3誌を紹介する。
IMG_20190630_0001
 まず先の6月28日に、所属する結社の歌誌「覇王樹」7月号が届いた。
 7月1日付け・刊。32ページ。編集人・佐田公子。
 6月号の感想は、先の6月7日の記事、同・6月号を読むにアップした。リンクより、過去号の記事へ遡れる。
 結社のホームページ、短歌の会 覇王樹も既に7月号の仕様となっていて、頼もしい。
 僕の歌「ネット配線」6首(8首より選)は、幸い特選だった。もう1つのアメーバブログ「新サスケと短歌と詩」の6月30日記事より、順次少しずつアップしてゆくので、横書きながら、ご覧くださいますように。

IMG_20190630_0002IMG_20190630_0003
 結社の歌誌「覇王樹」同人の、古城いつもさん(フルネーム表記は、ご本人の要望である)が、季刊文学誌「コールサック」97号(3月1日・刊)、98号(6月1日・刊)を送ってくださった。
 367ページ、311ページの大冊ながら、古城いつもさんの作品のみを読むくらいだろうけれども、感想をここにアップしたい。
 添えられた手紙によると、古城さんは現在、ご療養中との事で、お大事になさってくださいますように。
 これも送ってくださった、同・95号、96号への拙評は、今年1月8日の記事にアップした。



このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ