風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

2020年01月

 三浦しをんの小説「風が強く吹いている」を読み了える。新潮文庫、2018年33刷。
 購入は、昨年12月18日の記事、ブックカフェで1冊と、送られた1冊、にアップした。



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 よくあるスポ根ものである。定員ぎりぎり10名の弱小チームが、鍛えられて、選考会をくぐり抜け、初めて箱根駅伝に出走し、次年度シード権を得るまでの物語である。
 駅伝の場面は感動的で、涙ぼろぼろで読んだ。しかし読み了えた瞬間、虚しさを覚えた。

 結局、ファシズムじゃないか?と思う。鉄腕アトムの最後の場面(僕は読んでいない)、アトムが(何かを抱え?)、地球を救うために太陽に突入するストーリーをファシズムだと断じた吉本隆明なら、箱根駅伝でアンカー清瀬が二度と走れなくなる故障を起こしても走る小説を、同じだと断ずるだろう。精神注入棒で鍛えられた日本軍が、ガムをくちゃくちゃしながら戦う米兵に敗れた事が、よほどショックだったらしい。

 三浦しをんがなぜスポ根ものや、辞書編纂を描くのだろう。紙の辞書、電子辞書、ネット検索の興亡を描いてほしい。僕は時代小説をずっと読まない。現実と突き合わせない状況なら、いくらでも美談は描けるだろう。余談に走った。石田衣良や堀江貴文の小説が、まだ現代を描いているようだ。
 小説「風が強く吹いている」は、あまり僕の背中を押してくれなかった。



 最近に入手した3冊を紹介する。積読本が多くなったので、あまり買っていない。
 前回は昨年12月25日の記事、メルカリより4冊を買う、である。



外大短歌10号
 東京外国語大学短歌会より、「外大短歌」10号が届く。ツイッターのメッセージで注文した。
 9号のA5判より、B6判となり、可愛く似合っている。
 前回9号では、振込手数料が割高だったが、今回は楽天銀行の振込手数料無料のサービスを利用した。
 同・9号の辛めの感想は、昨年12月7日の記事にアップした。




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 本阿弥書店より、総合歌誌「歌壇」2月号が届いた。
 特別企画は「初冬の越前を訪ねて」で地元だけれども、離れた心は戻らない。方針の違いは、男女仲より冷淡である。


海河童 劔岳
 海河童さんのツイッターのメッセージで、彼の写真集「Photo Collection of 劒岳」Kindle本(通常有料、Kindle Unlimited本あり)が無料キャンペーン中と教えてもらったので、さっそくタブレットにダウンロードした。タブレットはKindle本を読む時(読書する時の外、PCでKDP作成の参考にする時)、記事のためググる時に便利である。
 「~劒岳」は、2018年9月13日・刊行。彼のKindle有料本を買っていなくて、申し訳ない。



 1月17日午前9時半、メンバー3人が喫茶店に集まって、短歌研究会A第64回を持った。
 僕は8時半に妻に起こしてもらった(妻は退職に向けて有休消化中で、用のある時のみ勤める)が、年老いて用意に時間がかかり、9時25分になり、TさんのSMSに5分遅れると連絡して、車を出した。

 TさんとMさんは、既にモーニングセットを注文したとの事で、僕もアイスコーヒーのモーニングセットを注文した。
 同・第63回は、先の12月21日の記事にアップした。研究会Bを12月は休んだので、約1ヶ月ぶりの再会である。


 モーニングセットを摂り、歌誌の貸し借り、写真の贈呈のあと、短歌研究会A第64回に入った。研究会Aは、お互いの詠草の検討である。3人各々、電子辞書を使った。

Mさんの11首より。
 2首めの2句、「田にコハクチョウ」が字余りかとMさんが悩むので、僕が閃いて「白鳥」は古語で「ハクテウ」となっている事を確認し、1件落着かと思った。しかしその夜の浴槽で、彼女たちの結社歌誌では、カタカナ語は現代表記なので、ハクチョウとなる事に気づいた。おちおち風呂湯も浴びていられない。SMSでMさんに詫び、ひらがな表記で「はくてう」とする提案をした。
 6首めの2句3句「松の落葉の散りへるを」は、3句「散りぼふを」に直すよう奨めた。目の前で散るのではなく、散り溜まった景色である事を確認して。他に何ヶ所か。
Tさんの10首より。

 6首めの中句下句「鴨が行き小白鳥が行き烏行き交ふ」の結句を「烏が行けり」と、3重のリフレインにするよう、僕が奨めた。
 10首めの中句4句「青空を仰ぎつつ行く」を、「仰ぎては行く」と空と地上を互みに見ながら行く意にすることを、僕が提案した。他に何ヶ所か。
僕の10首より。
 4首めの中句4句「昼食を 息子夫婦と」とあるのを、中句「昼を摂る」として、1字空きをなくすよう、Tさんが奨めた。
 10首めの初句より「剣が去り妻は・・・」を初句「険(僕のポカミス)が消え」と直すよう,Tさんが奨めた。「去り」の方が、また戻って来る可能性を含みにし、「消え」では亡くなった人の表情のようで嫌だ。他に何ヶ所か。

 研究会Aのあと、今期1ヶ月の僕の約70首プリントを、二人に読んでもらった。今月の出詠は10首を要請されており、研究会詠草で決まるので、慎重に読んでもらった。結果、1首をプリントの歌と入れ替える事にした。
 次回の研究会Bの日程を決め、11時過ぎに散会した。
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写真ACより、「ケーキ」のイラスト1枚。


 先日、メルカリで二人の方より、嵐のアルバム2つを買った。
 昨年6月22日の記事、アルバムCDとガイド本を買う、で嵐のアルバム「僕の見ている風景」を同じくメルカリより、買ったことを報せた。


 この記事の検索に一苦労した。「嵐 アルバム」等でヒットしない。マイページの記事一覧で検索して、記事題名を割り出し、それでブログを検索すると、ようやくヒットした。ブログの記事検索は不安定である。

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 今回買った2アルバムの内、1つめ。
 「LOVE」初回限定盤。2013年10月23日・リリース。写真集・歌詞集1冊。CD1枚、DVD1枚。

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 2つめ。「Japonism」。2015年10月21日・リリース。初回限定盤。
 歌詞集1冊、写真集1冊、CD1枚、DVD1枚。

 なおケース表の写真は、台形補正カメラで撮った。スキャンしなかったのは、電磁部品を重ねて作動させる事に危惧したからである。
 なお僕は、嵐にあまり興味がない。嵐のテレビ番組を熱心に観る、妻へのプレゼントである。誕生日が近い。


 貧しい誕生日プレゼントだけど、僕はわずかな小遣いしか貰っていない。医者代、散髪代、自動車費、通信費は妻が払っている。
 妻は今月1杯で退職で、年休消化に入っている。退職祝いを持ちかけたけれども、妻は癌予後で、今は再び健康食に傾いていて、食事には乗り気ではない。無理は言えない。




 KDP(キンドル ダイレクト パブリッシング)の2回め、原稿作成(1)をお伝えする。
 1回めの同(1-1)アカウント登録は、今月5日の記事にアップした。



 題材は、僕のホームページ「新サスケの散文サイト」に途中まで連載した初期小説「底流」とした。詩歌と違って、目次項目が少なく(目次を作るなら多くても一緒だった)、字数は多いが途中までホームページの原稿をコピペすれば良い。
 ガイド本として、粕谷正幸・著「初心者のためのWordで作るKindle電子書籍」Kindle Unlimited版(2019年10月23日・改版)を参考にした。

電子書籍

 まずWordの書式設定をする。大きさは、10インチ・タブレットに合わせ、B5判、縦書きとする。字の大きさは12ポイント、字体(フォント)は游明朝体。余白はガイドでは「狭い」だったが、「やや狭い」とする。行数は、初め39行だったが、42行を指定する。
 全体の様子は、インディーズ作家・村杉奈緒子の小説「よみ人知らず」Kindle Unlimited版を参考にした

 内容のコピペは、ホームページの原稿を、1節ずつ移す。原稿を右クリックで「すべて選択」し、再び右クリックで「コピー」する。サイトを最小化し、先ほどのWordの白紙にペーストし(書式の一致で)、余分を省く。
 この繰り返しの作業は楽にできたが、まだ6面半(キンドル横長では1面2ページと数えるような記憶がある)、全体の1/3である。

 これからは底本の「白房」1968年版より、写すしかない。筆写は苦手である。創造の喜びはなく、間違えられず、かつ小さく推敲する。原稿作成の途中で、あるいは出来上がってから、ここで報告する。

しょしき

 1月14日(第2火曜日)午前11時より、料理屋「白扇」にて、和田たんぽぽ読書会の1月読書会(3回めの参加)が、新年会を兼ねて催された。

 先の12月読書会は、12月11日の記事にアップした。



白扇
 写真は、料理屋「白扇」の建物の1部である。
 部屋はテーブル、椅子の設えで、4名と3名が並び、会員全員の参加だった。


 選定図書は、青山真治の長編小説「EUREKA」(2000年、角川書店・刊)である。まだお名前とお顔が一致していず、前回と席がずれていて、お名前をあげられないので、感想の中身を述べてゆく。
 初めより登場人物が多く複雑なので、人間関係図(家系図を含む)を作ったという方が、何名かいた。また2回、3回読んだという方がいて、熱心さに僕は驚く。
 最後まで読んでも、題名の「われ発見せり」にどこが結び付くのかわからない、という意見が出た。映画が先に制作された小説なので、映画を是非観たいという方がいた。ネット検索で調べた方がいて、役所広司が主演と知ると、映画をDVDでなりと観たいという方が増えた。
 バスジャック事件が多くの人の運命を変えてゆく物語で、西鉄バスジャック事件(僕は覚えていない)を基としたらしい。結末は穏やかだが、暗い印象の作品だったという意見に、同意する方がいた。
 僕は2/3くらいのページまでしか、読んでいないことを告げた。耐えられない程の苦しみを背負うと、人は死ぬか狂うか宗教に走るかする。しかし多くの人の苦しみの量は決まっていて、安楽と釣り合う、と感慨を先輩が洩らしたことに同意する。主人公のように、これでもかという程に災難が降るのは、珍しいと僕は述べた。これは小説だから、と応じる方がいて、僕も自分の人生とくらべてもいけないと、受け入れた。
 40代の作者の作品で、この世界を描いたことは驚嘆する、と述べた方がいた。


 西鉄バスジャック事件は佐賀県で起きており、作者も九州生まれで、視線は暖かく、九州人は温情があるという話になった。九州出身の会員が、「九州男児とかいうけれど、九州は女が偉いのよ」と述べた。
 前回に僕が配った方言集に、感想をもらった。僕は自分の詩集「光る波」5冊(会の創始者の方には既に差し上げた)を進呈し、「僕のソネット」1冊を回読用に差し上げた。

 新年会に移り、新鮮な料理を堪能した。大男の僕が余した。食事は、美味しい料理を楽しく食べれば、少なくて済む。その後、雑談。読書会が雑談に流れるのは違和感があるが、この雑談では僕も多いに語った。会費1人2,500円を払い、2月分のテキストを配り、集合写真を撮って、午後1時45分に散会した。



 海河童さんの写真集「Photo Collection of Balicasag」Kindle Unlimited版を、タブレットで観了える。
 海河童さんの写真集として、昨年12月4日の記事、「同 はるかな尾瀬」に次ぐ。



海河童 Balicasag
 「Photo Colection of Balicasag」は、2019年1月26日、海河童本舗・刊。268ページ。
 バリカサグをスマホでググると、フィリピンのダイブサイト、バリカサグ島より、となっている。

 海河童さんの海中写真は進歩しているのだろう、心打たれる写真がほとんどだ。
 イソギンチャクとクマノミの共生は、人類へのメッセージのように、繰り返し現れる。
 ギンガメアジの魚群に巻かれる、自然に没入する至福を、僕たちは忘れて久しい。
 アメフラシのユーモア、大ウミガメの悠久に、学ぶところも多い。ただし撮影対象の名前は、一切載っていない。

 これほど素晴らしい写真集を、Kindle Unlimited(月額980円、読み放題)で観られることもありがたく、海河童さんのように自力出版を重ねている方を尊敬する。


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