風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 お報らせです。2020年2月20日で以って、Kindle本・短編小説「底流」を自力発行致しました。原稿は自分で作成し、表紙はデザイナーさんにお願いしました。上梓は自力で行いました。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリで、「柴田哲夫 底流」と検索すれば、すぐに出て来ます。柴田哲夫は、Kindle版・詩集「詩集 日々のソネット」、「改訂版ソネット詩集 光る波」と同じく、僕のペンネームです。価格は500円ですが、Kindle Unlimited版を追加金無料で購入できます。多くの方のご購読を願っております。

2020年08月

 8月6日(第1木曜)午前10時より橘曙覧記念館の会議室で、短歌研究会C・8月歌会が持たれた。
 同・7月歌会は、7月9日の記事にアップした。



 1番に着いた僕は、長椅子の位置調整をし、窓を開け放ち、空調の調節をした。
 参加者は、女性4名、男性2名の、計6名。事務局が用意したプリントには、9名9首。

 参加者の歌のみより。YYさんの3句以下「肩傷め何かと障りし右腕惜しむ」は、自身の意見と助言で、「痛む肩何かと障る右腕愛しむ」となった。いじくり過ぎの気もする。
 TTさんの1首は、途中に主語の転換があるも、そのまま。
 僕の歌は、3句「成功だ」など言い尽くしていると、自分で気づく。芭蕉の「言ひおほせて何かある」(去来抄)の言葉を思い、反省する。
 YNさんの下句「厨覗くがに身じろぎもせず」は、「身じろぎもせず厨を覗く」にする案が出たが、本人もその案は検討したという事で、原案通りとなった。
 MKさんの初句「たはむれに」を変える考えが出たが、亡夫恋につながる哀切が表れると、原案通りとなった。
 TFさんの1首は、そのまま通った。

 欠席者の歌も批評し、次回の日程を決め、11時半過ぎに散会した。
シークワーサー2
 写真ACより、「シークワーサー」のイラスト1枚。


 土曜美術社出版販売の新・日本現代詩文庫150「山田清吉詩集」より、5番めの「だんだんたんぼ」(抄)を読み了える。
 先行する同「田んぼ」全篇は、今月3日の記事にアップした。



 「だんだんたんぼ」は、2004年、紫陽社・刊。27編を抄出する。
 「あのとき」は、軍靴に踏みにじられた女性、戦後パンパンとなった女性を、半世紀を過ぎながら、詩に化することによって、幻想的に昇華することで魂鎮めしている。
 「ちょっとまて」は、父親を亡くした孫たちに、米を運ぼうとして、警察に捕まる媼を描く。「でものう 天子様にあげた命二ツ/息子二人をここに連れて来てくださらんか/そうすれぁこの米でも/己
(うら)の命でも置いていきますげの」と、媼に成り代わって方言で歌うことで、戦争の悲惨と、戦後も相変わらずの官憲の愚をあばいて、絶唱である。
 「人間であることが嫌になる今日此の頃」では、自衛隊によって憲法第九条を空文化し、海外派遣に至る頃を描いて、スローガン的ながら痛烈である。
 自分の葬儀を想定した作品は、これまでの詩集と同じく混ざっている。
 「雨の中の稲刈り」「足踏み脱穀機」「百姓の手」が、農民の苦しみを訥々と作品化した。

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写真ACより、「カーメンテナンス」のイラスト1枚。


 堀江敏幸の小説「めぐらし屋」を読み了える。
 彼の小説は以前、「雪沼とその周辺」「いつか王子駅で」「おぱらばん」「河岸忘日抄」と読んでおり、さいごの「河岸忘日抄」は、以前のブログ「サスケの本棚」の2009年11月7日の記事にアップした。



めぐらし屋
 「めぐらし屋」は、新潮文庫、2010年7月1日・刊。
 せせこましい世に、これはのんびり感傷的で、まどろっこしいくらいだった。購入当時は、仕事が現役で、僕は読み進められなかった。7年前にリタイアして、無職の日々を送っており、ようやく読み了えられた。僕の広いストライクゾーンに、入ったのだろうか。
 堀江敏幸は、三島由紀夫賞、芥川賞、他の文学賞を総なめし、各賞の選考委員も務めている(Wikipediaに拠る)。
 「めぐらし屋」というのは、主人公・蕗子さんの独居して亡くなったばかりの父の、職業ではないなりわいで、「ホテルや旅館ではなくて、何日か寝起きできるようなところを紹介する」という内容である。離婚して若く亡くなった母、未完の百科事典を訪問販売するなどした父、の秘密を蕗子さんは知るようになる。蕗子さんが「めぐらし屋」を継承する場面で、小説は決着する。
 この本を、ふと文庫本棚から取り出して読んだのだが、本にはいつか読まれる巡り合わせの時が来るものである。



 本日はある書評をする予定でしたが、取り止めて、昨日の小さな用事3つをお知らせします。
 まず起きてより正午くらいまでに、メール閲覧、ブログ関係などのルーチン作業を済ませます。

・前回7月半ば頃よりの歌稿を、プリントします。歌稿は、スマホのEvernoteに入れているので、連携したPC上のEvernoteより、コピペします。今回の歌稿(1ヶ月区ぎりのすべてではない)を、「すべて選択」で選択し、コピーします。Wordの歌稿白紙用紙(縦書き)に、書式結合でペーストして、仕上がりです。1度もキーボードに触れません。
 名前を付けて保存し、1部をA4判用紙にプリントして、しまいです。3枚、70余首でした。
・上記の歌稿より、1首を選んで、8月6日の短歌研究会Cのため、スマホのSMSでTさん(事務局)に送ります。メルアドを聞いていない(LINEはしていないようです)ので、短歌1首は、SMSで送ります。すぐ受け取った旨の返信があり、僕より更に返信しました。
・少し時間があるようなので、KDP本「少年詩集 鳶の歌」の原稿書きをします。元稿は、紙誌でなく、ノートにまとめてあるので、それより1編を写しました。半世紀以上前、高校生時代の詩作を、まとめてKDP出版しようという目論見です。原稿も半ばくらいです。

 そのあとは、Amazon Musicで最近見付けたマドンナの曲集をパソコンに流しながら、タブレットでもう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」の、翌日公開の記事を書きました。
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写真ACより、「カーメンテナンス」のイラスト1枚。


 

 土曜美術社出版販売の新・日本現代詩文庫150「山田清吉詩集」より、4番めの「田んぼ」全篇を読み了える。
 先行する「藁小屋」(抄)は、先の7月22日の記事にアップした。



 詩集「田んぼ」は、2001年11月、町田ジャーナル社・刊。21編を収める。
 「無題」では、風水害に因るのか、冬になっても刈り取られない稲を描いて、農民の悔しさを表す。「足折れて 手ちぎれて 首折れて/初雪に覆われて/野垂れ死んだ稲」と比喩する。
 「貌」では、戦場の息子を想い、一人(稲の禾に悩まされながら)田の草取りをする母の姿が描かれる。
 「はんたいこら」では、「息子の嫁が己の先に死んで/ただでさえ心がてきんなっているのに/孫等もみんなで己を大事にしすぎる」と、老媼の心境を描くに、方言を使う。
 「仕事師
(しごとせ)」では、シベリア抑留から帰って農に励み、鍬の柄は擦り減ってくびれていた、という1つの生き方を示す。
 「春さきに」では、トラクター事故で亡くなる老翁を表す。
 「あんさん」では、「あのあんさんはよう働きなった」と、働き者の老人の死を、詩人・岡崎純へのリスペクトか、「ごえしたのう」と似る方言で結んでいる。
 この詩集「田んぼ」は、亡くなった農の先達と共に、孫にも伝わる農の血を描いた、農の曼荼羅といえる。
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写真ACより、「カーメンテナンス」のイラスト1枚。



 最近に入手した5冊を紹介する。
 まずKindle Unlimited版の4冊より。


ドガ画集
 世界の名画シリーズより、ドガ画集。先の7月31日の記事、同シリーズ、モネ画集に次ぐ。
 ドガ画集は、356ページ、2016年12月23日・刊。

Photo Collection of Similan Islands
 次いで海河童さんの写真集「Photo Collection of Similan Islands」。
 174ページ、2019年6月22日、海河童本舗・刊。
 海河童さんの写真集として、このブログでは、今年3月10日の記事、同「同 Alana Beach」以来である。



村杉奈緒子 僕の声を聞いてくれ
 インディーズ作家・村杉奈緒子の中編小説「僕の声を聞いてくれ」Kindle Unlimited版をダウンロードする。推定82ページ。2020年7月18日・刊。
 これまでの「片恋未満」、「よみ人知らず」と合わせて、3部作の完結編だという。
 「よみ人知らず」は、2019年11月7日の記事にアップした。前作へ遡れる。



水野敬也 夢をかなえるゾウ 3
 水野敬也の啓発本、「夢をかなえるゾウ 3」Kindle Unlimited版をダウンロードする。2020年7月9日、響文社・刊。362ページ。
 同1、同2を読んで、ほとんど実践できなかった者として、あまり読みたくない。ただし追加金・無料であり、僕は小説として読めば良い、と思う。



藤原龍一郎 202X
 藤原龍一郎の最新歌集「202X」を、メルカリで入手した。彼の本の記事として、2018年11月11日、現代短歌文庫より歌論・エッセー、解説を読む、以来である。
 「202X」は、2020年3月11日、六花書林・刊。定価:2,500円+税。
 メルカリの2,200円は割高感があるが、メルカリにポイントがあって買えた。

 蔵書は一生かかって読みきれない量があるのに、新しい本へなぜ走ってしまうか、わからない。
 



 2020年の8月の初日、8月のカレンダー3種を紹介します。
 7月カレンダー3種の記事は、7月1日にアップしました。


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 プロ・マンガ家インスタグラマー(フォロワー・3万5千人越え)、あんこと麦とのブロガー等としてご活躍の暁龍さん(あかつきりゅうさん)が、昨年末にメルカリで頒布の卓上カレンダーより、8月の分です。
 イラストは、海辺で寛ぐあんこさん、ウェイターの麦くん、西瓜遊びのまる君です。
 ふだんは、多機能プリンタの上に置いてあります。


花の2020カレンダー 、8月


 写真ACより配布のカレンダー(20余種)から1種のカレンダーより、8月分1枚をトリミングしました。シンプルなデザインです。イラストの花の名前はわかりません。
 画像は引用ですが、A4判1枚にプリントして、部屋に貼ってあります。


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 某企業の壁掛けカレンダーです。
 イラストは、日照り飢饉の続いた村で、ある豪農が池の大蛇に願いをかけ、雨を降らせてもらいますが、約束通り人身御供に、娘を差し出すという民話です。

 カレンダーを新しく剥ぐと、僕は気分が晴ればれします。


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