風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

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2020年11月

 月末となり、11月の記事を振り返り、pv数のトップ3を挙げる。
 10月末に初めての試みは、10月31日の記事にアップした。



 11月で3位の記事は3日の、結社歌誌「覇王樹」11月号を読む、だった。

 丁寧に紹介したのが良かったのか。
 なお10月31日の振り返りでも、「覇王樹」誌の感想記事が3位だった。


 2位の記事は16日の、ウンガレッティ・詩集「老人の手帳」を読む、だった。

 多めの引用と、翻訳の文体に言及した事が良かったのか。

 1位の記事は17日の、3日間の検査入院です、だった。


 文学関係の記事ではないが、入院前夜に書いたもので、注目を集めたのだろう。
 なお3日間の入院中は、たくさんの励ましを受けて、スマホで読んでは元気をもらった。ありがとうございます。

 なおpvを集めた記事のみでなく、ある1日の人気記事を見ると、検索で入ってきたわずかなpvの記事があり、古い記事もお役に立つかと嬉しい。
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写真ACより、「秋の人物コレクション」のイラスト1枚。



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 所属する結社の歌誌「覇王樹」2020年12月号が、11月26日に届いた。
 先の11月号の感想は、今月3日の記事にアップした。


 リンクより、過去号の感想へ遡れるので、ご覧ください。


「覇王樹」12月号
 12月号は、A5判、36ページ。2020年12月1日・刊。定価:千円。
 通常立ての他、力詠15首1編が久しぶりに復活した。また追悼・清水典子氏として、代表の佐田公子さん、顧問のH俊明さんが、1ページずつ追悼文を寄せている。

 なお僕の「苦笑う僕」6首・他は、アメブロ「新サスケと短歌と詩」の、11月28日・以降の記事に分載するので、横書きながらご覧ください。





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 庭では早くも、サザンカが咲いています。
 インスタグラムより、白八重のサザンカの花を転載します。





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 筑摩書房の「ウンガレッティ全詩集」(河島英昭・訳、1988年・刊)より、詩集「最後の日々」(1919年)(フランス語詩篇)を読み了える。
 先行する「老人の手帳」の記事は、今月16日にアップした。


 「老人の手帳」は、年代順に最後の詩集であり、その後も亡くなるまで散発的に詩を発表したが、この全詩集には訳出されていない。

 「最後の日々」は初期フランス語詩集であり、フランスに留学(彼はエジプトから来たイタリア人である)後、1915年、第1次大戦に従軍し、塹壕の中で詩を書いた。
 「ギョーム・アポリネールに」以下数編では、青年詩人らしい感傷、ロマンチシズム、哀愁が読み取れる。「夏の夜」には、「花瓶と岩石とが砕けて火矢と火口に群れ飛ぶ/この暴虐に…」と戦闘を歌う。
 「黒の成就」は、シュールレアリスムの詩人、アンドレ・ブルトンに捧げられた。連作「ロマン・シネマ」6編は、エジプト時代の同級生で、パリの大学に共に通った親友、モハメッド・シェアブの自死を深く嘆いた作品である。
 このあとには「散逸詩篇」と、詩論「詩の必要」を収め、訳注・年譜・解説を付す。

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写真ACより、「秋の人物コレクション」のイラスト1枚。


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 プロ・マンガ家、あんこと麦とのブロガー、またインスタグラマー(フォロワー3万9千人)、他にTwitterやYouTubeでもご活躍の、暁龍(あかつきりゅう)さんより、11月25日にメルカリを通して、2021卓上型カレンダーが届きました。
 今年のカレンダーの11月分は、11月1日の記事にアップしました。



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 2021年の卓上型カレンダーは、表紙を含め13枚。リング綴じ。価格:1,400円(送料込み)です。
 手前の左は挨拶文、右はオマケのカードです。あんこさん、麦くん、まるくんの、新年の挨拶?のようです。
 メルカリで「あんこと麦と カレンダー」と検索すると、すぐ出て来ます。なお「暁龍 カレンダー」と検索しても出て来にくいので、ご注意ください。
 表紙のモチーフは「祈り」です。宗教系は苦手な僕ですが、「『信仰なき祈り』が、神とされる者の求めるところに最も近い」と、ある大思想家が述べており、僕の納得するところです。




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 岩波文庫の一茶「七番日記」(下)より、3回めの紹介をする。
 同(2)は、今月7日の記事にアップした。




 今回は、文化12年正月~6月の半年分、111ページ~151ページ、41ページを読んだ。
 北信濃の宗匠として活躍し、自然豊かで、蛙、燕、雲雀、キリギリス、蟬、梟、雀、猫などの小動物も吟じられている。
 暗喩、フィクションなどの句もあるが、これはないでしょうという現実離れした句もある。
 諧謔ではなく、正統的に吟じられた清しい句もある。
 131ページ頭記には3春(正月~3月)46日在庵、151ページ頭記には3夏(4月~6月)25日在庵、(半年で)在庵71日と記され、変わらず出張指導に忙しかった事が知られる。
 また3夏236句と記され、変わらず健吟であった。


 以下に5句を引く。
膳先
(ぜんさき)へ月のさしけり梅の花
野ばくちが打
(うつ)(散)らかりて鳴(なく)雲雀
門先
(かどさき)や汁の実畠拵(こしら)へる
白雨
(ゆふだち)がせんだくしたる古屋(ふるや)
我菴
(いほ)や小川をかりて冷(ひや)し瓜
ツバメ
写真ACより、「ツバメ」のイラスト1枚。





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 吉本ばななの短編小説集「デッドエンドの思い出」を読み了える。
 到着は今月20日の記事、届いた2冊を紹介する(18)で報せた。




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 リンクでは、ブログ開始の2016年9月より載っていないと書いたけれども、2007年4月開始の旧ブログ「サスケの本棚」にも載っていないので、13年以上ぶりの吉本ばななの本である。

 「デッドエンドの思い出」は、文春文庫、2007年4刷。「幽霊の家」「『おかあさーん』」「あったかくなんかない」「ともちゃんのしあわせ」「デッドエンドの思い出」、5編を収める。
 娘さんが障害を越えて、恋人と結ばれるストーリーが多い。恋人の8年間のフランス留学、毒物カレー事件、好きな中年男性に恋人がいた、などをクリアして結ばれる。
 「あったかくなんかない」では、幼い仲良しの男児が無理心中に巻き込まれて亡くなるけれども、幸せだった時を回想して結末となる。表題作「デッドエンドの思い出」は失恋物語だけれど、周囲に親切にされて、爽やかな光景で括られている。
 発表後の反響は良く、大きな展開があったと、文庫版あとがきに書かれている。


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