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 今月20日の記事「詩集と同人歌誌」で入手を報せた内、同人歌誌「COCOON」Issue07を読み了える。
 
同・Issue06の感想は、昨年12月28日の記事にアップした。
概要
 2018年3月15日・刊。81ページ。
 発行人・大松達知、編集協力・小島ゆかり。同人(1965年以降・生まれ)27名。
感想
 政治家の出鱈目な言動によって、真実を述べる文学の言葉は攻撃されている。しっかりした家庭と、しっかりした境地を持たないと、短歌も崩れる。若い人に、その被害は大きいようだ。
 たとえばM・竜也さんの「何もかも忘れてみようそうしよう私はバカでバカは尊い」などの、ユーモアでない自虐へ至ったりする。
引用
 S・美衣さんの「くっつき虫」6首より。
風船の尾を摑まんと手の中のたましひの緒を放してしまふ
 家庭の幸福のために犠牲になったり、株価のために選挙投票して、自分を見失いがちの時代だと僕は思う。
 K・絢さんの「白湯」12首より。
子の靴を脱がせてバスに座らせるとき少しだけ母ぶっている
 子と間隔を置き、自分を客観視する事で、ユーモアを滲ませている。後記「繭の中から」ではそれでも、夫との関係に悩む姿が見える。