角川書店「増補 現代俳句大系」第14巻(1981年・刊)より、3番目の句集、安住敦「午前午後」を読み了える。
 今月7日の記事、
原裕・句集「葦牙」に次ぐ。
概要
 原著は、1972年、角川書店・刊。416句、著者・後記を収める。第4句集。
 安住敦(あずみ・あつし、1907年~1988年)は、戦前より俳誌を転々としたが、敗戦直後の1946年、久保田万太郎を主宰に俳誌「春燈」を創刊した。1963年、万太郎・急逝により主宰・継承した。
 1972年、「午前午後」等の業績により、第6回蛇笏賞。1982年~1987年、俳人協会会長。朝日新聞俳壇選者(1986年まで)等。
感想
 1965年~1971年の句を編年体で収める。木下夕爾、久保田万太郎らを悼む句、娘を想う句、牡丹に執着する句(大連作が幾つもある)等、市井の生を吟じている。
 1968年頃より、勢いが増し、人を驚かす作がある。
引用
 以下に5句を引く。
冷房や理をもつて情封殺し
露けき戸そとより敲き子を起す
雛流し松籟これを悼みけり
妻は町にわれは牡丹と家に在り
墓の辺ややがて木の実の降る日来む(木下夕爾・7回忌)
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写真ACより、「お花屋さん」のイラスト1枚。