1月14日(第2火曜日)午前11時より、料理屋「白扇」にて、和田たんぽぽ読書会の1月読書会(3回めの参加)が、新年会を兼ねて催された。

 先の12月読書会は、12月11日の記事にアップした。



白扇
 写真は、料理屋「白扇」の建物の1部である。
 部屋はテーブル、椅子の設えで、4名と3名が並び、会員全員の参加だった。


 選定図書は、青山真治の長編小説「EUREKA」(2000年、角川書店・刊)である。まだお名前とお顔が一致していず、前回と席がずれていて、お名前をあげられないので、感想の中身を述べてゆく。
 初めより登場人物が多く複雑なので、人間関係図(家系図を含む)を作ったという方が、何名かいた。また2回、3回読んだという方がいて、熱心さに僕は驚く。
 最後まで読んでも、題名の「われ発見せり」にどこが結び付くのかわからない、という意見が出た。映画が先に制作された小説なので、映画を是非観たいという方がいた。ネット検索で調べた方がいて、役所広司が主演と知ると、映画をDVDでなりと観たいという方が増えた。
 バスジャック事件が多くの人の運命を変えてゆく物語で、西鉄バスジャック事件(僕は覚えていない)を基としたらしい。結末は穏やかだが、暗い印象の作品だったという意見に、同意する方がいた。
 僕は2/3くらいのページまでしか、読んでいないことを告げた。耐えられない程の苦しみを背負うと、人は死ぬか狂うか宗教に走るかする。しかし多くの人の苦しみの量は決まっていて、安楽と釣り合う、と感慨を先輩が洩らしたことに同意する。主人公のように、これでもかという程に災難が降るのは、珍しいと僕は述べた。これは小説だから、と応じる方がいて、僕も自分の人生とくらべてもいけないと、受け入れた。
 40代の作者の作品で、この世界を描いたことは驚嘆する、と述べた方がいた。


 西鉄バスジャック事件は佐賀県で起きており、作者も九州生まれで、視線は暖かく、九州人は温情があるという話になった。九州出身の会員が、「九州男児とかいうけれど、九州は女が偉いのよ」と述べた。
 前回に僕が配った方言集に、感想をもらった。僕は自分の詩集「光る波」5冊(会の創始者の方には既に差し上げた)を進呈し、「僕のソネット」1冊を回読用に差し上げた。

 新年会に移り、新鮮な料理を堪能した。大男の僕が余した。食事は、美味しい料理を楽しく食べれば、少なくて済む。その後、雑談。読書会が雑談に流れるのは違和感があるが、この雑談では僕も多いに語った。会費1人2,500円を払い、2月分のテキストを配り、集合写真を撮って、午後1時45分に散会した。