先の4月28日に受け取りを報告した、同人詩誌「青魚」No.94を、ほぼ読み了える。

 リンクより、旧号の感想へ遡り得る。

「青魚」No.94
 僕やT・幸男さんには、詩を書き続けて来た悲しみ(有名になれなかった事を含めて)がある。
 それにして、年齢的には先輩のM・幸雄さんの「夜のカフェ・テラス」には、迫力がある。ゴッホの同題の絵の感想だが、その描き方の特色を、縷々述べていて、感動の様が伝わる。
 僕のソネットは、短歌に似て、連の割れ方跨り方の違和感、ボケぶり、老いてのネットのミスを描くばかりである。
 T・幸男さんの「腐葉土」「款冬花」「東盛庵」の3編は、老いての(居残り鴨)の心境を表す。
 年を重ねてから詩作を始めた同人がいる。少年少女の詩も、成年の詩とは乖離があると考える。老年で初めても、園芸や手芸と違うから、詩作を軽く考えないでほしい。生活の孫や家事や庭を、ただ描いてもそれだけである。事実とは違う真実(平穏の裏の悲しみ、など)を、むしろ事実と真実の間を潜り抜ける(いわゆる虚実皮膜論とも違う)境地を、僕も目指したい。
 巻末の2編の長文は、回想と自己弁護に思われる。