風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 このブログを運営している新サスケが、2017年10月17日付けで、AmazonのKindle本、第4詩集「詩集 日々のソネット」(縦書き)を発行しました。著者名は、柴田哲夫(僕のペンネームの1つ)です。
 再任用・リタイア前後の、庶民の日々の悲喜哀歓を綴った4章48編と、巻末に哲学風小連作・2章7編を収めます。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリーで、「柴田哲夫 詩集 日々のソネット」と入力して検索してくだされば、即で見つけられます。
 また、ブログの右サイドバーの上部、アクセスカウンターの下に、Amazonアソシエイトのリンク画像「あなたへ詩集をAmazonで」を貼りましたので、画像をクリックしてくだされば、購入サイトへ飛びます。
 kindle版で540円(税込み)、kindle unlimited版も発行しています。よろしくご購入をお願い致します。

読書

 河出書房「ドストエーフスキイ全集」(米川正夫・全訳)第2巻(1956年・刊)より、短編小説「人妻と寝台の下の良人」を読み了える。
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「弱い心」は、今月22日の記事にアップした。
概要
 初め「人妻」と「やきもち焼きの良人」と題する、2短編小説として発表され、17年後に作者によって1編に合わされた。1編として読むには、登場人物、ストーリーに無理があり、(一)と(二)に分けて読む。
 (一)「人妻」では、妻と夫、燕、愛人が出くわす話である。妻が何とかその場をごまかしてしまう。ドストエフスキーは当時、婦人の貞操に信を置いていなかったようだ。
 (二)「やきもち焼きの良人」では、妻の不倫を疑うあまり、見知らぬ婦人のベッドの下に他人の青年と共に、潜ってしまう男の話である。ここでは嫉妬が無様だと諭されている。
感想
 両編とも、金銭や仕事には苦しまない登場人物で、男女間のもつれ、というより切羽詰まった人物の、狂気めく言動に、作者の関心はあったようだ。
 嫉妬のテーマは後に、「永遠の良人」で完成されたと、解説にある。「永遠の良人」を、僕は読んだ記憶があるが、ストーリーは記憶していない。
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写真ACより、「お花屋さん」のイラスト1枚。


覇王樹 5月号
 今日2回目の記事更新である。
 4月26日に、クロネコDM便で、結社歌誌「覇王樹」2018年5月号が届き、ほぼ読み了える。
 写真は、5月号の表紙である。
 同・4月号の紹介は、今月4日の記事にアップした。
概要
 「巻頭言」以下、通常立ての短歌と評論の他、今号は大森孝一歌集「老いの小夜曲」批評集がある。
 結社外の方が多く、5名の方が5ページにわたって論評している。
 また「覇王樹ゆかりの歌碑(17)」として、佐田公子さんが「橋田東聲の第二の歌碑(土佐中村)」を紹介している。昭和9年の除幕式であったという。
感想
 評論ではW・茂子さんの「落し文考(41)」、S・素子さんの「後水尾院時代の和歌43」と続いており、年間テーマ「道・路」に応じてK・順造さんが「三月号の歌の鑑賞「言葉そして分岐点」」、それぞれ1ページを寄せている。
 編集・事務局の方々のご努力はもちろん、会員の大きな協力もあって、歌誌が成り立っている。
 いつもは新号の発行直後に更新される、ホームページがまだ更新されていず、担当の方にトラブルがあるのかと心配である。
引用

 「爽什」のY・芙三恵さんの「寒波」6首より。
その昔水道氷りし事のあり風呂室外機に毛布をかける
 水道の凍結に困った時期があった。室外機をいたわるかのようである。
 「覇王樹集」のT・富士子さんの「映す」6首より。
台風の進路情報見るたびに吾と息子をライン行き来す。
 僕はまだラインを利用していない。遠く住む息子さんがいると、ラインは便利だろう。新しいアプリを使いこなす、進取性に感嘆する。

 僕の6首・他は、アメブロ「新サスケと短歌と詩」の、4月27日以降の記事に、少しずつ掲載しているので、横書きながらご覧ください。



 角川書店「増補 現代俳句大系」第13巻(1980年・刊)より、9番目の句集、寺田京子「日の鷹」を読み了える。
 今月11日の記事、
文挾夫佐恵「黄瀬」に次ぐ。
概要
 原著は、1967年、雪檪書房・刊。349句、著者・後記を収める。
 寺田京子(てらだ・きょうこ、1921年~1976年)は、肺結核のため20余年の療養生活を送る。1960年頃より、放送ライターとして自立。
 1944年に作句を始め、1954年に加藤楸邨「寒雷」に参加、1970年に同門の森澄雄「杉」創刊に参加。
 北海道・在住、生涯独身。
感想
 第1句集「冬の匙」に次ぐ、第2句集である。現代俳句協会賞・受賞。
 戦争と結核に災いされた生涯だと思う。54歳で心肺不全で亡くなっている。
 心の支えを、俳句に求めたのだろう。
 妻の座を、軽く妬む句がある。
 当時の風なのか、字余りの句が多い。「デモに余る力花火に火をつけて」など、政治に関心を持った跡がある。
引用
 以下に5句を引く。
枯風や貼られて生きる戦後の地図
雪迅しもだす嫉妬は手がかわく
花火消え石ら眼をもつ空知川
主婦の名が縛す友の背鷹が飛ぶ
緑噴きあげし山脈妻になれず
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写真ACより、「おもてなし」のイラスト1枚。



Kindleストアの歩き方
 先の4月23日の記事、「入手した6冊」で報せた内、大山賢太郎のガイド本、「Kindleストアの歩き方」kindle unlimited版を、タブレットで読み了える。
 大きな写真を、どうしても引けなくて残念である。
概要
 2017年2月18日、電子書籍の窓・刊。
 副題は「アマゾンのジャングルに探検に出かけよう!」。
感想
 あまり新発見のない本である。kindle unlimited版を意識してか(読んだページ数で著作権料が支払われる)、ページ数は多いのだけれども。
 誤植が目立つ。たとえば、排出(輩出が正しい)や、投資広げていく(投資を広げていく?)、ログラム(プログラムが正しい)など。有能なアシスタントが周囲にいないのか。
 雑学が多い。「Kindle誕生秘話」など。構成のわからないハイテク機器(機構)が多いから、利用法の詳細を知りたいのだが。
 自分はkindle unlimited会員で、既に利用している、という自己満足感、自惚れの心をくすぐる本ではある。
 批判を重ねたけれども、「読書メーター」、「ブクログ」の記事に刺激されて、双方に入会した。僕が獲得した成果である。




新しい猫背の星
 4月20日の記事「歌集2冊をダウンロード(5)」で報せた内、尼崎武・歌集「新しい猫背の星」kindle unlimited版を読み了える。
 Amazonでの諸版の発行年次、価格については先の記事で述べたので、ご参照ください。
概要
 書肆侃侃房の新鋭短歌シリーズの1冊である。
 尼崎武(あまがさき・たけし)は、1979年・生まれ。枡野浩一によって短歌を知り、師事。
 第1歌集「新しい猫背の星」は、323首、光森裕樹・跋「「正直なたましい」ひとつで」、著者・あとがきを収める。
感想
 彼は、幸せを強く求めた。優れた妻を得て、子供も生まれるが、何が理由か、別れてしまう。
 正直で優しい人が幸せになるべきなのに、この世がはじき出してしまう。
 ここで社会論をぶつ積もりはないが、不条理な、歪つな世の中である。それでも生き抜かなければならない。
 いわゆるニューウェーヴの歌人が、不幸そうで、短歌の力が及ばない場合があるようで心配だ。若者に負荷を掛け過ぎる時代のせいもあるようだ。
 短歌の姿は、句跨りなどが多いが、ほぼ定型に収まっている。
引用
 以下に7首を引く。

白桃の産毛をむしる 生きてんのにさよならなんてなくないですか
一番の幸せがいい? 二番から十番ぜんぶ叶うのがいい?
かわいくてがんばり屋さんで運がいい そんな女を嫁にもらった
もう俺は今日から生まれ変わるのに昨日のことで怒られている
トイレから戻ってきたら産まれてた お父様に似てせっかちな子ですよ
笑顔でのさよならをもう恐れない 春の光に溺れていても
さよならが聞けてよかった ふらふらの足に真新しい靴を履く





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