先の6月27日の記事、同・第25回に次ぐ。
僕がアイスコーヒーのモーニングセット、Mさんがブレンドコーヒーのモーニングセット、Tさんがアメリカンコーヒーを注文した。
歌誌の貸し借り、返却や、短歌会F支部の様子を伺うなどした。
研究会Bは、岩波文庫「宮柊二歌集」(宮英子・高野公彦・編)の読み込みである。
今回は、127ページ、昭和三十年の「元日晨朝」の節からである。
128ページの初め、上の句の「貧しかる俸給取兼詩人にて」はなぜ「歌人」ではいけなかったのか。詩人かつ歌人を自称する僕の、拘る所である。
「櫓の下」の2首目、「ゆたかなる霜置きしかば青のいろ賑はふに似て野の川くだる」の「青のいろ」は草の事か、川水の事か、僕は迷ったのだが、Tさんは歌の流れから、草の事だろうと判じた。
同・4首目の、馬の蹄を洗いやる夢は、戦時経験が長く残っていたのだろう。
「病後小吟」の節の1首目、下句の「むらさきかなし桐の花咲き」は、倒置法である。
同・3首目の4句「引揚げてきて」は、戦地からの引揚げ者を指す。
130ページに入って、「椎の実机にころがせり」の2句3句は、「椎の実を机(き)にころがせり」とすれば、音数は合う。もちろん作者には、わかっていた事だろう。
131ページの、下句「路地行けば軒に鮟鱇吊らる」の軒は、魚屋の軒だろう、と感想が一致した。
その他にも、様々に語ったが、ここに書ききれない。
次回の日程を決め、10時半過ぎに散会した。
写真ACより、「お花屋さん」のイラスト1枚。