風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

Kindle本の第1歌集「雉子の来る庭」をKDPしました。右サイドバーのアソシエイト・バナーよりか、AmazonのKindleストアで「柴田哲夫 雉子の来る庭」で検索して、購入画面へ行けます。Kindle価格:250円か、Kindle Unlimitedで、お買い求めくださるよう、お願いします。

短歌結社

 1昨日19日の記事の通り、Kindle版・歌集「雉子の来る庭」KDPは申請後の審査中でしたが、19日夕方には修正版の発行の認可が降りました。


 発行通知のメールの1部を、スクリーンショットよりアップします。
歌集発行通知・スクリーンショット 2021-06-19 22.31.06

 目敏い方は、ブログの右サイドバーに、Amazonアソシエイト・セントラルのバナーが、20日午後より「あなたへ歌集をAmazonで」の題のもと、歌集「雉子の来る庭」の表紙画像として、アップされている事にお気付きでしょう。
「雉子の来る庭 」表紙
 短歌結社「コスモス」在籍24年間の内、20年間の440首をまとめました。2021年6月21日・刊。著者名は、このハンドルネーム新サスケのペンネーム、柴田哲夫になっています。
 価格は250円です。なぜ前の詩集や小説のように、500円にしなかったかといえば、表紙を自作し、内容はブログ記事のコピペという文集、「妻の直腸がん闘病記」を最低価格99円で発行したところ、意外とKindle版の売れゆきが良いからです。Kindle出版のガイド本に「売るなら99円か、250円かで」のアドバイスがあった事を思い出しました。売れゆきが良ければ、著作権がこちらにある詩集、小説(著作権が発行代行業者にある詩集2冊を除いて)も、250円に値下げしようと思います。これまでに定価で買われた方には済みません。
 歌集の末尾には、僕のブログ、SNSへのアドレスに加え、Gmailへのアドレスも載せ、感想や質問をくださる事ができます。
 ブログの右サイドバーのアソシエイト・バナーをクリックするか、AmazonのKindleストアで「柴田哲夫 雉子の来る庭」で検索してくだされば、すぐに購入画面へ飛びます。
 KDPのマイ・ページで見ると、すでにKindle Unlimited版が2冊、売れています。
 購入画面では、ある程度、試し読みもできます。購入された方は、是非、カスタマー・レビューを書いてくださるよう、お願い致します。



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 短歌結社「覇王樹社」代表・編集発行人の佐田公子さんが、同人になって間もない僕に、第5歌集「夢さへ蒼し」を贈ってくださった。入院中のベッドの上で読み了える。
 受贈は、今月17日の記事、届いた3冊を紹介する(9)にアップした。
 
 上リンクには、第4歌集「さくら逆巻く」へのリンクが貼ってある。

「夢さへ蒼し」
 2020年12月28日、いりの舎・刊。2011年3月~2016年末までの458首、著者・あとがきを収める。2017年に亡くされた長男さん、2018年に亡くされたご夫君・佐田毅氏(前代表)の思い出は表されても、挽歌を含まない。次歌集に収められるだろう。
 2011年3月11日の東北大震災を詠み(自身も1部被災した)、深夜の執筆に菩薩めく自身を、激務だった娘さんの恋、結婚を詠む。入院中の息子さんとの面会、病臥のご夫君を詠む。医大の動物慰霊祭の珍しい歌、人の深傷に思いを寄せる歌がある。
 題名は「いづこからくる哀しみか やまとうた 二上山の夢さへ蒼し」より採られた。
 昨年の全国大会で、皆さんとお会いしたが、佐田公子さんは小柄ながら豊頬で優しく、芯のある方だった。入会する時より、優しいメールを頂いてもいた。



 以下に7首を引く。
「覇王樹」の再校ゲラを握り締め机に潜り生き抜かんとす
地下五階のボタンを押せばマイナスをプラスに換ふるごとき錯覚
カレーパン食してもよしと許可下りぬ恥ぢらひ食ぶる面会の吾子
いつもより饒舌となる母と子らさくら弁当にさくらが舞へり
さみどりの橡の葉擦れにわたくしを探してといふ声の聞こゆる
会ひたしと思ふ心の募りくる入院の君に二日会はねば
傷深く秘め持つらんか桜木は冬の闇夜にただ黙すのみ




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 短歌結社「覇王樹」の社友、古城いつもさんが贈って下さった第1歌集、「クライム ステアズ フォー グッド ダー」を読み了える。
 到着は今月15日の記事、「歌集が届き、手帳を買う」にアップした。題名について、少し記した。



歌集「クライム ステアズ…」
 今月17日~19日の、検査入院の間に読み了えた。
 コールサック社、2020年11月11日・刊。
 解説の鈴木比佐雄氏は、コールサック社の創業者である。

 古城さんは、1958年・生、武蔵野短期美術大学、千葉大学工学部建築工学科を卒業。建築技術者として働いて来た。
 僕に季刊文学誌「コールサック」を2冊ずつ、2回贈って下さった。

 短歌は新かな、現代文法に拠る。1ページ2首組み。191ページ。
 新しい歌であり、稀に難解な歌があるが、ほぼ理解できる。ほとんど素直な歌とさえ呼べる。マルクスやフロイトの思想の脅威をまだ感じる世代である。「聞かまほし」と古風だったり、「三分セクレタリー」と洋語を使ったりする。
 短歌を創り始めて8年、第1歌集の刊行である。これから老いの歌を深めるのだろうか、新しい歌を創り続けるのだろうか。

 以下に7首を引く。
入浴剤森林浴の深みどり泣かない逃げないみな引き受ける
リビドーの海に漂う若き日を泳ぎきらねば鬼宿るべし
巻貝に恋のまじない封じた日そんなあやふや大人はしない
恋愛の世代を過ぎたこの頃は水を得たうおいやそれ以上
百合と薔薇共に咲くこと教えたる修道院の土曜日のミサ
真間川の桜並木に迷い込み往けず戻れず風景となる
技術者の論文に詩を見ることもありて私の伊達や酔狂




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 今月1日(第1日曜日)に、福井県ふるさと文学館・主催の文学フェスタが催された。
 キネマ上映、文学講座もあったようだが、僕は県立図書館エントランスホールで催された、県内文学同人誌ブースにのみ寄った。



「青魚」No.93
 僕の所属する同人詩誌「青魚」No.93を10冊、代表のT兄より渡される。僕が発送担当の3冊を含む。
 B5判、2段組み、40ページ。2020年11月1日・刊。
 僕はソネット(韻は踏んでいなく、4連14行の詩)4編を寄せた。本誌の感想と僕のソネットを、いずれアップしたい。



「果実」83号
 同人詩誌「果実」同人のKFさんより、「果実」83号を、僕より催促して頂いた。県内の教員経験者を主な同人とする。
 B5判、詩・1段組み、散文・2段組み。47ページ。2020年11月・刊。


「百日紅」9月号
 短歌結社「百日紅社」のブースより、歌誌「百日紅」の最新・9月号を頂いた。僕は詩のほかに、短歌を詠んでいるからである。
 A5判、2段組み、26ページ。2020年9月1日・刊。

 上の3つのブースのほか、川柳誌「番傘」、5行歌のブースもあったが、あまり関心を持てないので素通りした。朝10時頃に着いて、10時半には帰途に就いた。


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 所属する短歌結社「覇王樹社」の編集部より、要請されていた歌集評3冊の内、2冊めと3冊めが、昨日に到着を報せた「覇王樹」2020年5月号に載った。


 今月2日の記事、登坂喜三郎・歌集「いのち」を読む、に次ぐ転載である。


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 受贈歌集・評には、字数制限(題名、日付け・出版社を含め、20字×25行)がある。

 矢野一代・歌集「まずしき一冬」
 「海市」会員の著者の、「父の男の」、「いのち」に継ぐ、第3歌集。中川昭氏の跋文「黙秘の似合う人」、著者・あとがきを付す。
 穏やかな歌もあるが、跋文にある通り、「反骨の」歌人である。父よりの事業を引き受け、交渉の駆け引きなどの苦労も、人並み以上なのだろう。「父の遺産」の根性、負けん気の強さで、事業社会の男たちと渉り合って来た。20年を越える作歌も、生活の支えとなるのではないか。
 戦い続ける日々の果て、穏やかな日々と穏やかな歌の境地の日が訪れるよう、願われる。


眼球の奥そこ深く疼きおり今日の怒りはしこりとなりて
厳しさを美徳と育ち優しさを覚えぬままにもう日暮どき
傷つけて傷つけられてわれらまた言葉の銃口向け合っている
わが庭へにっちもさっちもゆかぬ種はこび来るのは決まって男
負けん気の強さと口下手はた吞兵衛どれもが亡父の遺産でしょうか
 (北洋館、2019年11月25日・刊)。



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 季刊同人歌誌「COCOON」Issue13を読み了える。
 到着は、先の9月29日の記事、入手した5冊(4)で報せた。



 

 その5冊の内、4冊を読み了えて記事アップ(この記事を含め)し、残るKindle Unlimited版・小説「よみ人知らず」を読んでいる。
 同・Issue12の感想は、先の6月23日の記事にアップした。


 

c・COCOON Issue13
 「COCOON」は、短歌結社「コスモス」内の若手歌人による、季刊同人歌誌である。若手といっても、1965年以降生まれの規定なので、50代歌人を含む。
 Issue13は、2019年9月15日・刊。85ページ。
 若者に時代の圧力は強く掛かる。しかしここには、かつてのような苦しみ、憤りは少ない。収入があり、結婚し(あるいは子供を儲けて)、過労に耐えて、我慢しているのだろうか。
 自由、平和、平等といった戦後の理想は、諦めたのだろうか。「アベちゃんの側に立ってしまえば、楽なんだけどね」と巷間で囁かれる。戦後民主主義を生き、歌人(芸術家の1グループ)として生きる時、反権力は基礎だと思うのだが。


 3首を引用する。
 O・達知さんの「OTAPY」12首より。
ほろよいでめんどうくさくなる人の、妻がそうだと知った衝撃
 S・なおさんの「みづの影」12首より。
「じんるいのそんぞくに猫は不可欠です」振り向けばもうだあれもいない
 S・美穂さんの「球体と歌」12首より。空虚な歌として。
炭酸の気泡がひとつ昇っても快晴の空に雲は生まれず




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「覇王樹」9月号
 所属する短歌結社の歌誌、「覇王樹」2019年9月号を、作品中心に読み了える。
 同号の到着は、先の8月29日の記事にアップした。
 リンク記事には、8月号の感想、覇王樹のホームページ、9月号の僕の歌、3つの記事へリンクしてあるので、是非ご覧ください。

 「覇王樹」には、巻頭8首抄のあと、爽什10名欄があり、同人より6首ずつを集める。今月のトップテンと納得する、優れた作品である。
 覇王樹人の歌碑(33)岩佐健の歌碑では、見開き2ページに、歌碑と歌人の写真、紹介文を載せ、顕彰している。


 2首の引用に寸感を付して、紹介としたい。
 東聲集のI・ちずるさんの「まさかにつまづく」6首より。
ソファーより立ち上がれるもままならぬ九十の母歯痒いと泣く
 老いの極みを詠む。誰もが(僕も)至る道だろう。
 游芸集のM・睦子さんの「梅雨入り」6首より。
女子力や甘え上手は無縁なり我の人生働くばかり
 私事だけれども、僕の妻も66歳で、病気をかかえ働いている。口は悪いけれども、僕の好物を買って来てくれる。


 
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