当地の読書会、「えがりて読書会」の年刊文集「えがりて」第33号を読み了える。
 入手は、昨年12月15日の記事、入手した4冊を紹介する(6)の、初めにアップした



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 「えがりて読書会」は、35年に亘って継続したと、あとがきにある。僕の参加する「たんぽぽ読書会」と共に参加している、TRさんより頂いた。2019年9月1日・刊。
 「えがりて」は、ネット検索すると、フランス語で「平等」の意味であり、フランス革命の標語「自由、平等、博愛」に依るらしい。広辞苑には載っていない。


 特集テーマは「平成の想い出」である。Kさん(今、苗字を読めないので、仮にこう呼ぶ)の序では、「「それが何か?」と問いたいほどにお祭り騒ぎが繰り広げられた」と改元に冷静である。改元も儀礼も祝賀パレードも、政治に利用しようとする保守政権の意図は見えている。それとは別に、痛ましい思いで見ている者もいる。

 「平成の想い出」を、10名が寄せている。戦中生まれの方が多いらしく、戦後民主主義教育をしっかりと受け、60年安保も経て来た世代らしい。
 家族親族の死、旧友の死、夫の看病と自身の乳癌・鬱病など、生老病死の苦しみを越え、あるいは楽しみ・生き甲斐を見出してゆく、真摯な様が描かれる。やや後年生まれ(団塊世代に1年遅れる)の僕に、大いなる励ましを与えてくれる。