昨日の記事「届いた1冊、頂いた7冊」に挙げた内、同人詩誌「青魚」No.89を、ほぼ読み了える。
同・No.88の感想は、今年6月10日の記事にアップした。リンクより、旧号の記事へ遡ってゆける。
冒頭、K・和夫さんのエッセイ「龍泉寺界隈ふたたび」は、現・越前市(旧・武生市)の敗戦直後の回想から、産物の世界展開への現在の希望を描いて、懐かしい文章である。
T・幸男さんの4編の詩(ペン書きを縮小掲載したもの)は、上下2段の下段に作庭した(彼は作庭家であり、画家でもある)庭のカラー写真を置いて、展開する。やや難解だが、題名「彼岸の滸で」、「永劫の無辺(ほとり)で」、「足のうら」、「皿ねぶり」の題名を考慮に入れると、わかりやすいか。前2編は無常観を感じさせ、あと2編は年少時の回想が濃い。
千葉(兄)さんの「匂い」、千葉(弟)さんの「姉、敏子」、共に姉の死を詩って、詩風の違いを見せる。
高年大学から出発した詩人たちも、どんどん進歩している。
M・幸雄さんの「現代詩を語る」(座談会記事より抜粋)では、主張の1つに「近現代詩語辞典」の作成を求めている。
安部倹司・遺稿詩集「生と死のあいだ」(千葉(兄)が出版に関わった)は大冊だが、5名の方が丁寧な感想を寄せている。
僕はソネット9編(と短歌連作1編)を寄せた。もう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」の、11月20日の記事より、ソネットを毎日1編ずつアップするので、横書きながらご覧ください。