風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 お報らせです。2020年2月20日で以って、Kindle本・短編小説「底流」を自力発行致しました。原稿は自分で作成し、表紙はデザイナーさんにお願いしました。上梓は自力で行いました。
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キリスト教

 角川書店「増補 現代俳句体系」第15巻(1981年・刊)より、12番めの句集、下村ひろし「西陲集」を読み了える。
 先行する堀口星眠・句集「営巣期」は、先の2月24日の記事にアップした。



 原著は、1976年、東京美術・刊。
 水原秋桜子・序、674句、著者・あとがきを付す。
 下村ひろし(しもむら・ひろし、1904年~1986年)は、1933年、秋桜子「馬酔木」入門、1947年「棕櫚」創刊。
 本集にて、1977年、俳人協会賞・受賞。
 字余りがほとんどなく、句割れ・句跨がりもなく、端麗に吟じられている。長崎県を出る事少なく、キリスト教、隠れ切支丹、長崎原爆等を、飽くことなく繰り返し吟じている。



 以下に5句を引く。
日時計や復元花圃に冬芽満ち(出島蘭館址)
降灰の島畑くらき枇杷の花(桜島)
浅春の水勢矯めて熊野川(熊野路)
蝕甚の月下しづもる爆心地
蛙田や将なにがしの陣屋跡
0-74
写真ACより、「ケーキ」のイラスト1枚。


 今月1日の記事、届いた3誌で紹介した3冊の内、古城いつもさんより贈られた分厚い季刊文学誌「コールサック」97号、98号から、彼女の短歌連作のみを読む。
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 97号に「山嶺」20首を寄せる。
 「イエスの立ち位置」、「日曜のミサ」等の語句が現れ、幼い時かのキリスト教経験があるようだ。
 それだけの影響ではないだろうが、「分身できた」「もひとつの人格あらば迎えんよ」など、心理的危機を感じさせる。
 98号には、「少年シリウス」20首を寄せる。
 大人の女性の少年愛を詠むようだ。初めの1首と、しまいの1首によって、全体が仮構であることを示す。97号にも1部、そのような歌があった。
 僕も季刊同人歌誌「棧橋」に参加した時期があって、12首あるいは24首の連作を載せてもらったが、1番の恩恵は、父と母への挽歌の連作をまとめて発表できたことだ。
 最近に義母(妻の母)を亡くし、幾首かの挽歌を詠んだが、まとめて発表する場がなく、残念である。
 古城いつもさんの贈呈に添えた手紙には、ご療養中とある。早いご快復を願っている。



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