風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

Kindle本の第1歌集「雉子の来る庭」をKDPしました。右サイドバーのアソシエイト・バナーよりか、AmazonのKindleストアで「柴田哲夫 雉子の来る庭」で検索して、購入画面へ行けます。Kindle価格:250円か、Kindle Unlimitedで、お買い求めくださるよう、お願いします。

デビュー作

 山田詠美の短編小説集、「マグネット」を読み了える。
 彼女の小説は、昨年11月22日の記事、同「ラビット病」を読む以来である。

山田詠美 マグネット
概要
 単行本:1999年、幻冬舎・刊。
 幻冬舎文庫:2002年・刊。
 9編の短編小説を収める。
 山田詠美の本の記事が、2007年4月に出発した前ブログ「サスケの本棚」にも、2016年9月に引き継いだこのブログにも、初めのリンクの「ラビット病」以外はない。
 彼女の小説は、1985年のデビュー作「ベッドタイムアイズ」から、1990年の「熱血ポンちゃんが行く」あたりまでは、何冊か文庫本を読んだ記憶があるので、2007年4月・以前らしい。
感想
 いきなりだが、性行為を中心とする、男女の性の有り様について、品格と機知を伴って、洗練された9編が描かれる。ただし1人称小説が多い。
 山田詠美を「短編小説の名手」と評価する、評論家が現れたことも肯ける。
 黒人男性との性行為を描いて出発したイメージの強い、山田詠美の作家としての成長を読む思いである。ネタバレを書いていられないので、関心を持つ方へはご1読を薦める。もっとも、もっと荒々しい世界を描き続ける作品を期待する、僕もいた。
 彼女を見直して、後期の小説をもっと読みたい思いがする。


このエントリーをはてなブックマークに追加

堀江貴文 拝金
 堀江貴文の小説デビュー作、「拝金」kindle unlimited版を、タブレットで読み了える。
 今月7日の記事、同「成金」の先行作にあたる。
 「成金」の主人公・堀井健史が、今作の主人公・藤田優作のパトロン役らしいが、その繋がりはあまり意識しないで読んだ。
概要
 紙本版:2010年6月30日、徳間書店・刊。1,500円。159ページ。
 電子版:2013年6月1日・刊。463円。
感想

 フリーターの青年、藤田優作が、チーフディレクターこと堀井健史の指導によって、ゲーム制作から巨大IT企業、ネクサスドアの社長にまで登り詰める。隠れ家の銘店の味や、ヒルズ族のパーティーなども描かれる。
 しかしプロ野球球団のオーナーになろうとして失敗、ラジオ局を買収しようとして失敗。
 東京地検特捜部の強制捜査が会社に入って、主人公は入獄する羽目になる。
 この小説を作者は、「欲の世界を突き抜ける」感覚を共感してほしくて、書いたとする。
 作者が著作料で得るお金は、企業経営に比べてわずかだろう。
 投資した宇宙産業のロケット打ち上げも、2度失敗している。堀江貴文がライブドア時代のように、再び活躍できるかは不明だ。
 僕のような無名歌人兼詩人は、「清貧」とうそぶいている方が良さそうだ。




1昨日のブログ記事にアップした、ムスカリの花をInstagramにアップしました。
パソコンよりアップできました。





View this post on Instagram

パソコンよりの再投稿です。

新サスケさん(@xinsasuke)がシェアした投稿 -

このエントリーをはてなブックマークに追加

↑このページのトップヘ