角川「短歌」4月号
 kindle版のダウンロード購入を、3月25日の記事で報せた、角川「短歌」4月号を、短歌作品中心にほぼ読み了える。投稿短歌は読まなかった。
 短歌作品は豊かで、痩せていない、削がれていない。村上春樹の作品を読んでも思うのだけれども、文学もブルジョアの作品が豊かなのかな、と思う。
 歌集1冊を自費出版するのに、100万円単位のお金が必要な世界だから、歌集を出し続けるにはブルジョアか、生活を犠牲にするしかない。
 電子本出版が、その世界に風穴を開けられないかと思う。短歌や俳句が旦那芸にならないためにも、方策は必要だ。
 歌壇、綜合歌誌、結社を維持するための、権威主義も廃されるべきだ。見せしめ―便宜や、ヒエラルキーを無くすべきである。
 もっとも僕は、仔細あって、小結社に留まる予定だけれども。
 林田金次郎「余命」7首より。
かたはらの吾をたしかめて病む妻のベッドにさらす欠伸もよけれ