風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

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中野鈴子

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 昨日の記事で受贈を報せた2冊の内、エリザベス・グレイス・著、稲木信夫・訳「日本女性プロレタリア詩人中野鈴子」を読みおえる。
 2016年3月・刊。私家版。軽装版、57ページ。
 イギリス在住のオックスフォード大学院生(当時)、エリザベス・グレイスさんの修士論文(2009年)を、詩人であり中野鈴子・研究家の稲木信夫さんが邦訳した本である。訳文が生硬で、やや読みにくい。
 中野鈴子は中野重治の妹であり、戦前から戦後にかけて、プロレタリア詩人として活躍した。
 しかし蔵原惟人、アルチュセールら旧・左翼の理論家に批判的に取り上げようとしても、既に古過ぎる。
 茨木のり子・詩集「倚りかからず」(1999年・刊)の中の「倚りかからず」冒頭で「もはや/できあいの思想には寄りかかりたくない」と謳われた通りである。
 僕の読書のストライクゾーンは広い(これに就いては1度書きたい)が、僕の経歴から高く評価するだろうとこの本を下さったのなら、危険球のボールである。
 中産階級出身らしい、母性からの(中野鈴子は一人の子供も持たなかったが)、戦時下抵抗という視線は新しいけれども。


 
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 遅くなったが、先の11月21日の記事(←リンクしてあり)にアップした、「2016ふくい詩祭」のおり、「水脈の会」代表の稲木信夫さんより、彼が邦訳したエリザベス・グレイス・著「日本女性プロレタリア詩人中野鈴子」を頂いた。
 エリザベス・グレイスはイギリスの文学研究者である。稲木さんは、中野鈴子・研究をライフ・ワークとすると公言しており、すでに研究書3冊を上梓している。
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 先日、坂井市にお住まいの作家・評論家の張籠二三枝さんが、評論「三好達治 詩のエピソード」を送って下さった。紫陽社・刊。
 彼女は3冊の小説集を上梓すると共に、「三好達治の詩を読む会」代表として、すでに「三好達治 詩(うた)語り」を2014年に上梓している。
 僕のような者に本を贈られるのはありがたく、共に読みおえて、ここに紹介したい。


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