花神社「茨木のり子全詩集」(2013年・2刷)より、詩集「人名詩集」を読みおえる。
 原著は、1971年、山梨シルクセンター出版・刊。19編。
 解説で大岡信は、「同時代の男の詩人たちが、幻滅と絶望と悲哀をうたいつづけているときに、彼女のうたはひときわすこやかに響いたし、響かざるをえなかった。」と書いている。
 「四月のうた」の終連で、「たった三世代の推移を/つぶさに見ているにすぎないが/できるなら見定めたいのだ/世代そのものの成長ということの/ありや なしや を」と、疑いもありながら世の進歩を願っている。
 「居酒屋にて」では、かわいがってくれた爺さんと、八人の子を育てたおふくろと、おおいに愛(め)でてくれた妻と、「俺には三人の記憶だけで十分だ!」と叫ぶ、源さんを描いている。
栗1
 フリー素材サイト「Pixabay」より、栗の
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