角川書店「増補 現代俳句大系」第13巻(1980年・刊)より、12番目の句集、大野林火「潺潺集」を読み了える。
先の6月21日の記事、飯田龍太「忘音」に次ぐ。
概要
「潺潺集(せんせんしゅう)」は、大野林火(おおの・りんか、1904年~1982年)の、第8句集。
原著は、1968年、角川書店・刊。432句、著者・あとがきを収める。
大野林火は、1946年、「濱」を創刊、主宰。
句集・評論の他、「俳句研究」、角川「俳句」等の編集長、俳句協会会長、俳壇・選者等として活躍した。
感想
三省堂「現代俳句大事典」(2005年・刊)の大野林火の項では、この句集を重視していない。角川書店・刊だったからの配慮か。
字余り・句割れ等の句がある。ただし前衛俳句の、多くを詰めこもうとする所からではなく、散文化にゆこうとするものだろう。
「老後初心」を宣し、老後まで日本各地の年中行事・桜の古木等を訪ね、研鑚を続けた。
没後、全集(全8巻)が刊行された。
引用
以下に5句を引用する。
青嶺聳(た)つふるさとの川背で泳ぐ
打ち興じ田楽食ふや明日別る
思はずの吐息にくもる冬の稿
萩刈られ庭の隅々までも雨
囀りの斑雪の上にはじまれり
写真ACより、「おもてなし」のイラスト1枚。
先の6月21日の記事、飯田龍太「忘音」に次ぐ。
概要
「潺潺集(せんせんしゅう)」は、大野林火(おおの・りんか、1904年~1982年)の、第8句集。
原著は、1968年、角川書店・刊。432句、著者・あとがきを収める。
大野林火は、1946年、「濱」を創刊、主宰。
句集・評論の他、「俳句研究」、角川「俳句」等の編集長、俳句協会会長、俳壇・選者等として活躍した。
感想
三省堂「現代俳句大事典」(2005年・刊)の大野林火の項では、この句集を重視していない。角川書店・刊だったからの配慮か。
字余り・句割れ等の句がある。ただし前衛俳句の、多くを詰めこもうとする所からではなく、散文化にゆこうとするものだろう。
「老後初心」を宣し、老後まで日本各地の年中行事・桜の古木等を訪ね、研鑚を続けた。
没後、全集(全8巻)が刊行された。
引用
以下に5句を引用する。
青嶺聳(た)つふるさとの川背で泳ぐ
打ち興じ田楽食ふや明日別る
思はずの吐息にくもる冬の稿
萩刈られ庭の隅々までも雨
囀りの斑雪の上にはじまれり
写真ACより、「おもてなし」のイラスト1枚。