N・としこさんに贈られた、同人詩誌「角(つの)」第52号を読み了える。
 入手は、今月10日の記事、入手した2冊を紹介する(8)で報せた。リンクより、関連過去記事へ遡り得る。



「角」第52号
 2020年1月30日、角の会・刊。52ページ。
 B5判、詩は1段組みと贅沢な詩誌である。県内の他の詩誌では、A5判2段、B5判2段の場合が多い。
 また同人は、若狭から始まって、県内、東京都に及んでいる。
 K・悦子さんの「手をつなぐ」では、「手」を媒介として、目に見えない関係を描いた。
 T・尚計さんの「ゆきち」は、ペットのハムスターの悲劇から、末尾の諧謔に希望が見られる。
 T・常光さんの「デシベルの風」は、誰も詠わなくなった福島原発事故を、想像によって(恐らく正しく)詩化し続けている。
 関章人さんの詩集「在所」の評を、N・としこさんが2段組み4ページに渉って、明晰に展開した。
 映画評論・演劇を手掛けるY・勝さんが、仲間二人とのフランス・イタリア旅行の報告を、3段10ページに渉って述べている。昔日の外国映画の舞台を初めて実視できて、満足そうである。