風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

小説

 水脈の会より贈られた、詩誌「水脈」66号を読み了える。
 到着は、先の11月24日の記事、贈られた3冊にアップした。

 

 同・65号の拙い感想は、今年7月10日の記事にアップした。
 

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 「水脈」66号は、2019年11月6日・刊。67ページ。
 12名16編の詩、N・えりさんの小説2編、他に批評・随筆・報告など。

 H・はつえさんの詩「長閑な午後」では、害を与える猪に車を追突させた小父さんを描き、終連3行が「結局 トラックの前車体を随分凹ませただけだった/小父さんは泣く泣く家に帰りつくと/待っていた妻にひどく文句を言われたそうだ」と、民話風でユーモラスである。
 I・冴子さんの「半分しか」では、国政選挙の低投票率を嘆き、「投票が当たり前ではない時代があったのだよ/女性が参政権を得たのは/たった七十三年前なのだよ」と警鐘を鳴らす。
 政治路線的には、グループに困難な時代だろう。S・周一さんの詩「奇妙な日々」では、「そんな日がかならず来ると/白昼夢に酔い痴れる中」、「ここは「どこ」/いまは「いつ」」と、混迷の世に埋没する理想を描くようだ。



 最近に手許に届いた4冊の本(3回め)を紹介する。
 同(2)は、今年2月16日の記事にアップした。
 入手した本として、先の9月25日の記事、入手した5冊(4)に次ぐ。

春の舞踏 1春の舞踏 2
 まず三浦哲郎の小説「春の舞踏」上・下(文春文庫)である。
 メルカリに2冊セットで出ていて、珍しい本なので購入した。本の説明にあったけれども、1976年の本で、古びており、本文もヤケている。ファンでないと、読まないだろう。
 一旦は文庫本棚にお蔵入りである。

詩集 1
 県内にお住いの詩人、こじま ひろさんが、詩集「逝き咲き」を贈って下さった。
 2019年9月、山吹文庫・刊。3章22編の詩と、著者・あとがきを収める。
 福井県ふるさと詩人会・代表の川上明日夫さんによる、帯文と栞4ページを付す。
 2012年3月2日・刊の「焼夷弾とでんでんむし」に次ぐ、第2詩集である。

詩集2
 県内にお住いの詩人、関章人(せき・しょうど)さんが、詩集「在所」を贈って下さった。
 2019年9月25日・刊。私家版。
 5章31編の詩と、著者・うしろがき、著者・略歴を収める。郷土史家・文学評論家として活躍し、詩歴も長いと記憶するが、過去の詩集の証しは、「年刊 詩集ふくい」の執筆者資料に載せていない。



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 今月7日の記事、同人誌1冊と文庫本3冊で紹介した内、同人文学誌「青磁」より、約束通り、定道明さんの2編と張籠二三枝さんの1編を読み了える。

 まず定道明さんの「「死んだ赤ん坊」の写真—―「春先の風」考補遺」である。
 中野重治の小説「春先の風」に、戦前の左翼活動家・大島英夫夫妻の赤ん坊が、獄中で病気となり、家で亡くなった様を描くらしい。その死んだ赤ん坊の写真が、甥の家にある筈と甥が言っていたが、未発見のまま甥は亡くなる。夫人より、遺品整理の内、写真が見つかり、送ってもらう。写真の赤ん坊は目をあいているが、自身の妹の経験より、既に亡くなっていると推測する。
 中野重治がその赤ん坊の死に立ち会ったと、小説の表現との関りで推測する。
 小説「コスモス忌」では、友人Sの死と、送別会、納骨、さらに最後となるだろう家への訪問までを、細大漏らさず描いた。

 張籠二三枝さんの小説「無げの花かげ」では、独身だった叔母と、叔父夫婦の死が、少女時代の回想とともに描かれて、文体はライトだが内容は重い。



 9月5日に、同人誌1冊と、文庫本3冊が届いたので、紹介する。
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 県内の詩人・作家・評論家の定道明さんが、同人誌「青磁」第40号を送ってくださった。優しい手紙と共に。
 「青磁」は、県内を主とする、小説・評論の同人誌である。2019年8月29日、青磁の会・刊。
 手間と費用が掛かり、評価されにくい、小説の同人誌を続けることに、敬意を払う。定道明さんの2編、張籠二三枝さんの1編、だけでも読みたい。

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 9月2日にメルカリで、3冊1括450円で注文した、山田詠美の文庫本が、9月5日に届いた。
 「蝶々と纏足 風葬の教室」、「放課後の音符(キイノート)」、「ぼくは勉強ができない」、いずれも新潮文庫である。
 目当ては「放課後の音符」だったけれど、3冊1括で廉価に出品されていたので、注文した。初に読む山田詠美の生徒もの小説など、楽しみにしたい。


 

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 青木祐子の小説「これは経費で落ちません!」第6巻を読み了える。この巻が、シリーズの最新刊らしい。集英社オレンジ文庫、2019年7月24日・刊。
 同・第5巻の感想は、今月26日の記事にアップした。

 第4巻の難題の1つ、役員秘書・マリナのキャバクラ嬢・アルバイトは、大問題に展開する。総務部長・新島が、他の部長を巻き込んで、天天コーポレーションのM&Aの策謀を、キャバレーで練っていた事が、経理部員の森若沙名子、麻吹美華にバレてしまう。沙名子がそれとなく噂の初めを点火して、策謀を失敗させる。
 沙名子と太陽の恋、暗い性格の鎌本と我が儘な樹奈の恋などを絡ませて、シビアな社会ながら、清々しい展開である。


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 青木祐子のシリーズ小説、「これは経費で落ちません」第5、6巻が、Amazonより届いた。
 集英社オレンジ文庫で、古本は送料を足すと新品と価格がそう安くないので、新本を注文した。
 昨年8月19日の記事、同・第4巻を読む、以来である。
 第4巻は、難路に入ったようだが、どう導くのだろう。
 1話読みきりの連作なので、読書の持続力が下がっている僕にも読みやすい。ビジネス小説として、リタイアした僕には、懐かしい現場感(職種は違うけれども)である。


 今日2度めの記事更新です。
 高校生時代の年刊文芸部誌「白房」1968年号(51年前、3年生時代)より、初めての小説「底流」の(2-1)を、僕のHP「新サスケの散文サイト」に転載しました。

 URLは以下の通りです。

masakyf-diary.amebaownd.com/posts/6638806

 なお上記URLは、フィッシング防止等のため、2、3日でリンクが切れます。その場合は、小説「底流」の(2-1)に貼ったリンクよりお越しください。
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写真ACより、「恐竜」のCG1枚です



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