風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 お報らせです。2020年9月6日で以って、Kindle本「少年詩集 鳶の歌」を自力発行致しました。原稿は自分で作成し、表紙はデザイナーさんにお願いしました。上梓は自力で行いました。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリで、「少年詩集 鳶の歌」と検索すれば、すぐに出て来ます。右サイドバーのバナーよりも至れます。僕のペンネームは柴田哲夫です。価格は500円ですが、Kindle Unlimited版を追加金無料で購入できます。多くの方のご購読を願っております。

平成

 当地の読書会、「えがりて読書会」の年刊文集「えがりて」第33号を読み了える。
 入手は、昨年12月15日の記事、入手した4冊を紹介する(6)の、初めにアップした



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 「えがりて読書会」は、35年に亘って継続したと、あとがきにある。僕の参加する「たんぽぽ読書会」と共に参加している、TRさんより頂いた。2019年9月1日・刊。
 「えがりて」は、ネット検索すると、フランス語で「平等」の意味であり、フランス革命の標語「自由、平等、博愛」に依るらしい。広辞苑には載っていない。


 特集テーマは「平成の想い出」である。Kさん(今、苗字を読めないので、仮にこう呼ぶ)の序では、「「それが何か?」と問いたいほどにお祭り騒ぎが繰り広げられた」と改元に冷静である。改元も儀礼も祝賀パレードも、政治に利用しようとする保守政権の意図は見えている。それとは別に、痛ましい思いで見ている者もいる。

 「平成の想い出」を、10名が寄せている。戦中生まれの方が多いらしく、戦後民主主義教育をしっかりと受け、60年安保も経て来た世代らしい。
 家族親族の死、旧友の死、夫の看病と自身の乳癌・鬱病など、生老病死の苦しみを越え、あるいは楽しみ・生き甲斐を見出してゆく、真摯な様が描かれる。やや後年生まれ(団塊世代に1年遅れる)の僕に、大いなる励ましを与えてくれる。



 

 本阿弥書店の綜合歌誌「歌壇」2019年10月号を、ほぼ読み了える。
 到着は今月18日の記事、入手した4冊(4)にアップした。

3・歌壇・10月号
 特集は「平成の事件と短歌」である。
 総論として、三枝昂之「「品格」が流行となるこの国の暮れ」。重大事件の他に、岡井隆の敗戦革命を否定する歌、平成不況の失われた20年、沖縄問題、高齢化の介護問題をも、今後を見据えて論じている。
 6名による「記憶に残っている事件詠10首選」と短文。良くも悪くも、当時の短歌は勢いがあった。令和時代となって、忖度するのか、公言しない。
 座談会「平成の事件と短歌 ―地下鉄サリン事件を端緒として―」。年代の違う男女2人ずつが、平成の時事詠を論じる。連合赤軍の坂口弘やオウム事件死刑囚の中川智正の歌を取り上げて「短歌という形式は、自己救済につながってしまうんじゃないか」と、議論されたという。短歌に救いを求める僕には、ショッキングである。吉川宏志は、「集団に入ることによって、自分たちだけ救われればいいと考えることは、何か邪悪なものを生み出してしまう、ということは、この事件から学んだ気がします。」と述べて、暗に結社や歌壇を批判するかのようである。
 時事をほとんど詠まず、生活を詠み続けた僕の歌にも、重大事件の影は及んだと思う。

 付箋を貼った数首があり、紹介したいけれども、ここで僕の感想を了いとする。



 

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