風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 お報らせです。2020年9月6日で以って、Kindle本「少年詩集 鳶の歌」を自力発行致しました。原稿は自分で作成し、表紙はデザイナーさんにお願いしました。上梓は自力で行いました。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリで、「少年詩集 鳶の歌」と検索すれば、すぐに出て来ます。右サイドバーのバナーよりも至れます。僕のペンネームは柴田哲夫です。価格は500円ですが、Kindle Unlimited版を追加金無料で購入できます。多くの方のご購読を願っております。

想像

 砂子屋書房「葛原妙子全歌集」(2002年・刊)より、第4歌集「薔薇窓」を読み了える。
 第3歌集「飛行」の感想は、今月11日の記事にアップした。



 歌集「薔薇窓」は、1978年、白玉書房・刊。1954年~1964年の307首が、他の歌集に遅れて単行された。

 僕の短歌観から言うと、ファンタジー(寺山修司を含む)を除き、想像の歌は意外と面白くない。「幻視の女王」などと、持て囃されたようだが。
 アクロバティックなまでの、句割れ、句跨りも、近代短歌、第2芸術論等から、脱け出すための藻掻きだったかも知れない。下句「過去はあると/ころに断たれき」など。
 ステレオの歌がある。当時はセパレート・ステレオ・セット、LPの時代だったろう。僕の記憶では、一般家庭に無かった。裕福でありながら、女性として、生活に満足できなかったのだろう。
 一方、家紋に美しさを見るなど、古風なところもある。
 「懲罰のごとく雪積み」の歌がある。積雪を観念語で比喩している。比喩などのレトリックは、心情を良く伝えるための手段だと、伝達論を未だに僕はほぼ信じているから、この比喩はわかりにくい。同じ歌に「氷の壺」という句があり、「~のような」があれば直喩、なければ暗喩という考えに、僕は疑問がある。
 後に挙げるけれども、「赤き手に砕く音する・・・」の秀歌がある。
 葛原妙子の歌集はまだまだ続き、僕は手探りで読んでいるので、どのような発展があるか知れない。


 以下に6首を引く。正字を新字に変えてある。
砂塵あがる街角にして幼子ら瞑目のやうなるまたたきをせり
寡婦となり給へる御目閃きて勁きをしづかに頼み申せる(師、太田水穂みまかりたまふ)
掃くことのうつくしきかも冬の庭真角(まかく)に掃くはすがしきろかも
あるひは砂礫に混り掃かれたる骨片のひとつわれかもしれず
フロントグラス陽を切り返す斎場の自動車(くるま)つぎつぎに向きを変へつつ
赤き手に砕く音する錐をもてにぶき氷を飛散せしめよ
0-50
写真ACより、「ケーキ」のイラスト1枚。






CIMG0912
 フェイスブック上に情報が流れて、ネットプリントの句文集「セレネッラ」第16号・夏の章の発行を知り、近所のローソンで17日(日曜日)にプリントして来た。
 今年3月17日の記事、
同・第15号を読む、に次ぐ。
 写真のトリミングが妙なのは、作品のコピーを防ごうとしてである。後で引用しているけれども。
概要
 B4判1枚、表裏60円。僕は両面コピーが出来なかったので、文面のみ(あと1面は絵画のようだ)。
 取り出しNo.は、セブンイレブンで38677591、ローソン、サークルKサンクス、ファミマで、Q1QGM84475である。6月16日~6月30日。
 句友3人が、毎号、俳友客演1人を迎えて、4名で6句ずつと、「私の好きな季語」、短いエッセイを載せている。
感想
 少し手間はかかるが、嫌な言い方だけれども、コストパフォーマンスは良いのだろう。身近で取り出せるし、新しい俳句を読める。
 シュールな味わいの句も、想像が色々膨らんで楽しい。
 16号ともなり、実績を重ね、周知度も高まっているようで、フェイスブック上で「読みました」という記事を幾つか読む。
引用

 以下に1人1句ずつ引用する。
 金子敦「バトンパス」6句より。
でで虫はしろがねいろの全音譜
 中山奈々「夕立」6句より。
切手貼るひとびとが夕立のなか
 中島葱男「淡水魚」6句より。
老僧の広き歩幅や泰山木
 堀本吟「夏の草木」6句より。
万緑や方眼の痣いくつある



 

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