風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 お報らせです。2020年9月6日で以って、Kindle本「少年詩集 鳶の歌」を自力発行致しました。原稿は自分で作成し、表紙はデザイナーさんにお願いしました。上梓は自力で行いました。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリで、「少年詩集 鳶の歌」と検索すれば、すぐに出て来ます。右サイドバーのバナーよりも至れます。僕のペンネームは柴田哲夫です。価格は500円ですが、Kindle Unlimited版を追加金無料で購入できます。多くの方のご購読を願っております。

散文

 所属する結社歌誌「覇王樹」の2020年9月号を、ほぼ読み了える。
 到着は、先の8月28日の記事にアップした。


 なおその記事に、僕の「グーグルに引く」6首・他、同・8月号の紹介、2件のリンクを貼った。
 またホームページ「短歌の会 覇王樹」も9月号仕様である。



覇王樹・9月号
 コロナ禍を詠んだ歌が多い。巻頭8首もほとんどを占める。
 散文ではH・俊明さんの「覇王樹人の歌碑(45)今井芳子の歌碑」が、モノクロ写真を含めて、2ページに渉る。W・茂子さんのエッセイ「落とし文考(68)」、S・素子さんの研究「後水尾院時代の和歌70」も健在である。
 T・次郎さんの「NHK短歌」9月号よりの転載、長崎原爆記念館に永久保存となったA・秀子さんの被爆体験記(2ページ)、受贈歌誌抄2冊、受贈歌集紹介6冊(2ページ)など、内外に手厚い。
 エッセイ欄、題詠欄等、リラックスできるページもある。

 以下に2首を引いて、寸評を付す。
 N・繁子さんの「かをりほのかな」6首より。
梔子のかをりほのかな朝明けを命つむぎて息深くすふ
 「命つむぎて」は比喩だろうけれど、早朝の爽やかさをよく伝えている。
 H・タケ子さんの「花の種」6首より。
庭土の温みを待ちて花の種つねより少し遅れて播けり
 植物に適切な環境を与える、園芸愛好家の歌である。



 先の3月30日の記事、届いた2冊を紹介する(12)で報せた内、結社歌誌「覇王樹」2020年4月号を読み了える。

 リンク元には、3月号の感想、4月号の僕の歌への、リンクが貼ってある。
 また結社のホームページ「短歌の会 覇王樹」も、4月号の仕様になっている。




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 今号には、「弥生(卯月の誤り?)10首詠」(僕の「花咲爺」10首を含む)等、通常の短歌と散文の他、代表・佐田公子さんの「うた新聞」2月号よりの転載、「七草のころ」5首などがある。
 今号の詠草の締め切り日は2月1日だけれども、既に新型コロナウイルスの脅威を詠む歌があって驚く。
 新会員3名、出詠購読会員5名の加わった事は喜びである。


 以下に3首を引いて、寸評を付す。
 W・茂子さんの「非対称(アシンメトリー)」より。
積年の思ひに訪ひし友呆けてやさしく笑ふはははと笑ふ
 人生のあはれを感じさせる、力量がある。
 T・照子さんの「年末年始」より。
歳晩に昭和、平成、令和へと思いこもごも交錯しくる
 僕も3代を生きる感慨が湧く。
 H・俊明さんの「病む睦月」より。
日毎来て朝夕を来てミコアイサ撮るアマチュアのをのこありけり
 流行の探鳥撮影を詠んで、「伊勢物語」を思わせる結句を置いた。







 本阿弥書店の総合歌誌(綜合歌誌・改め)「歌壇」2019年11月号を、作品中心に読み了える。
 到着は、先の10月22日の記事、届いた3冊を紹介する(6)で紹介した。



 同・10月号の感想は、先の9月25日の記事にアップした。



歌壇11月号
 11月号の短歌作品は読んだけれども、散文はほとんど読まなかった。
 特集・読みを鍛える、ザ・巨匠の添削「前田夕暮」も食指が動かなかった。
 去年までは楽しみにしていた、2つの短歌甲子園のルポも、興味が湧かない。短歌甲子園の出身の若者歌人で、歌壇で活躍している者がいないせいだろうか。
 篠弘「戦争と歌人たち(65)」も厳しいが、将来の戦争抑止にどれだけ繋がるだろう。

 短歌作品では、佐伯紺の特別作品30首「日々をさぼる」に注目した。2014年、第25回歌壇賞を受賞しながら、歌集がない。働いても学んでもいないようだ。サボタージュしてダルに暮らすのも、世への抵抗の1つだろうか。


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 結社歌誌「覇王樹」2018年9月号を、作品中心に読み了える。
 
同誌の到着は、先の8月28日の記事にアップした。
 上のリンクから、8月号の感想、覇王樹社のホームページ、9月号の僕の歌へ至り得る。

 「覇王樹」の通常欄は、ランクの別なく1人6首掲載である。同人でない会員、準同人は、8首出詠して6首の選を受ける。
 他に1段組みのページとして、巻頭「八首抄」、「文月10首詠」(4名)、「力詠15首」(2名を予定の所、都合により1名)がある。
 散文の連載3本も、長く続いて、たのもしい。
 毎月ごとの題詠・脳トレ短歌は楽しい。

 「他誌拝見 七月号」は7誌を取り上げ、「受贈歌集歌書紹介」は4冊を取り上げ、懇切である。
 「歌会だより」では、同誌の各地の歌会が報告されている。
 僕の評論「啄木『一握の砂』の「道・路」」(2ページ)を、ネットで公開する策はないものか。

 「東聲集」のS・叡子さん「梅雨に入りて」6首より、1首を引用する。
権力の座にうそぶける男ゐて香り無くせる白百合かさぬる
 反権力を訴え続けている文壇は、歌壇のみのようにさえ思われる。




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 結社歌誌「覇王樹」2018年3月号を、ほぼ読み了える。
 本誌の到着は、今月1日の記事
「入手した2冊」の、初めにアップした。
 またその記事より、2月号、1月号の感想へと、遡り得る。
概要
 2008年3月1日・刊。42ページ。
 巻頭の八首抄(8名)、爽什10名、弥生10首詠4名、力詠15首2名は、名誉である。
 散文では「覇王樹歌人の歌碑(15)」、W・茂子さんの「落とし文考(39)」、S・素子さんの「後水尾院時代の和歌41」と順調である。
感想
 通常の短歌作品の他、先々月号の作品の批評が載ってありがたい。僕の属する「紅玉集」の場合、毎月に1、2首を批評して下さる。また社員が、短歌大会入賞、綜合歌誌等に歌を寄せた場合、再掲してもらえる。
 「受贈歌集歌書紹介」では、3ページ余に渉って9冊を紹介した。
 「他誌拝見」では、6歌誌より、5首ずつを引いている。
引用
 付箋を貼ったのは、「覇王樹集」のT・富士子さんの「孫」6首から、2首である。
しゃがみこみ珍しそうに落葉取りママに渡した公園デビュー
婿の父孫を眺めて呟けりあと二十年生きていたしと
 孫を描いては客観写生的であり、外祖父の厚い心情を主情的に捉えた。
 僕が孫の歌に惹かれるのは、一人息子が遠い地で結婚、孫を待つ心があるのだろうか。WINKでも良い、とは思うのだけれども。


 

角川「短歌」1月号

 今月7日の記事で、短歌編を紹介したkindle版・角川「短歌」1月号より、散文をほぼ読み了える。もうすぐ3月号の発売される時期だが、「歌壇」2月号を読んだので、その点はお目こぼし願いたい。
 「短歌」の目次からは当該記事へ飛べなく、画面をタッチしてタブレットの左端に現れる目次は掲載ページ順でなく、また字数制限で題名の全体は表れなく、読むのに難儀した。
 書評16編は、書くにむずかしい。べた褒めでは、著者と角川に阿っているようだし、否定的な事は書きにくい。10あるうち、9つは褒めても1つは釘を刺しておきたい。
 歌壇時評の、佐藤通雅「「華の迷宮」、挫折」は自分の体験に引き寄せたジェンダー論だけれども、彼の提案する方法で性差別が解消するとは思えない。
 同じく歌壇時評の薮内亮輔「リアリティという病」は、誘われた歌会で「ぼろくそに批評され」た所から始まる。短歌も評論も、小さな違和感から始まるのであり、私怨だとは思わない。現実の、あるいは感情の、リアリティは必要だと思うけれども。
 本阿弥書店「歌壇」には何本かある、本格的な連載評論が1つもないのは、読まれないからだろうか。時代の良心として、必要だと僕は思う。
 投稿歌欄は読まなかった。僕は歌の投稿の経験がない。ある程度の費用を払っても、同人歌誌、結社に入って、歌の掲載を保証された方が良い。あるいはネットに活路を見出すのも良い。


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