森絵都の短編小説集「アーモンド入りチョコレートのワルツ」3編より、「子供は眠る」を読み了える。
購入は、昨年12月10日の記事、届いた3冊を紹介する(7)で報せた。
また彼女の「風に舞いあがるビニールシート」を取り上げた読書会は、昨年12月11日の記事、和田たんぽぽ読書会(2)にアップした。
「アーモンドチョコレート入りのワルツ」は、3曲のクラシック曲より紡がれる、3編の小説を収める。角川文庫、2007年7冊。
初めの「子供は眠る」に、ロベルト・シューマン<子供の情景>より、の副題が付く。
章の父の別荘に、章を含め5人のいとこが、夏休みに集まる。章はクラシック曲を好み、毎晩LPレコードを聴かせ、その他の面でも暴君である。他の4人は我慢して、英語発音に堪能なことや、背丈が章を越えたことや、水泳で負けないことを隠す。ひょっとしたことから、それらの偽りがバレる。そして中学生5人は和解する。
僕「今年のぼくは、卑怯だったよ」。
章「おれなんか、昔から卑怯だよ」。
子供の純真さから、少年へ移る悲哀があるようだ。
しかし、彼女の和解、挫折してもこうあるべきだ、には理想主義の匂いがする。
購入は、昨年12月10日の記事、届いた3冊を紹介する(7)で報せた。
また彼女の「風に舞いあがるビニールシート」を取り上げた読書会は、昨年12月11日の記事、和田たんぽぽ読書会(2)にアップした。
「アーモンドチョコレート入りのワルツ」は、3曲のクラシック曲より紡がれる、3編の小説を収める。角川文庫、2007年7冊。
初めの「子供は眠る」に、ロベルト・シューマン<子供の情景>より、の副題が付く。
章の父の別荘に、章を含め5人のいとこが、夏休みに集まる。章はクラシック曲を好み、毎晩LPレコードを聴かせ、その他の面でも暴君である。他の4人は我慢して、英語発音に堪能なことや、背丈が章を越えたことや、水泳で負けないことを隠す。ひょっとしたことから、それらの偽りがバレる。そして中学生5人は和解する。
僕「今年のぼくは、卑怯だったよ」。
章「おれなんか、昔から卑怯だよ」。
子供の純真さから、少年へ移る悲哀があるようだ。
しかし、彼女の和解、挫折してもこうあるべきだ、には理想主義の匂いがする。