風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 お報らせです。2020年2月20日で以って、Kindle本・短編小説「底流」を自力発行致しました。原稿は自分で作成し、表紙はデザイナーさんにお願いしました。上梓は自力で行いました。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリで、「柴田哲夫 底流」と検索すれば、すぐに出て来ます。柴田哲夫は、Kindle版・詩集「詩集 日々のソネット」、「改訂版ソネット詩集 光る波」と同じく、僕のペンネームです。価格は500円ですが、Kindle Unlimited版を追加金無料で購入できます。多くの方のご購読を願っております。

書簡体小説

 6月16日(第3火曜日)午前10時より、和田たんぽぽ読書会の6月例会が、和田公民館の広い1室で開かれた。コロナ禍により、3ヵ月ぶりの読書会だった。会員6人が集まり(1人欠席)、全員マスク着用、窓を開け放っての会となった。
 同(5)は、3月26日の記事にアップした。




 課題図書は三浦しをんの小説、「ののはな通信」であり、僕は既に感想を、4月11日の記事にアップした。



ののはな通信

 読書会の再開を喜び合い、ぎりぎりの時間に着いた僕は年会費2千円を会計担当へ納めた。
 担当の方が司会をし、事務局からの報告では、市の合同読書会、県の合同読書会、たんぽぽ読書会の文学散歩、ともに延期であり今のところ日程を決められない、という事だった。

 感想に入り、同性愛の関係と、外交官の日常を、克明に描いたという意見があった。2人は通信を交換する事で、自分の日記のように、平安を得たのだろうかという感想があった。
 僕は現代の書簡体小説である事、若い時のS関係を至純の愛とする事には評価が異なるだろう事、外交官夫人のはなが難民キャンプ奉仕に向かう所は勇ましく誠実なストーリーだと述べた。
 返事が予想できる内容だ、もっと読もうと思わない、という意見が出た。
 戦時中の女学校生だった方は、自分もそのようなSがあり、手紙を貰ったり言葉を掛けて貰った事は良い思い出だと語った。
 同性婚を認める国があったり、同性愛も表に出る時代となった、しかし自分の子がそうだったら困るなどと話し合った。
 正午近くまで話し込み、7月の課題図書・島本理生「ファーストラヴ」を分け合い、そのあと散会となった。

 三浦しをんの小説「ののはな通信」を読み了える。
 先の3月26日の記事、和田たんぽぽ読書会(5)で、4月例会の課題図書として手渡された本である。4月14日に予定されていた例会は、コロナ禍により中止となり、読書会の再開の目途も立たない。

 

 三浦しをんの小説は今年1月20日の記事に、新潮文庫「風が強く吹いている」を、批判的に取り上げた。またKindle本・短編「天上の飲み物」を読んだ。
 


「ののはな通信」 (2)
 「ののはな通信」は、2018年5月、新潮社・刊、448ページ。
 「のの」こと野々原茜と、「はな」こと牧田はなが、女子高校の生徒だった時に出会って、S関係に入り沢山の手紙を交すが別れて、お互い大学に入り文通、訪問の再開、大人になってメールを重ねる、書簡体小説である。
 「のの」は東大文学部を卒業するけれども(年上の「悦子さん」と同棲し、見送って)、学究を諦め、フリーライターとなる。「はな」は外交官夫人となり、国々を回る。「はな」はゾンダ(架空の国)の大使夫人の時、ゾンダに内戦が再発し、隣国の難民キャンプで活動する、と言い残して行方不明になる。
 高校生時代のS関係が、次第に美化され、唯一の純粋な愛として残る様を描いている。読者の評価は、異なってくるだろう。


 

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