風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 このブログを運営している新サスケ(ハンドル名)が、この10月17日付けで、AmazonのKindle本、第4詩集「詩集 日々のソネット」(縦書き)を発行しました。著者名は、柴田哲夫(僕のペンネームの1つ)です。
 再任用・リタイア前後の、庶民の日々の悲喜哀歓を綴った4章48編と、巻末に哲学風小連作・2章7編を収めます。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリーで、「柴田哲夫 詩集 日々のソネット」と入力して検索してくだされば、即で見つけられます。
 また、ブログの右サイドバーの上部、アクセスカウンターの下に、Amazonアソシエイトのリンク画像「あなたへ詩集をAmazonで」を貼りましたので、画像をクリックしてくだされば、購入サイトへ飛びます。
 kindle版で540円(税込み)、kindle unlimited版も発行しています。よろしくご購入をお願い致します。

書肆侃侃房

江戸雪 昼の夢の終わり
 Amazonのkindle unlimitedより、2冊の歌集をダウンロードした。
 まず11月29日に、江戸雪・歌集「昼の夢の終わり」。
 江戸雪(以下、敬称略)(えど・ゆき)は、1966年、大阪府・生まれ。「塔」所属。
 歌集「百合オイル」、「椿夜」、「Door」、「駒鳥(ロビン)」、「声を聞きたい」がある。
 歌集「昼の夢の終わり」は、紙本版が2015年11月26日、書肆侃侃房・刊。現代歌人シリーズ8。
 kindle版は、2016年1月28日・刊。

鯨井可菜子 タンジブル
 2冊目は、鯨井可菜子・歌集「タンジブル」。今月4日にダウンロード。
 鯨井可菜子(くじらい・かなこ)は、1984年・生まれ。「かばん」「星座」に所属。
 歌集「タンジブル」は、紙本版が2013年5月29日、書肆侃侃房・初刷。新鋭短歌シリーズ。
 kindle版は、2016年1月28日・刊。
 先に届いた、笹井宏之・歌集2冊、佐田毅・歌集、このkindle unlimited版2冊、岡部文夫全歌集、と短歌だけでも読書が押して、渋滞中である。いずれ解消するだろう。




やさしいピアノ
 Amazonのkindle unlimited版の新鋭短歌シリーズより、嶋田さくらこ・歌集「やさしいピアノ」をタブレットで読み了える。ダウンロードは記録に拠ると、今月17日だった。
 同・版の同・シリーズとして、今月21日の記事、
笹井宏之「八月のフルート奏者」に継ぐ。
概要
 嶋田さくらこ(ペンネーム)は、1975年、滋賀県生まれ。
 ツイート上のある歌に惹かれて歌を詠もうと思い、フリーペーパー「うたらぼ」に掲載されるべく、企画・制作者の田中ましろのサイトに投稿をし続けていた、とあとがきにある。
 歌集の紙本版は、2013年11月30日、書肆侃侃房・刊。kindle版は、2016年5月19日・刊。
感想
 恋人にマゾヒスティックなまでに従順で、結局はフラレる。もちろん事実ではなく、デフォルメやフィクションも多いだろうが、現代では少ないだろう女性像が浮かびあがる。恋の1型である。
 現代の青年は、自立した、あるいは自立しようとする、女性を求めるのだろう。
 その彼女が、歌人集団「うたつかい」では9名の編集部員と共に、120名もの仲間をまとめている。時代に合った才能は、現われるものだ。
引用

 以下に7首を引く。
仲直りしてあげるから買ってきて雪のにおいのアイスクリーム
日曜のまひるあなたを思うとき洗濯ものもたためなくなる
ぎゅっと、でも、そっと握って。手のひらを繋いだだけじゃ伝えられない
親戚が寄ってたかって褒めそやす、ゆかちゃん、ってそうか、わたしのことか
星あかり月あかりのもと玄関とポストと犬の位置を覚える(新聞配達)
半分こしたのバレてるぼくたちの紅いくちびる(りんご飴味)
もう少しそばにいたくて世界からいちばん遠い嘘を信じた




八月のフルート奏者
 10月7日の記事、杉谷麻衣・歌集「青を泳ぐ」に続き、笹井宏之・歌集「八月のフルート奏者」Amazonのkindle unlimited版を、タブレットにダウンロードした。記録に拠ると、11月5日である。
 笹井宏之は、1982年、佐賀県・生。2009年・夭逝。「未来」所属、加藤治郎に師事。
 第1歌集「ひとさらい」、第2歌集「てんとろり」がある。共に書肆侃侃房・刊。
 第3歌集「八月のフルート奏者」は、没後の未刊資料より、紙本が2013年8月1日、書肆侃侃房・刊。kindle版が2015年3月30日・刊。おもに佐賀新聞に掲載された歌である。新鋭短歌シリーズ。
 395首、加藤治郎・東直子・田島安江の跋文を収める。
 なお2011年、PARCO出版より、「えーえんとくちから 笹井宏之作品集」が出版されている。それに合わせて、この本を読むのが良いかも知れないが、古本に大きなプレミアが付いている。


杉谷麻衣「青を泳ぐ」
 Amazonのkindle unlimitedのお試し(30日?)に、10月24日or25日に加わったので、10月29日に杉谷麻衣・歌集「青を泳ぐ」をタブレットにダウンロードし、先日に読み了えた。書肆侃侃房・発のkindle本・歌集では、駒田晶子「光のひび」を読み了えて以来である。
概要
 杉谷麻衣(すぎたに・まい、1980年~)は、京都府・出身、大阪府・在住。
 「青を泳ぐ」は、書肆侃侃房の新鋭短歌シリーズ30。紙本は2016年9月17日・刊。kindle版は2016年10月16日・刊。
 今、各版の価格を調べると、次のようである。紙版:1,836円。kindle版:800円。kindle unlimited版:無料(月会費980円で読み放題)。
 第1歌集、236首。長文の解説「塩の斑紋」を光森裕樹が書いている。
感想
 あとがきで「現実に目の前にある世界に想像を重ねて、自分にしか見えない新しい世界をつくりだすこと。」と述べて、リアルな世界ではない事を、明らかにしている。
 その世界では、元・体操選手だが今は車椅子に乗る青年との恋を中心に、歌集が進んで行く。また美術の実践があるようで、絵を描く事に拘っている。現代性と土俗性が交差する歌が、稀にある。
 危うげな若い女性像、という新人の流れを批判する人もいるようだが、短歌賞などでその流れを作った先輩たちに責任がある。

引用
 以下に7首を引く。
空の絵を描けといわれて窓という窓を砕いて額縁にする
保健室の南のまどからだけ見える三時間目の海が好きです
みずうみを塗っていた筆あらうときしずかに透けてゆくきみの声
「はじめてのひとり暮し」というキャッチコピーが似合うきみどりのラグ
差し出せるものなにひとつ持たぬ夜の眼下の街にひかるしずけさ
「ごめんね」とあなたはたしかな発音でぼくの世界を歪めていった
ひと息にともる電光掲示板(まばたき)いいえあれは送り火





光のひび2
 Amazonのkindle本より、駒田晶子・歌集「光のひび」を読み了える。
 ダウンロード購入については、今月21日の記事、
同・歌集ダウンロードに書いた。
概要
 購入は、メモに拠ると、10月15日。
 その他の概要は、上記記事の「概要」に述べたので、そちらを参照してください。
感想
 宮城県仙台市に在住の彼女は、東北地方太平洋沖地震(2011年3月11日)の時、産科病室で臥せていたという。
 その時の歌が、数は少ないが、声高でなく詠われている。先行する歌集「銀河の水」は2008年・刊なので、それには載っていない。
 「あとがき」で、「<ひび>は、<日々>でも<罅>でも。」と述べているが、僕は<罅>と取りたい。
 3人の子の母として、たゆみなく歩みながら、日々の心の違和感、短歌への小さな違和感が、題材や句割れ・句跨りの多用に、表れているようだ。

 短歌を支えに、寛やかに歩んでもらいたい。
引用
 以下に7首を引用する。
画面には聞きなれぬ声のわれがいる小さな子どもと歌など歌い
六歳はテレビ寄席が好き一歳にちょいとおまいさんなどと呼びかけ
病院のベッドの寒さ 院内の医師召集のアナウンスつづく
雪の舞うほの暗き朝ふりかえり手を振る人にわれの手を振る
薬缶みがきみがき上げたる曲線に夜の疲れた君は浮かびぬ
廊下暗し結局だれが悪かった?呟く声ばかり立っている
子は三人います留守番していますコンソメスープの熱々を飲む






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