風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 このブログを運営している新サスケが、2017年10月17日付けで、AmazonのKindle本、第4詩集「詩集 日々のソネット」(縦書き)を発行しました。著者名は、柴田哲夫(僕のペンネームの1つ)です。
 再任用・リタイア前後の、庶民の日々の悲喜哀歓を綴った4章48編と、巻末に哲学風小連作・2章7編を収めます。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリーで、「柴田哲夫 詩集 日々のソネット」と入力して検索してくだされば、即で見つけられます。
 また、ブログの右サイドバーの上部、アクセスカウンターの下に、Amazonアソシエイトのリンク画像「あなたへ詩集をAmazonで」を貼りましたので、画像をクリックしてくだされば、購入サイトへ飛びます。
 kindle版で540円(税込み)、kindle unlimited版も発行しています。よろしくご購入をお願い致します。

本阿弥書店

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 先の2月5日の記事「届いた2冊」で報せた内、藤野早苗・第2歌集「王の夢」を読み了える。
概要
 2014年11月20日、本阿弥書店・刊。427首、あとがきを収める。
 藤野早苗(ふじの・さなえ、1962年・生)は、結社歌誌「コスモス」選者、他に活躍している。第1歌集「アパカバール」(2004年・刊)がある。
感想
 一人娘さんの年齢で5歳(そう詠む歌が冒頭近くにある)から、中学校を卒業してしばらくまでの、歌を収める。
 父、義母、義弟らへの挽歌、他に優れた歌がある。しかし注目されるのは、一人娘さんの中学3年1月になっての不登校に共に苦しみ、解決法を見出す過程を描いた作品だろう。
 娘さんは予備校の高認コース、受験コースを経て、現在は大学在学中という事だ。
 人間と組織の不合理に苦しみ、解決へ踏み出す様は、感動的である。彼女が短歌を詠み読むことに救われた事も、原動力の1つだろう。自分ももっと早く短歌を始めていたら良かった、と思う時がある。
引用

 中学校へ娘さんが進んでからの歌のみより、7首を以下に引く。
謂れなき無視とあざけり極りて六月とある日子は壊れたり
拳もて女子を殴りし卑劣さを糺せば「男女同権」と言ふ
「母殺し」終へたるならむ十四歳げにすなほなる物言ひをせり
高校へは行かない受験はしないといふ 一月五日朝激震
学校に行かぬ以外は異常なし猫にわたしにやさしき少女
学校に行かずともよしたましひを傷つけてまで行かずともよし
四十分歩いて予備校通ひせる娘の靴の疲れすこやか



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 先の2月2日(金曜日)に、2冊の本が届いた。
 1冊は、郷土の文学者(詩、小説、評論を執筆)の定道明さんがご恵贈くださった、小説集「外出」である。
 2018年2月1日、編集工房ノア・刊。
 その前の
小説集「風を入れる」は、昨年2月12日の記事で紹介した。
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 もう1冊は、藤野早苗・歌集「王の夢」である。
 Amazonのマーケットプレイスで、ネットオフに注文していた本。
 娘さんが中学校で不登校になった(現在は大学で学んでいる)事からの回復を含めて、歌集に収載との事をブログかフェイスブックで知り、早速求めた。
 新本(2014年11月20日、本阿弥書店・刊)を求めるべき所を、Amazonに新本の在庫はなく、マーケットプレイスで古本を買うよりなかった。状態段階は「非常に良い」表示だったけれど、帯にイタミがあった。本文はきれいである。
 いずれも読み了えたなら、ここで紹介したい。




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 今月16日の記事で到着を報せた、綜合歌誌「歌壇」2018年2月号を、短歌作品中心に読み了える。
 
同・1月号の読後感は、昨年12月29日の記事にアップした。
概要
 2018年2月1日付け、本阿弥書店・刊。169ページ。
 巻頭作品20首4名。第29回歌壇賞決定発表。特別企画「氷見・五箇山を訪ねて」(8首と短文)8名。作品7首10名。他に評論、エッセイなど。
第29回歌壇賞決定
 今回の受賞は、川野芽生(かわの・めぐみ、以下・敬称略)の「Lilith」30首である。彼女は1991年・生、同人誌「穀物」他に参加。
 選考座談会で、吉川宏志が「この一連はおそらく、男性社会に対する呪詛に近い批判がある。」と述べている。
 また「受賞のことば」で彼女は「そのときはじめてわたしは、自分が特定の性に、ことばや真実や知といったものを扱い得ないとされる性に、分類されることを知ったのでした。」と述べて、吉川宏志の言を裏付けている。
 人類の滅亡後も言葉が生き残ってほしいという願いは、あり得ないようで、ヒエログリフやヒッタイト文字のように、人類以後の生命に解読されるかも知れない。
 「Lilith」はユダヤ伝説の、女性の悪魔である。戦闘的ジェンダー性は、保守権力への反抗が敗れつつある現在、男性原理へ矛先を代えたものと思われる。
引用

 巻頭の桑原正紀「表参道の秋」20首には、世の右傾化を詠む4首がある。
Jアラートが役立たぬのはあたりまへ危機感煽るのが目的だもの
 このあっけらかんさは、既に右傾化を押しとどめる方策の放棄があるようだ。そして長期療養中の妻の許へ戻って行く。もう1首
夜な夜なを妻に添ひ寝をする猫の首のほころび縫ひ合はせやる




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 綜合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2017年11月号が、10月16日に届いた。
届くまで
 予約したAmazonより、10月13日に発送案内メールがあり、14日(土曜日)には届かなかった。
 15日(日曜日)午後、二人とも不在の時に届けられ、持ち帰られたらしい。15日の深夜、タブレットの通知の中に、「ご不在のため、持ち帰った品物があります」という1件(Amazonかららしい)を見付けた。
 郵便受けに不在連絡票があったので、24時間受け付けの自動センターへ電話をかけ、翌16日午前に配達してもらった。
 13日の発送案内メールに、「お届け予定日 15日」と記されていたのだった。細かい所を読んでいなかった。
届いてから
 「特集」、短歌作品、(南北の)「短歌甲子園レポート」、それにインタビューを受ける尾崎左永子さんも、歌集は読んでいないが注目する歌人で、楽しみである。
 それぞれを読み了えたなら、ここで紹介したい。


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 今月16日の記事、「購入した5冊」で入手を報せた、綜合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2017年8月号を、ざっと読み了えた。
 
同・7月号の感想は、今月4日の記事にアップした。
 巻頭の岩田正「竹踏み」20首は、老いの意気と嘆きと、床屋政談である。崩れやすい危険性を感じる。
 大口玲子「夕焼けを見たか」20首は、クリスチャンの立場から、共謀罪反対のサイレントデモに参加し、かつ詠む。痛ましい気がする。
 魚村晋太郎「累卵の、」12首の11首目「脚ほそき木椅子はきしむ内心といふゆふぐれの部屋におかれて」は、初句2句で写実かと思わせて、3句目以降で比喩の歌に転換させている。
 林田恒浩「ひたになつかし」12首の3首目、「待ち受けにうつる曾孫を死の床の母に見せやりき それより換えず」の初句がわからなかったが、スマホかケイタイの壁紙とわかった。「待ち受け画面」くらいにして貰わないと、すぐにはわからない。
 1冊1ページの歌書紹介欄が貴重である。


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