風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 このブログを運営している新サスケは、2017年10月17日付けでのAmazonのKindle本、第4詩集「詩集 日々のソネット」(縦書き)の発行に続き、第5詩集「改訂版 ソネット詩集 光る波」(縦書き)を、2018年5月31日、Kindleストアにて発行しました。著者名は、柴田哲夫(僕のペンネームの1つ)です。
 2011年10月1日・刊の紙本「ソネット詩集 光る波」に、数十ヶ所の加筆をし、編集しました。
 販売ページは、Amazonの「Kindleストア」カテゴリーで、「柴田哲夫 ソネット 光る波」と入力して検索してくだされば、即で見つけられます。右サイドバーのバナーよりも着けます。
 kindle版で540円(税込み)、kindle unlimited版も発行しています。

村上春樹

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 今月9日の記事「届いた3冊」で報せた内、川上未映子による村上春樹へのロング・インタビュー「みみずくは黄昏に飛びたつ」を読み了える。
概要
 2017年4月25日、新潮社・刊。345ページ。
 第1章は、「職業としての小説家」を中心として。
 第2章~第4章は、おもに長編小説「騎士団長殺し」をめぐって。
感想

 改稿回数(「騎士団長殺し」で10稿)とか女性性について、新しい話もあるけれど、地下2階論とか、これまでの繰り返しの部分も多い。
 第1章で彼は、「僕がいつも言うことだけど、優れたパーカッショニストは、一番大事な音を叩かない。」と述べるけれども、僕は初めて聞いた。名声で押し切っているのではないか。
 「職業としての小説家」は話題にのぼらなかった。
 また「騎士団長殺し」は、アンチ・村上春樹にも、村上春樹・支持者にも、あまり評判は良くなかったようだ。
 言い訳めいて聞こえる。
 これだけのロング・インタビューを発行して、批判を封じているようにも読める。
 「ねじまき鳥クロニクル」でピークを迎えて、「アンダーグラウンド」等で転換を図り、発表を続けているが、勢いは(深さは別として)衰えたのか。
 彼は執筆に関する本を、何冊か出版していて、彼の作品を深く読めるようだが、読者は言いなりになってはいけない。



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 最近に手許に届いた3冊を紹介する。
 入手した本として、3月30日の記事で報せた「届いた4冊」に次ぐ。
 まず同人詩誌「果実」78号。
 2018年4月・刊。B5判、43ページ。県内の教員・教員経験者を主な同人とする。
 新加入のO・雅彦さんは教員でなく、都内在住だが、縁あって「果実」同人となった。

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 ジョン・ニコルズ・著、村上春樹・訳の小説「卵を産めない郭公」。
 新潮文庫、2017年5月1日・刊。
 楽天ポイントの残り676ポイントと、47円で購入。
 初め帯文を、「20年前の頃に出会って」と誤解していて、「20歳の頃に出会って…」だった。正確に読んでいたら、買わなかったかも知れない。

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 川上未映子の村上春樹へのロング・インタビュー「みみずくは黄昏に飛びたつ」。
 2017年4月25日、新潮社・刊。345ページ。
 メルカリの800ポイントで購入。
 最近、あまりお金を払って本を買っていない。


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 先の3月30日の記事、「届いた4冊」で到着を報せた4冊の内、村上春樹の旅行記「ラオスにいったい何があるというんですか?」を読み了える。
 再訪を含めて、10編の旅行記を収める。
 2015年、(株)文藝春秋・刊。
 僕が彼のエッセイ、ノンフィクション、翻訳(1部)まで読むのは、彼の文体に惹かれるからである。
 豊かな、余裕ある文体は、彼のたゆまない執筆に養われたものだろう。
 学ぼうと思えば、文法的に主語と述語がしっかりしている事、自然描写を惜しまない事など、多くがあるだろう。
 僕は短歌の世界に入っているので、1首に主語がなければそれは「私」であるとか、省略された所は補って読むように、などの指標のある所で、小説家の文体には敵わない、と思う。
 タイトルがコピー的には苦しげだけれど、ラオスに行く中継点でヴェトナムの人の言葉のニュアンスだったそうだ。答えは「その何かを探すために、これからラオスまで行こうとしているわけなのだから」。
 未知のものを探すために、未知の世界へ出掛ける勇気も、若さも、今の僕にはない。新しい作家の小説や詩(短歌は比較的新しい歌集も読んでいるけれど)を、ほとんど読まない。温故知新的な心境に近い。


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 3月27日に、僕の所属する結社歌誌「覇王樹」の、2018年4月号が届いた。
 通常立ての他、清水素子・歌集「生の輝き」批評特集6ページ、他。
 「覇王樹」ホームページの更新は早く、3月28日には作品など、切り替わっていた。
 僕の6首・他は、もう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」の、
3月29日の記事より順次、少しずつ掲載して行くので、横書きながらご覧ください。
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 前川幸雄さんが代表の「縄文の会」より、文学総誌「縄文」第2号を贈られた。創刊号よりも、充実しているようだ。
 この本は受贈本で、購入本ではない。
 上2冊は、多機能プリンタのスキャン機能で取り込んだ。

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 村上春樹の紀行文集「ラオスにいったい何があるというんですか」を、メルカリで買い求めた。
 Amazonの新刊、マーケットプレイスでは、CP的に買いかねた。

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 福井県俳句作家協会の事務局長さんにお願いして、今年もアンソロジー「年刊句集 福井県 第五十六集」を、送って頂いた。
 2段組み、281ページの大冊である。
 上2冊は分厚いので、スキャナではなく、買ってより11年経つ、台形補正カメラ(コンデジ)で取り込んだ。
 いずれも読んだなら(年刊句集は少しずつでも)、ここで紹介したい。


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 村上春樹のオリンピック・レポート「シドニー! 2 ワラビー熱血篇」を読み了える。
 
同「1 コアラ純情篇」は、今月19日の記事にアップした。
概要
 文春文庫、2016年・5刷。価格:550円(税込み)。全額、電子辞書を買った時の、楽天ポイントで支払った。ポイントで辞書ケースを買う予定だったが、Amazonで廉価で出ていたので、そちらで買い、楽天ポイントは本を買う時に使う事にした。
 3月18日・注文、3月21日・着(ゆうパケットにて)。これらの事は忘れていたが、楽天の「購入履歴」より辿り得る。サービスの良い時代である。
感想
 彼はセレモニー嫌いらしく、「1 コアラ純情篇」でも、開会式の選手入場行進の途中で退席している。
 閉会式の取材では、「仕事じゃなかったらさっさと席を立って帰っちゃうんだけど、せっかく文藝春秋が僕のために貴重な取材チケットを手に入れてくれたんだし、…」と不満を述べる。
 各競技では、その面白い点を見つけて、優勝どうこう以外のレポートをしている。女子400メートルの競走でオーストラリア・アポリジニーの選手が優勝した時、オーストラリア内の「和解」のしるしを読み取り、「シドニー・オリンピックはオーストラリアという国の精神史にとって、やはりマイルストーン的な意味を持つことになるのかもしれない。」とまで書く。
 シドニーを去る記事で「オリンピックはとても退屈だった。」と書きながら、退屈を通して感銘(のようなもの)あたりが、現実よりのまっとうな精神の高みではないか(省略あり)、と述べる。
 巻末に前篇の巻頭で触れた、マラソンの犬伏選手と河野監督へのインタビュー、有森裕子選手へのインタビュー、それにあとがき、文庫版のための短いあとがき、で締め括っている。


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 3月15日の記事「メルカリより、2冊を買う」で紹介した2冊の内、後の村上春樹「シドニー! 1 コアラ純情篇」を読み了える。
 先のエッセイ集、同
「おおきなかぶ、むずかしいアボカド」は、3月16日の記事にアップした。
概要
 2004年7月、文春文庫・刊。同「2 ワラビー熱血篇」と2分冊になっている。
 有森裕子のマラソンを掌編小説風に描いた「1996年7月28日 アトランタ」と、男子マラソンのシドニー代表選手・犬伏孝行の調整ぶりを取材したドキュメント「2000年6月18日 広島 オリンピック開会式まであと89日」の、2編を枕に、「シドニー日誌」(2000年9月11日~)に入ってゆく。
感想
 村上春樹は、オリンピックが嫌いだと書いていたので、その観戦記もどうかなあ、と思っていた。
 しかし現地に着くと、水族館、動物園等の直接には関わりない場所にも行きながら、競技を熱心に観戦している。
 日本贔屓も現れている。
 勝敗よりも過程の心理、勝敗後の心理、などに迫っている。
 テレビ観戦では捉えられない所を、よく描いている。
 「シドニー! 2 ワラビー熱血篇」文春文庫の新本を、楽天でポイントを使って、注文した。その事情については、また本が届いてから書く予定である。



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 昨日の記事で到着を報せた2冊の内、村上春樹のエッセイ集「おおきなかぶ、むずかしいアボカド」を読み了える。
 2011年7月7日、マガジンハウス・刊。
 女性週刊誌「あんあん」に連載されたエッセイとイラスト(大橋歩・筆)、「村上ラヂオ 2」に加筆修正した本である。
 村上春樹の本の記事は、昨年4月15日の
「パン屋襲撃」以来である(その記事から、長編小説「騎士団長殺し」の感想へ移れる)。
 連載誌のせいか、読者に話しかける文体で書かれている。「あざらしのくちづけ」の末尾、「でも臭いですよ、ほんとに、冗談抜きで。」のように。
 1つには自信があるのだろう。自分の書く文章は、多くの読者に歓迎されるという。それは彼の本の発行部数で知れる。
 彼にはユニークな所がある。生活でも、結婚→開業→大学卒業という、普通の逆のコースを進んだ。演劇科・卒である事が、文章を劇化しているのだろう。
 彼が何度も書いているエピソードだが、野球場スタンドで「僕にも小説が書けるだろう」という、インスピレーションが降って来なかったらば、世界は「クレオパトラの鼻」ではないが、かなり違っていただろう。


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