風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

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検討

 12月15日(第3金曜日)の午前9時半に、メンバー3人が喫茶店の1隅に集まり、短歌研究会A第41回を持った。
 
同・第40回は、先の11月17日の記事にアップした。
 歌誌・歌集の貸し借り、返却のあと、研究会に入った。研究会Aは、各自の詠草の検討である。
Mさんの10首より。
 「愈々」「吾が」をひらがなにするよう、Tさんと僕が奨めた。結句「インスタントコーヒー」は字数が多く、1首が詠草1行をはみ出すので、「即席珈琲」と書いて「インスタントコーヒー」とルビを振るか、「スティック珈琲」と書いて「珈琲」の所にルビを振るか、二人が奨めた。
 「降る雪が下屋に落ちたる音響き」の初句は、「積む雪が」にするよう、Tさんが奨めた。
Tさんの7首より。
 「三月ごとに配達さるる」を、「三ヶ月ごとに届ける」あるいは「配達の」に直すよう、僕が奨めた。「次回はやよひ春近き頃」の表記を、Tさん自身が迷っていたようなので、「次回は弥生はる近きころ」を、僕とMさんが例示した。
 「雪しづく音を聞きつつ」の「しづく」は、「沈く」の例しかないので、「垂づる」(「垂づ(しづ)」の連体形)にするよう、僕が奨めた。
僕の10首より。
 「歌詠まぬむなしき時の過ぎにつつ」の初句を、「歌詠めぬ」に直すよう奨められたが、意が違うので、元のままで置きたい。「LED天井灯に虫むくろ幾つか見えるおぼろに透けて」が2人に判らないようだったので、結句を「カバーに透けて」に自分で直した。
 「師走の日々に年を先取る」の結句「先取る」は、広辞苑にない(「先取り」はある)ので、「年の先取り」の例も示されたが「師走に年の先取りをする」に自分で直した。

 そのあと、僕の今期1ヶ月の50余首を2人に読んでもらい、感想をもらった。
 年末の研究会Bは無理なので、1月の研究会Aの日程を決め、10時40分頃に散会した。
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写真ACの「童話キャラクター」より、「白雪姫」のイラスト1枚。



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 11月16日(第3木曜日)に、メンバー3人が喫茶店に集まって、短歌研究会A第40回を持った。
 
同・第39回は、先の10月12日の記事にアップした。
 9時半よりの予定の所、僕は9時10分に着いて、スマホよりツイートを読んでいた。9時20分にはTさんとMさんが現われ、歌誌の貸し借り、返却のあと、研究会A第40回を始めた。
 研究会Aは、各自の詠草の検討である。
Mさんの10首より。
 「ひと絞りして」→「ひと絞りする」と、述語を決着させるよう、僕とTさんが奨める。「南無阿弥陀仏と」→「称名唱へ」にするよう、Tさんが奨める。「心平たく」→「心落ち着け」にするよう、僕が奨める。「風がなぎ」→「風が凪ぎ」と漢字にするよう、僕が奨める。
 「色鮮やけし」→「色の艶めく」に抑えるよう、僕が奨める。「余燼のごとき蟋蟀の鳴く」の「ごとき」→「ごとく」に直すよう、僕が奨める。「焼鉄のごとき畦の草紅葉」の「ごとき畦の」が字足らずなので、「ごとき堤の」に直すよう奨めて、Mさんの了解を得た。
Tさんの12首より。

 「南風ほど良い加減に吹き渡り」→「ほどの良い加減に南風(はえ)は吹き渡り」を、僕が奨める。「預けてしまおう」は、旧仮名で「しまはう」だろう。「初々しかり」の結句を、3人であれこれ捜したが、「初々しけれ」くらいしか浮かばなかった。
 「早死にの」→「早逝の」に直すよう、僕が奨める。「今日を仕舞へり」を、参考別案より採って、「今日を仕舞ふか」にするよう、僕が奨める。
僕の10首より。
 「歌を書く」→「歌を詠む」に直すよう、Mさんが奨める。2句3句「コインランドリーより戻る」→「コインランドリー済ませ来る」に直そうと、自分で思う。同じ歌の「月九ドラマ」が、2人に判らないようだった。
 「四皿のお菜を昼に完食す冷蔵庫内あまりもの美味」は、「四皿のお菜を昼に温めて冷蔵庫内のこりもの美味」に、2人の意見を聞いて直した。
 そのあと、僕の今期1ヶ月の50余首を2人に読んでもらって、考えを聞いた。
 10時半頃に研究会が済み、次回の日程を決めて散会した。
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写真ACの「童話キャラクター」の「桃太郎」より、鬼のイラスト1枚。



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 10月11日(第2水曜日)に、短歌研究会A第39回が持たれた。
 
同・第38回は、先の9月19日付けの記事にアップした。
 メンバー3人が朝9時半より、喫茶店の1隅に集まって、研究会Aは、各自の詠草の検討である。
 僕が先に来て、モーニングセットを食べる所だったので、先ず2人に僕の今期1ヶ月の詠草、70首余を読んで貰い、良いと思う歌の頭にチェックを入れて貰った。
 歌誌・歌集の貸し借り、返却のあと、検討に入る。
Mさんの10首より。
 1首目。「籾殻を焼きし煙は…青空に消ゆ」は、「し」が過去を表わすので、「焼ける煙は」に直すよう、僕が奨めた。
 2首目、「けふ一日晴れの予報の聞く朝をならはしのごと籾殻を焼く」は、「予報を聞く朝に秋の例しの…」に直すよう、Tさんと僕が奨めた。
 7首目。中・下句「芒穂は雲を掃くごと揺れる暮れ方」は「芒穂が」に直すよう僕が奨め、「揺るる」の古典文法に直すかは、本人の検討となった。
Tさんの7首より。
 2首目、「優れる」を「まされる」と読んでほしいようだが、「すぐれる」とも読まれるので、ルビを振るかの方法を教唆した。

 3首目の結句、「麦を蒔こうよ」は、「蒔かうよ」とどちらが正しいか、3人とも判らなかった。
僕の10首より。
 1首目、「溜め息し…妻は告げたり」の初句は、「溜め息に」と直したら、とTさんが奨めたが、不自然なようで断った。
 5首目、下句の「私は駄目とわれに食わせる」は、自分で「われに食べさす」と直したが、2人は元の句も良い、という意見だった。
 検討を了え、僕のタブレットよりKindle本の歌集、Amazon Photosの花の写真、改良したモバイル版ブログ画面を観てもらった。
 次の研究会Bの日程を決め、11時に散会した。
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写真ACの「童話キャラクター」より、「浦島太郎」のイラスト1枚。





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 昨日(5月16日、火曜日)の午前9時半、メンバー3人がある喫茶店の1隅に集まり、短歌研究会A第35回を持った。
 
同・第34回は、先の4月19日の記事にアップした。
 研究会Aは、各自の詠草の検討である。
 その前に綜合歌誌「歌壇」5月号を、僕がMさんに渡し(その後にTさんも読む)、僕が斡旋しTさんが購入したある歌集を、Mさんが読み了えて持って来ていたので、僕が借りた。
 検討は、Mさんの10首より。「風に揺蕩ふ」は、「風にたゆたふ」と平仮名が良いのではないか。「わが思ひ和ぐとばかりに…清しく咲けり」は、「和ぐ」が自動詞なので、他動詞「ほどく」に替えて、「白き花群」が思いをほどく、という文脈にした方が良いだろう。ある歌の4句目が「早苗田に悠然と」と大きな字余りなので「田に悠然と」で(前の句に「植ゑ終へし」とあるので)良いのではないか。等々を提案した。
 次いでTさんの9首。結句が「みんな優しい」と「皆がら優し」と2案あって、初句が「訪ねれば」と口語調なので、初めの案にする、とTさんも納得した。「畑の辺(はたのへ)の」を「畑隅に」に直そうかと自分で言い出したが、前の句に「来(きた)る」とあるので「畑隅に来た」の意になるので、僕は反対した。
 僕の8首。「手の首の」が「手首の」では字足らずなので無理をしたのだが、「手首」を電子辞書版広辞苑第6版で調べたら、「腕首」とも出ていたので、それに替えた。「今の腰痛も」は、Tさんが「この腰痛も」と7音に収まるよう直してくれた。ブログを巡る歌は、わかりにくいようだった。ある2句目の「うまくゆかざりし」を、Mさんが「不具合なりし」の7音に直してくれた。
 そのあと、僕の40首ほどの詠草を2人に読んでもらい、感想をもらった。
 次の研究会の日程を決め、11時近くに散会した。
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写真ACより、フラワーアレンジメントの1枚。


 
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 昨日(3月16日、木曜日)の午前9時半、メンバー3人がある喫茶店に集まって、短歌研究会A第33回が持たれた。
 
同・第32回は、先の2月15日の記事にアップした。
 研究会Aは、各自の詠草の検討である。
 Tさんの10首では、「直に」を「ひたに」と読ませようとするが、「ただに」「じかに」とも読めるので、平仮名表記を奨めた。また「からし」を「芥子」と表記すると「けし」とも読めるので、「辛子」の表記を奨めた。表現が突出して読めても、作者の個性でもあるので、あまり直せない。
 Mさんの10首では、「歩まば」→「歩めば」の直しと、口語調の作品で、動詞をどう終止するかの問題が出た(例えば、「考ふ」「考ふる」「考へる」)。あとはほぼ、表現の問題である。
 僕の10首では、「子猫は可愛く」とあるが、子猫が可愛いのは当り前なので子猫の名前を入れたら、という進言に納得した。「液晶ティッシュ」の語を、わかって貰えなかった。
 表現は微妙だから、即席に直しを進言する事は難しい。
 あと、今期1ヶ月分の僕の50首程を二人に読んでもらい、感想をもらった。
 次回の研究会の日程を決め、11時に散会。外は晴れで、早春の爽やかさだった。
クロッカス1
Pixabayより、クロッカスの1枚。



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 この1月17日(火曜日)の午前9時半より、ある喫茶店の一角で、メンバー3人の短歌研究会A第31回を持った。
 1月13日に、同・B(岩波文庫「宮柊二歌集」の読み込み)を持つ予定だったが、メンバーの都合が悪くなり、17日に詠草提出日も近いという事で、同・A(各自の詠草の検討)第31回を持った。
 
同・A第30回は、昨年12月16日の記事にアップした。
 Mさんの12首では、動詞の終止形か連体形かをはっきりさせる事、強い漢語を重ねない事、漢字の間違い、状況をよく表わして重複の語を削る事、などが指摘された。生活の中からユニークな歌を詠む人なので、歌が正されると見直してしまう。
 Tさんの10首では、過去形を現在形に直す事、感情の由る状況を1首に入れる事、読みの誤りやすい漢字は他の字に替える事、などが指摘された。彼女は短歌歴が僕よりずっと長い。
 僕の10首では、語感を採るか文法の厳密性を採るか、語を入れ替えて正確にする事、過去形を現在形に直して臨場感を出す事、などが指摘された。
 そのあと今期1ヶ月に僕が詠んだ60首程のプリントを二人に見せたが、すでに時刻が11時なのでプリントを持ち帰ってもらう事にして、月内の研究会Bの日の予定を決め、散会した。
白鳥1
「Pixabay」より、白鳥の1枚。



 
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