風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 お報らせです。2020年2月20日で以って、Kindle本・短編小説「底流」を自力発行致しました。原稿は自分で作成し、表紙はデザイナーさんにお願いしました。上梓は自力で行いました。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリで、「柴田哲夫 底流」と検索すれば、すぐに出て来ます。柴田哲夫は、Kindle版・詩集「詩集 日々のソネット」、「改訂版ソネット詩集 光る波」と同じく、僕のペンネームです。価格は500円ですが、Kindle Unlimited版を追加金無料で購入できます。多くの方のご購読を願っております。

歌壇

 総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2020年7月号を、ほぼ読み了える。
 到着は今月19日の記事、届いた5冊(2)で報せた。
 同・6月号の感想は、先の5月24日の記事にアップした。リンクより、過去号の感想へ遡れる。




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 今号は、新型コロナウイルスに関わる歌が多い。緊急事態宣言、マスク問題は致し方ないとしても、トイレットペーパー、消毒剤、小麦粉までストアの棚から消えるという愚を演じた。主婦は止むを得なかったのであり、仕掛けたのはマスコミか業者か。

 巻頭20首では、俵万智の歌がすべて、コロナ禍に関わるものであり、災害に敏感だと思う。久しぶりに俵万智の歌に接して、発見はその事ではない。「多し」「しており」「ぬ」など、古語が混じる事である。今の若い歌人は、完全口語体を採っている人がいて、僕の歌もその方向を目指している。

 大松達知の「とおくとおく」20首では、「起きてた?と娘は言えり生きてた?と聞こえていたり肌寒き春」のように、現役労働者の苛酷さが伝わってくる。

 永田和宏・インタビュー「ウイルスとの向き合い方」は、生物学者・歌人の見解として有効だった。



 福井県俳句作家協会・編の「年刊句集 福井県 第58集」より、7回めの紹介をする。
 同(6)は、今月26日の記事にアップした。



 今回は、敦賀地区(敦賀市、美浜町)、若狭東地区(三方郡、三方上中郡)、若狭西地区(小浜市、おおい町、高浜町)に渉る、187ページ~215ページの27ページ(途中、扉あり)、51名の510句を読んだことになる。
 今回で、「年刊句集 福井県 第58集」のアンソロジー部の、仕舞いである。今、記事を捲ってみると、ちょうど400名の4,000句を読んだことになる。福井県において、歌壇、詩壇より、遥かに人数が多いので、俳壇の隆盛を願う。

 コンサート、家事など、老いても忙しい様、過疎をそれとなく示す句など、現代を余すなく示して、貴重な郷土のアンソロジーである。
 以下に5句を引く。
征爾振るタクトの動き雲の峰(Y・一枝)
山峡の崩れ草屋根桐の花(N・一雄)
朝寒し忙しき一日始まりぬ(T・恭子)
柿を売る戸板一枚小商い(T・周山)
磯漁の魚分け合ひ浜うらら(H・稔)

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写真ACより、「アジアンフード&ドリンク」のイラスト1枚。



 総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2020年5月号を短歌作品中心に読み了える。
 入手は今月15日の記事、入手した3冊を紹介する(8)にアップした。リンクより、関連過去記事へ遡れる。



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 巻頭作品20首では、最年長の来嶋靖生「立春の雨」に惹かれた。庭の歌、歌詠みの歌に、内省的な反戦歌が混ざって打たれる。
書けと言はれ初めて書きし文章を檄になつたと友の微笑む

 特集「秘蔵っ子歌人32人競詠」では、生年に幅があり、昭和14年・生~平成16年・生の歌人が推され、驚いた。共感するのは、同世代の歌人だろうか。
 もう1つの「選歌のポイント」は、僕は紙誌や短歌大会に投稿しないし、所属結社でも選歌がないクラスに入れたので、関心が薄かった。

 松田基宏「梅の咲く頃」7首より、1首を引く。
定年ののち安らけき歳月をなぞるか冬の林を歩む
 4句の句割れに、不安が見える。
 編集の運営に陰謀があるように見えて、杞憂であれば良いが。




 総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2020年4月号を、作品中心に読み了える。
 入手は今月19日の記事、届いた3冊を紹介する(8)にアップした。リンクより、3月号の感想へ遡れる。



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 巻頭作品20首では、外塚喬「絵地図をひらく」が老いの心境を展いて渋い。吉川宏志「うしろむく人」の掉尾「道すべて封鎖されたる武漢にも梅咲きをらむ映されざりき」が、新型コロナウイルスを描いて新しいが、梅の花にずれて行かない方が良いと思う。
 「平成に逝きし歌びとたち(4)大西民子」は、大写しの写真1枚と、沢口芙美の6ページに渉る紹介、30首選を挙げ、感銘深かった。僕は生前版の全歌集を読み、そのあとの2、3冊の歌集も読んだ。僕の短歌の詠み初めの頃のことである。没後の新しい全歌集を読む気はない。
 特集「どうする?歌の表記」では、僕は新かな、口語の歌に進んでおり、ひらがな表記、特殊なルビへの関心も薄い。
 篠弘の評論「戦争と歌人たち」も70回で最終回を迎えた。労作である。将来へ向けた反戦論が必要だろう。
 特別作品30首の島崎榮一「秩父困民党」は今更のテーマと思う。僕が待っているのは、このような主題ではない。
 作品7首に、竹村公作「イスカンダルへ」など、秀作がある。



 本阿弥書店の総合歌誌「歌壇」2020年3月号を、短歌作品中心に読み了える。
 入手は今月16日の記事、入手した3冊を紹介する(7)にアップした。


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 巻頭作品20首では、冒頭の岡野弘彦「聖夜の館」が感銘深かった。90歳代半ばを過ぎて、逝いた妻を偲び、曾孫さんであろうか幼い者を慈しんでいる。「亡き妻が 逢ふ日ひたすらこがれゐし 幼き者と 三日を遊びぬ」。若い頃の歌からは、考えられない心境である。歌の救いだろうか。

 第31回歌壇賞受賞第1作30首、小山美由紀「ながい瞬き」は堅実な連作である。社会は変わった。歌壇は堅実に変われるだろうか。

 歌集・歌書の森、ニュース・クリップの、紹介も有用である。







 本阿弥書店の総合歌誌「歌壇」2020年2月号を、作品中心に読み了える。
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 入手は、先の1月19日の記事、入手した3冊を紹介する(6)にアップした。


 同・1月号の感想は、先の1月12日の記事、同・1月号を読む、にアップした。


 2月号の巻頭20首より、三枝浩樹「時のかたみ」掉尾から。
戦中と戦後、今生をつらぬきて隠りながるるひとすじの水
 その前には、戦死した者、長く帰還兵を待つ母を、賛美する歌がある。
 敗戦革命も、戦後民主主義教育とその挫折も、無かったごとく見做す、反動である。

 同じく松村由利子「一樹であった」の掉尾は次の1首である。
伐られても悲しくはない笛となり誰かの息に満たされるなら
 時代への敗北の悲鳴と、諦念が聞こえるようだ。


 特別企画・初冬の越前を訪ねて、は誰の企画だろうか、読むに忍びない。企画旅行の目で、詠んでほしくない。僕は日本の社会風土は嫌いだが、郷土の福井県を、原発問題を別として、好きである。郷土を汚してほしくない、との思いがある。

 第31回歌壇賞決定発表では、受賞の言葉に「今までずっと短歌に救われてきました・・・」とあり、短歌の救いを信じる者には、作品に新しみはないながら、納得できる。将来はわからないけれども。


 


 最近に入手した3冊を紹介する。積読本が多くなったので、あまり買っていない。
 前回は昨年12月25日の記事、メルカリより4冊を買う、である。



外大短歌10号
 東京外国語大学短歌会より、「外大短歌」10号が届く。ツイッターのメッセージで注文した。
 9号のA5判より、B6判となり、可愛く似合っている。
 前回9号では、振込手数料が割高だったが、今回は楽天銀行の振込手数料無料のサービスを利用した。
 同・9号の辛めの感想は、昨年12月7日の記事にアップした。




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 本阿弥書店より、総合歌誌「歌壇」2月号が届いた。
 特別企画は「初冬の越前を訪ねて」で地元だけれども、離れた心は戻らない。方針の違いは、男女仲より冷淡である。


海河童 劔岳
 海河童さんのツイッターのメッセージで、彼の写真集「Photo Collection of 劒岳」Kindle本(通常有料、Kindle Unlimited本あり)が無料キャンペーン中と教えてもらったので、さっそくタブレットにダウンロードした。タブレットはKindle本を読む時(読書する時の外、PCでKDP作成の参考にする時)、記事のためググる時に便利である。
 「~劒岳」は、2018年9月13日・刊行。彼のKindle有料本を買っていなくて、申し訳ない。



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