カナダ在住の歌人・佐藤紀子さんより、第2歌集「カナダの桜」を贈られた。
2016年8月30日、柊書房・刊。
彼女は、結社誌「コスモス」の「月集シリウス」会員であり、バンクーバー歌会の代表(?間違っていたら、ごめんなさい)である。
「コスモス」のブロガー同士(このブログの右サイドバー、「リンク集」にある「できることから一つずつ」が彼女のブログである)のせいか、結社内同人誌の旧「棧橋」同人であったせいか、僕にまで歌集を下さった。
もちろん、カナダから送られたのではなく、発行元の「柊書房」の発送である。
歌集の評言は、選をした松尾祥子さんの帯文に尽きている。
以下に7首を引く。
飛行機に四時間乗りて辿りつく子がサラと住む学園の町
空色のタオルに包まれ眠りをり私を祖母にせし小さき者
偶然に歩けてしまつたあかんぼが母を見上げてクククと笑ふ
木の下に立ち止まりたるリスに似てひらがなの<る>は待機の姿勢
電車バスすべて止まれる余震の夜友三人をわが部屋に招ぶ
子の妻が身籠りたりと知らされぬテキサスよりのテレビ電話に
青墨で英子氏の五首書き上げて私ひとりの「偲ぶ会」する