風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

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 今月2日の記事、届いた2冊(9)で報せたうち、マンガ・ムック「猫まんが いつでもモフモフ」を読み了える。
 プロ・漫画家、ブロガー、インスタグラマー等としてご活躍の、暁龍さんがブログ「あんことむぎと」で強く推している。
 マガジンハウス、2019年9月5日付け・刊(既刊)。
 暁龍さんをはじめ、14氏の14編を読み了える。
 暁龍さんの「あんこと麦と」(4コマ・マンガ、10編)は、優れた特徴がある。まず数少ないオールカラーであること。背景がしっかり描かれていること(これまでのコマや、商用頒布の、背景を用いているらしい)。2匹の猫を取り上げているので、猫だけで4コマを成す作品があること。苦労を重ねたらしい、優しさが伝わってくる。
 今日マチ子さんの「猫嬢ムーム」がファンシーで、新しい方面だろうか。
 すべて、心がほっこりする作品で、この本を買って良かったと思う。


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 今年3月23日の記事、「入手した3冊」にアップした内、有川浩(ありかわ・ひろ、女性作家)の小説、「旅猫リポート」を読み了える。講談社文庫、2017年2月・刊。
 「旅猫リポート」は、ファンタジックな小説である。悟に拾われた雄猫「ナナ」(人間の言葉や他の動物の声を理解する)だが、悟に事情ができてナナを引き受けてくれる人を探しに旧知の人を訪ねて、銀色のワゴン車を走らせる、ロード・ノベルでもある。東京を出発して、北海道に至る。
 幸介、吉峯、杉夫妻、と訪ねるが、本人たちは飼う気があっても、それぞれ事情でナナを貰えない。最後に北海道に住む、独身の叔母(猫が苦手)を訪ねる。そこで悟の出生、両親の秘密、悟が手遅れの癌でナナの貰い手を探していた事が明かされる。
 悟は結局、ナナの訪問をうけながらその地の病院で亡くなり、ナナの死も近い事を示して小説は終わる。
 文体は、ナナの視点と、当事者たちの独白を交えて、描くものだ。人間を理解する猫の優しさと、人間の強さ弱さを示して、涙ぐましいものがある。


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