風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 お報らせです。2020年9月6日で以って、Kindle本「少年詩集 鳶の歌」を自力発行致しました。原稿は自分で作成し、表紙はデザイナーさんにお願いしました。上梓は自力で行いました。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリで、「少年詩集 鳶の歌」と検索すれば、すぐに出て来ます。右サイドバーのバナーよりも至れます。僕のペンネームは柴田哲夫です。価格は500円ですが、Kindle Unlimited版を追加金無料で購入できます。多くの方のご購読を願っております。

短歌結社

 短歌結社「覇王樹」の社友、古城いつもさんが贈って下さった第1歌集、「クライム ステアズ フォー グッド ダー」を読み了える。
 到着は今月15日の記事、「歌集が届き、手帳を買う」にアップした。題名について、少し記した。



歌集「クライム ステアズ…」
 今月17日~19日の、検査入院の間に読み了えた。
 コールサック社、2020年11月11日・刊。
 解説の鈴木比佐雄氏は、コールサック社の創業者である。

 古城さんは、1958年・生、武蔵野短期美術大学、千葉大学工学部建築工学科を卒業。建築技術者として働いて来た。
 僕に季刊文学誌「コールサック」を2冊ずつ、2回贈って下さった。

 短歌は新かな、現代文法に拠る。1ページ2首組み。191ページ。
 新しい歌であり、稀に難解な歌があるが、ほぼ理解できる。ほとんど素直な歌とさえ呼べる。マルクスやフロイトの思想の脅威をまだ感じる世代である。「聞かまほし」と古風だったり、「三分セクレタリー」と洋語を使ったりする。
 短歌を創り始めて8年、第1歌集の刊行である。これから老いの歌を深めるのだろうか、新しい歌を創り続けるのだろうか。

 以下に7首を引く。
入浴剤森林浴の深みどり泣かない逃げないみな引き受ける
リビドーの海に漂う若き日を泳ぎきらねば鬼宿るべし
巻貝に恋のまじない封じた日そんなあやふや大人はしない
恋愛の世代を過ぎたこの頃は水を得たうおいやそれ以上
百合と薔薇共に咲くこと教えたる修道院の土曜日のミサ
真間川の桜並木に迷い込み往けず戻れず風景となる
技術者の論文に詩を見ることもありて私の伊達や酔狂




 今月1日(第1日曜日)に、福井県ふるさと文学館・主催の文学フェスタが催された。
 キネマ上映、文学講座もあったようだが、僕は県立図書館エントランスホールで催された、県内文学同人誌ブースにのみ寄った。



「青魚」No.93
 僕の所属する同人詩誌「青魚」No.93を10冊、代表のT兄より渡される。僕が発送担当の3冊を含む。
 B5判、2段組み、40ページ。2020年11月1日・刊。
 僕はソネット(韻は踏んでいなく、4連14行の詩)4編を寄せた。本誌の感想と僕のソネットを、いずれアップしたい。



「果実」83号
 同人詩誌「果実」同人のKFさんより、「果実」83号を、僕より催促して頂いた。県内の教員経験者を主な同人とする。
 B5判、詩・1段組み、散文・2段組み。47ページ。2020年11月・刊。


「百日紅」9月号
 短歌結社「百日紅社」のブースより、歌誌「百日紅」の最新・9月号を頂いた。僕は詩のほかに、短歌を詠んでいるからである。
 A5判、2段組み、26ページ。2020年9月1日・刊。

 上の3つのブースのほか、川柳誌「番傘」、5行歌のブースもあったが、あまり関心を持てないので素通りした。朝10時頃に着いて、10時半には帰途に就いた。


 所属する短歌結社「覇王樹社」の編集部より、要請されていた歌集評3冊の内、2冊めと3冊めが、昨日に到着を報せた「覇王樹」2020年5月号に載った。


 今月2日の記事、登坂喜三郎・歌集「いのち」を読む、に次ぐ転載である。


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 受贈歌集・評には、字数制限(題名、日付け・出版社を含め、20字×25行)がある。

 矢野一代・歌集「まずしき一冬」
 「海市」会員の著者の、「父の男の」、「いのち」に継ぐ、第3歌集。中川昭氏の跋文「黙秘の似合う人」、著者・あとがきを付す。
 穏やかな歌もあるが、跋文にある通り、「反骨の」歌人である。父よりの事業を引き受け、交渉の駆け引きなどの苦労も、人並み以上なのだろう。「父の遺産」の根性、負けん気の強さで、事業社会の男たちと渉り合って来た。20年を越える作歌も、生活の支えとなるのではないか。
 戦い続ける日々の果て、穏やかな日々と穏やかな歌の境地の日が訪れるよう、願われる。


眼球の奥そこ深く疼きおり今日の怒りはしこりとなりて
厳しさを美徳と育ち優しさを覚えぬままにもう日暮どき
傷つけて傷つけられてわれらまた言葉の銃口向け合っている
わが庭へにっちもさっちもゆかぬ種はこび来るのは決まって男
負けん気の強さと口下手はた吞兵衛どれもが亡父の遺産でしょうか
 (北洋館、2019年11月25日・刊)。



 季刊同人歌誌「COCOON」Issue13を読み了える。
 到着は、先の9月29日の記事、入手した5冊(4)で報せた。



 

 その5冊の内、4冊を読み了えて記事アップ(この記事を含め)し、残るKindle Unlimited版・小説「よみ人知らず」を読んでいる。
 同・Issue12の感想は、先の6月23日の記事にアップした。


 

c・COCOON Issue13
 「COCOON」は、短歌結社「コスモス」内の若手歌人による、季刊同人歌誌である。若手といっても、1965年以降生まれの規定なので、50代歌人を含む。
 Issue13は、2019年9月15日・刊。85ページ。
 若者に時代の圧力は強く掛かる。しかしここには、かつてのような苦しみ、憤りは少ない。収入があり、結婚し(あるいは子供を儲けて)、過労に耐えて、我慢しているのだろうか。
 自由、平和、平等といった戦後の理想は、諦めたのだろうか。「アベちゃんの側に立ってしまえば、楽なんだけどね」と巷間で囁かれる。戦後民主主義を生き、歌人(芸術家の1グループ)として生きる時、反権力は基礎だと思うのだが。


 3首を引用する。
 O・達知さんの「OTAPY」12首より。
ほろよいでめんどうくさくなる人の、妻がそうだと知った衝撃
 S・なおさんの「みづの影」12首より。
「じんるいのそんぞくに猫は不可欠です」振り向けばもうだあれもいない
 S・美穂さんの「球体と歌」12首より。空虚な歌として。
炭酸の気泡がひとつ昇っても快晴の空に雲は生まれず




「覇王樹」9月号
 所属する短歌結社の歌誌、「覇王樹」2019年9月号を、作品中心に読み了える。
 同号の到着は、先の8月29日の記事にアップした。
 リンク記事には、8月号の感想、覇王樹のホームページ、9月号の僕の歌、3つの記事へリンクしてあるので、是非ご覧ください。

 「覇王樹」には、巻頭8首抄のあと、爽什10名欄があり、同人より6首ずつを集める。今月のトップテンと納得する、優れた作品である。
 覇王樹人の歌碑(33)岩佐健の歌碑では、見開き2ページに、歌碑と歌人の写真、紹介文を載せ、顕彰している。


 2首の引用に寸感を付して、紹介としたい。
 東聲集のI・ちずるさんの「まさかにつまづく」6首より。
ソファーより立ち上がれるもままならぬ九十の母歯痒いと泣く
 老いの極みを詠む。誰もが(僕も)至る道だろう。
 游芸集のM・睦子さんの「梅雨入り」6首より。
女子力や甘え上手は無縁なり我の人生働くばかり
 私事だけれども、僕の妻も66歳で、病気をかかえ働いている。口は悪いけれども、僕の好物を買って来てくれる。


 

覇王樹11月号珊瑚礁 総目録
 最近に短歌結社・覇王樹社より届いた2冊を紹介する。

 結社歌誌「覇王樹」2018年11月号(初めの写真)が、10月26日(金曜日)午後に届いた。
 
「同・10月号」の感想は、今月2日にアップした。そのリンクより、10月号の到着、過去号の感想へと、遡ってゆける。
 11月号は、11月1日付け・刊。36ページ。10首詠4名、15首詠2名も揃って、勢いがある。
 編集後記に「覇王樹のホームページから入会して定着してくれる方が多い…」とあり、運営の新しさがある。
 なお
僕の歌6首(8首出詠より選)他は、もう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」の、10月27日以降の記事より少しずつ順次掲載するので、横書きながらご覧ください。

 あとの写真は先日に届いた、「覇王樹」前身の「珊瑚礁」総目次である。1917年~1919年にかけて、通巻26号が、橋田東聲達によって発行された。貴重な資料である。
 「覇王樹」は、2010年の「90周年特大号(抜き刷りあり)」で、1919年の創刊号~1954年までの、総目次(通巻353号)を載せた。抜き刷りを僕も有している。
 2020年の100周年には、それ以後を集めた総目次が刊行される予定である。


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