まだ購入を報せていなかったけれども、文春文庫「羽生善治 闘う頭脳」(2017年・6刷)を読み了える。
 8月27日に、メルカリの380ポイントで注文した。

闘う頭脳
 今月2日の記事、羽生善治「決断力」を読む、で僕は疑問を感じるようになったと書いた。
 それなのになぜ読んだかといえば、この本は音楽のリスペクト盤CDみたいなもので、ゴーストライターの入る余地は少なく、インタビュー、他棋士の寄稿、対談、エッセイなどを集めた本だからである。
 谷川浩司を目指し、森内俊之、佐藤康光、藤井猛、郷田真隆、深浦康市ら、ライバルと共に、盤上で闘い続け、様々な要点を掴む様が描かれる。
 対局は、勝負というより、棋力の向上、棋理の究明につながる事として指される。
 対談で、引退要因などを訊かれるが、どのような時と明言していない。同世代が盛りを過ぎるなか、彼の孤独な闘いは続くだろう。