IMG_20180714_0001
 綜合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)2018年8月号を、短歌作品中心に読み了える。
 到着は今月15日の記事、
同・8月号が届くにアップした。
概要
 2018年8月1日付け・刊。169ページ。800円(税込み)。毎月・発行。
 定価を据え置いているので、消費税率アップの度に苦労したと察する。
感想
 特集「回想の夏――思い出をどう詠むか」は、期待した程でなかった。総論は例歌が古く、僕は「故郷」に住んでおり、戦争体験はない。
 噴火、地震、水害には遭った事がない。県には戦後、大地震があり、原発銀座と呼ばれる程に原発が集中しており、最近の異常気象もあって、いつ災害に遭うか判らないけれども。
 妻は生きており、子夫婦は遠く住む。回想詠という程のことはない。僕は現在の、トリヴィアルを多く詠んでいるようだ。学生時代とそれ以後(短歌に出会うまで)は、今は詠めない。
 佐佐木幸綱「ザ・巨匠の添削 佐佐木信綱」でも、大きな添削はしていなく、ホッとする。
 「第十五回筑紫歌壇賞」の野上卓「レプリカの鯨」はおめでたい。しかし投稿歌より採られた作がほとんどで、結社誌の作は含まないという。僕は投稿歌の経験がない。投稿歌にはレトリックや、プライベートの切り売りなど、負荷が大きいように思う。
引用
 1首のみ引用する。桜井京子「砂糖のための七首」より。
テーブルに砂糖が散らばり国会は欺瞞まみれの男を映す
 「欺瞞まみれ」と言いきって小気味よい。砂糖に集まる蟻を連想する。