風の庫

読んだ本、買った本、トピックスを紹介します。純文学系読書・中心です。

 お報らせです。2020年2月20日で以って、Kindle本・短編小説「底流」を自力発行致しました。原稿は自分で作成し、表紙はデザイナーさんにお願いしました。上梓は自力で行いました。
 Amazonの「Kindleストア」カテゴリで、「柴田哲夫 底流」と検索すれば、すぐに出て来ます。柴田哲夫は、Kindle版・詩集「詩集 日々のソネット」、「改訂版ソネット詩集 光る波」と同じく、僕のペンネームです。価格は500円ですが、Kindle Unlimited版を追加金無料で購入できます。多くの方のご購読を願っております。

紹介

 最近に手許に届いた2冊を紹介する。
 まず所属する結社の歌誌「覇王樹」の2020年7月号である。


「覇王樹」7月号

 同・6月号の感想は、今月10日の記事にアップした。


 また僕の「緊急事態宣言」6首・他1首は、もう1つのブログ「新サスケと短歌と詩」の6月28日・記事より、2回に分けてアップしたので、横書きながらご覧ください。


 結社のホームページ「短歌の会 覇王樹」も既に、7月号仕様である。


 もう1冊は、青木祐子「これは経費で落ちません!」第7巻である。
これは経費で落ちません 7
 集英社オレンジ文庫、2020年5月・刊。このシリーズの最新刊らしい。メルカリより買った。

 同・第6巻の感想は、昨年8月30日の記事にアップした。リンクより、先行巻へ遡れる。



 2冊とも、読み了えたなら、ここにアップしたい。








 最近に手許に届いた5冊を紹介する。

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 ミラーレス一眼カメラを買った際、同時に注文したガイド本「ソニー α6300 マニュアル」に加えて、花の写真の撮り方を知りたく、Amazonで「花の新しい撮り方」を買った。
 学研カメラムック、2018年・刊、価格:1,200円+税。
 いきなり①露出補正、と難しいが、ヒントはありそうだ。



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 季刊同人歌誌「Cocoon」Issue16が届く。2020年6月15日・刊。定価:500円。
 結社「コスモス短歌会」の若手歌人(1965年以降・生まれ)を同人とする。
 僕はIssue17の分まで、予約してある筈だ。


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 メルカリより、森絵都の文庫本2冊を、400円で買った。
 紀行文集と、毎日中学生新聞に連載したショート・ショートを収めた本とである。


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 総合歌誌「歌壇」(本阿弥書店)7月号が届いた。定価:900円。11月号分まで、予約してある筈。
 コロナ禍のもとの短歌のありようを集めて、有効と考える。






 谷崎精二・個人全訳「ポオ全集 1」(春秋社・版)より、3回めの紹介をする。
 同(2)は、今月22日の記事にアップした。



 今回は、「早過ぎた埋葬」「告げ口心臓」「アモンティラアドの樽」、3編を読んだ。
 「早過ぎた埋葬」は、葬られたあとも、、生きていた証拠や、生き返った例まで、延々と述べる。「私」はカタレプシイという病気で、昏睡状態に陥る事があり、生きたまま埋葬される事を恐れていた。1度目覚めに埋葬されたかと苦しむが、帆前船の寝棚で目覚めただけだった。

 「告げ口心臓」は、ある老人の片方の目を恐れる「私」が、老人を殺し、床下に隠す。派遣された警官の前で、「私」は躁状態になり、犯罪を告白してしまう。「黒猫」の成功で、似たパターンの短編を書いたのかも知れない。

 「アモンティラアドの樽」は、酒好きのフォルチュナトに苛められ続けた「私」が、酒を鑑定してほしいと相手を穴倉の奥深くに誘い込み、縛り付けて、壁の漆喰を塗ってしまう。この編では、罪の露見はない。それが「黒猫」や「告げ口心臓」より、進んだ点だろう。
十字架の墓
写真ACより、「十字架の墓」の写真1枚。



 福井県俳句作家協会・編の「年刊句集 福井県 第58集」(2020年3月・刊)より、6回めの紹介をする。
 同(5)は、今月12日の記事にアップした。リンクより、関連過去記事へ遡れる。



 今回は、鯖丹地区(鯖江詩、越前町、池田町)と南越地区(越前市、南越前町)の、141ページ~185ページの44ページ、86名860句を読んだことになる。
 幼い日や若い日に返っての吟、親から曾孫に至る4世代の吟(長寿化によって、よくあることになった)など、現代を映している。
 なお「老ひし」(老いし、が正しい)、「終ゆ」(終ふ、が正しい)の誤りがあったのは、俳人グループとして惜しい。

 以下に5句を引く。
薄氷や幼に返り割つてみる(T・雪江)
四世代祈る幸せ初詣(K・早智代)
流灯に人は訣れを重ねをり(K・信子)
お気に入りつりし夏服胸にあて(Y・とみこ)
糸電話ほどに繋がる賀状かな(I・和夫)

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写真ACより、「アジアンフード&ドリンク」のイラスト1枚。


 福井県俳句作家協会・編の「年刊句集 福井県 第58集」(2020年3月・刊)より、5回めの紹介をする。
 同(4)は、今月7日の記事にアップした。リンクより、関連過去記事へ遡れる。



 今回は、104ページ~139ページ、坂井地区(坂井市、あわら市)と、奥越地区(勝山市、大野市)の、68名、680句を読んだことになる。
 老いの華やぎ、独居老人、代替わりの機微、など惹かれる句は多い。
 前衛、古守、ともに少なく、現代の調和の吟じ方だろうか。

 以下に5句を引く。
寒紅はハネムン土産パリの色(O・清女)
薄氷や木の葉ひとひら留めをり(W・千加江)
脇役をあれこれ替へて大根煮る(K・陽子)
帰省子の未だ手こずる蔵の鍵(T・滋良)
柚子味噌の香りにあそぶ独り膳(S・恭子)

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写真ACより、「アジアンフード&ドリンク」のイラスト1枚。



 福井県俳句作家協会・編の「年刊句集 福井県 第58集」より、3回めの紹介をする。
 同(2)は、先の4月25日の記事にアップした。




 今回は福井地区の、56ページ~75ページの20ページ、40名400句を読んだことになる。
 新しい句材は必要だが、新と真のもう1つ、真実も必要である。能や文楽の型より摂った句、忌祭を吟じて季語と即かず離れずの句、田舎の若者を吟じた句、などに惹かれた。
 会員の高齢化はあるが、畑作業、新しい学び、などを吟じた句もあって、回想の作品と共に、お元気である。

 以下に5句を引く。
見送りの目頭押さふ光る風(T・利彦)
ライダーの危ふき蛇行雲の峰(K・邦子)
母の忌や四男三女衣被(S・由紀子)
ロボットのスイッチを押して掃初め(T・三恵子)
炭琴の高き音色や秋気澄む(I・和加子)
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写真ACより、「アジアンフード&ドリンク」のイラスト1枚。




 昨日の記事、矢野一代・歌集「まずしき一冬」を読む、に継ぎ、「覇王樹」編集部より依頼の3冊めの紹介を転載する。


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 森川龍志歌集「幻の森まで」。
 詩集「バルカロオレ」、「幻を埋む」を持つ著者の、第1歌集。彩雲叢書第8編。栞には、文学博士・比較神話学研究の篠田知和基氏、歌人・美術家で歌誌「彩雲」代表の田中伸治氏、版画家・画家の越智志野氏、3氏が賛辞を寄せている。
 箱入り、1ページに2首、あるいは1首と詞書きのような行で構成され、贅沢な造りである。
 思いを強く打ち出して、描写ではなく、詩人らしい詠みぶりである。旋律と和声を伴った、妙音が読者に奏でられる事を願われている。

早春の暮れゆく先の杣道は少年の日の森へと続く
春惜しむ風の強きに部屋にゐてかすかに揺らぎつつ字引ひく
魔が時の頭上に蝉の時雨るるも井戸の底には滴りもせず
呂の音で始まる歌が氷雪の大地のどこかで燃え出づる頃
光ひとつあら野の中にまたたきて花苑の主の招待を受く
 (書肆 露滴房 2019年11月28日・刊)



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